のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

三種の放射線と誤解を招きやすい事柄

2011年04月12日 21時30分25秒 | Weblog
放射線には3種類あります。

アルファ線〈ヘリウムの原子核)、ベーター線〈電子)、ガンマー線〈電磁波)

の三つです。

前二者は、電気的な相互作用があって、

飛距離が短いそうです。

アルファ線は、空気中では45ミリメートル。

人体の中では、0・04ミリメートル(40マイクロメートル)です。

ベーター線は、空気中では1メートル。

人体の中では平均2・5ミリメートルです。

ガンマー線は貫通力が強く、

外部被ばくと言えば、このガンマー線に拠るらしいです。

上のことから、何が言えると思います?

飛距離の短いアルファ線にベーター線は、線量計で計り難い

ということなんです!

何マイクロシーベルトとかいう発表、

よく聞きますよね、

しかし、あれは、大抵、

線量計で捕捉できるガンマー線の量を言っているだけのようです。

放射性物質によっては、

ガンマー線が少なく、

ために線量計の針が振れない、

しかし、それでもアルファ線やベーター線を放射している場合がある、

しかし、その線量を捕捉しようと思ったら、

上に述べた距離まで近づかないと

線量計が反応してくれない、ということなのです。

しかも、アルファ線やベーター線の場合、

怖いのは、体内に入り込んでから、なんです。


ガンマー線は、

冒頭のカッコ書きにある説明を見て分かるとおり、

電磁波です。

簡単に言えば、波です〈無害ではありませんが)。

だからこそ、その貫通力を生かし、

レントゲン検査や放射線治療に利用されるわけです。

それに対して、アルファ線とベーター線は、

同じく冒頭カッコ書きによると、原子核に電子です。

つまり、こちらは物質を組成するものなんです。

その結果、

この二つの放射線を出す放射性物質を体内に取り込むと、

まるで刃物のように

四方八方の体を構成している細胞核の中にある

DNAを切断すると言います


もちろん、細胞には回復力があります。

しかし、その力にも限界があり、

もし、失敗すると、

細胞の死滅や異常細胞の増殖(発がん)という現象が起きるとのことです。

また、テレビでの報道でよく登場する

「半減期」という言葉は、

とんでもない誤解を招くようです。


たとえば、ヨウ素131は、8日の半減期ですが、

8日経てば、ヨウ素131とされる核生成物の内、

半分が放射性を喪失するだけのことで、無害になるわけではありません。




※ 以上、書いた内容は、矢ヶ崎克馬氏(琉球大学名誉教授)の

「米国の核戦略が被害を隠した」(週刊「金曜日」〈4/8号〉所収)という

論稿に基づきます。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿