サンカノゴイ（山口市阿知須）

　3.11東日本大震災以降、掲載を中断していましたが、９日目を迎え再開します。
千年に一度とも言われる未曾有の大震災でお亡くなりなられた方々のご冥福と一時も早い復興をお祈りするばかりです。

　03/18（金）久しぶりにＯ師匠のお供をして、山口市阿知須の山口県立きらら浜自然観察公園に行ってきました。
目標は最初の01/22以来3度失敗、4度目の小生にとって幻の珍鳥「サンカノゴイ」です。当園は宇部市の常盤公園で鳥インフルエンザが発生した影響で2月中旬から閉鎖されていましたが3/6から再開されています。
　
　久しぶりの好天に恵まれ、今日こそはと意気揚々8時過ぎに到着、前回同様、淡水池の岸に機材をセットし、ヨシの茂る水際をくまなくフィールドスコープで探索しながら現れるのを待ちました。小生は午前中一杯この場所で待機、師匠は園内を偵察されていました。通りがかったレンジャーの方に聞くとサンカノゴイは今日を入れて三日見ていないとのことでしたが、三日も出ていないなら今日こそは出てくれるのではと期待が高まりました。
　結局小生はカラス、トビ、カモ類の飛翔を撮影して飛び物撮影の訓練と、上空を旋回した自衛隊の練習機の撮影で終わりました。
　昼食中に地元の方が見えられて色々とお話を伺い、一昨日狙っている場所に現れたとのことで、場所をより狙いやすい池に突き出た東屋に移動しました。師匠が戻られてチュウヒなどを撮影できましたが、目的のサンカノゴイは一向に出てくれません。
　
　今日もダメかとあきらめていた3時過ぎに、師匠が突然来たと叫んで夢中でシャッターを切っています。小生もあわててシャッターを切りましたが、間一髪何とか着地するところを撮影できました。しばらくして茂みに隠れて見失いかけましたが、やがて水際に出てのっそりと歩き出し餌をとるところなど期待しましたが、結局ヨシの姿に擬態して、スコープでやっと見られるようになり、カメラでは見分けがつかなくなりました。午後5時の閉園時間も迫ってきましたので16時45分に撤収しました。
　
　念願のサンカノゴイ」が撮影でき大満足です。師匠も割と近い距離で飛んで来る所から擬態まで撮影でき、大変喜んでおられました。

分類：コウノトリ目サギ科
和名：サンカノゴイ　山家五位
英名：Great Bittern　
学名：Botaurus stellaris
分布：
　ユーラシア大陸中部、北アフリカ、南アフリカで繁殖し、冬期に北方の個体は、東南アジアやインド、アフリカに渡り越冬する。
　日本では北海道と滋賀県（琵琶湖）、茨城県（霞ヶ浦）、千葉県（印旛沼）などで繁殖が確認されている。北海道では夏鳥で、他の繁殖地周辺では留鳥として生息するが個体数は少ない。このほか、本州以南の各地に、冬鳥として少数が渡来する。
形態：
　全長は約70cm、翼開長は125-135cmで、ずんぐりとした体形の大型のサギ類である。全身が黄褐色で、黒褐色の様々な形の斑が散在している。頭頂と顎線は黒褐色。体の下面は白みがかった黄褐色で、胸には暗褐色の縦斑がある。頸は短く見えるが、伸ばすと長い。足は黄緑色。
　雌雄同色である。
生態：
　湿地、湖沼、河川のヨシ原や湿原に生息する。繁殖期以外は単独で生活することが多い。日中は湿原に潜み開けた場所に出ることが少なく、警戒心が強いために観察されにくい。警戒時には頸を長く伸ばすため、草の中から頸だけ突き出た姿が観察される。
　食性は動物食で、主に両生類や魚類、甲殻類を捕食するが、ヘビなどの爬虫類、ネズミなどの小型哺乳類、小型の鳥類を食べることもある。採食は主に夕方から早朝までに行う。水辺や水中で待ち伏せしながら餌を狙い、頸を長くのばして嘴を突き出して餌をとらえる。
　日本での繁殖期は4月下旬から7月にかけてで、枯れ草やヨシの茎などを用いて巣を作り、3-7卵を産む。抱卵日数は約25日で、雌が抱卵、育雛を行う。その間雄は縄張りの防衛をする。雛は2-3週で巣から出て、巣の近くで過ごす。50-55日で親から独立する。
　繁殖期に「ボォー　ボォー」と低くよく通る声で繰り返し鳴く。主に夜間鳴くが、しばしば日中にも鳴いている。　
　　　（ウィキペディアより）
撮影機材：カメラ：NIKON　D300S
　　　　　レンズ：NIKON　AF-S NIKKOR 500mm f/4G ED VR＋Ai AF-S Teleconverter TC-14E II
撮影日時：2011年03月18日15:12～
撮影場所：山口市阿知須、山口県立きらら浜自然観察公園