S家の別宅

夫婦ふたりきりになりました。ふたりの生活をこれから楽しみたいなと思います。

言葉じゃなくて・・・

2013-07-03 16:26:49 | Weblog
今朝、あさイチを見ていたら、震災で子供を亡くしたお母さんが新しい命を授かって、今

亡くした子供さんのことも考えながら、がんばって子育てしている姿をみて、哀しみを抱えながら

前を向いているお母さんがすごくすてきだと思った。


うちも甥っ子やおあばさんが津波で亡くなって、お母さんはまだ苦しみや哀しみを抱えたまま、それでも
懸命に暮らしているけれど・・・・


絶望のどん底に落とされた人たちには、言葉で元気になれるなんてことは絶対になくて、

歌で元気になれるなんていうことも絶対になくて、

そして、元気になる必要もないとわたしは思っている。

詩や歌や言葉にそんなに偉大な力があるわけもなく、言葉で人を元気にさせる

などという人がもしいたら、あまりにも思い上がりで上から目線で、自分の力を過信しすぎたカン違い野郎だと思う。


自分も苦しんで言葉をつかい詩をかいているから、敏感にわかる。


生きる希望とか、生きる力とかは他人から与えられるものではないからだ。


子供を亡くしたお母さんが身内にいるから、彼女の2年間をメールしたり、そばに行ったりしながら見てきたから
それはよくわかる。

歯をくいしばり、死ぬことも考え、それでも立ちあがって仕事をし、暮らしてきた彼女をみてきたから、

詩や、歌や、そういうものは本当に100年もたたなければ受け入れてはもらえないだろう・・・


そういう底辺をはいずりながら、詩人は詩をかいて、歌をつくる人は歌をつくっていく位置に立たなければ
いけないと思っている。


そういうお母さんや、家族をなくした人たちに無言でいいから、上からではなく、となりにそっと寄り添って

あげるのが、今できることだろうと思う。

言葉じゃなくて・・・・