桂小五郎〈後の木戸孝允)の漢詩に
「愚(ぐ)は愚を守る」という表現が出てきます。
「才子(さいし)は才を恃(たの)む」に対比させたものです。
「才子の才は愚に如(し)かず」
(頭のいい人間の頭の良さなどたかが知れている。
その良さは、愚人の愚かさに秘められた賢さに及ばない)
ということが
人生哲学としてあるようです。
吉田松陰の影響でしょうか。
よく分からないですが、かもしれないですね。
でも、なぜ「愚を守る」ことが
こんなにも褒め上げられるのでしょう。
思うに、彼の気持ちの中に、人を育てるはずの教育の機関が人を台無しにしている、
という反発があったからではないでしょうか。
残念ですけど、僕もまた、
大人は、いつの時代も子供の力を見抜くのが下手にできているように感じます。
さて、大人が自分を理解してくれないとき、
ひいては、同年齢の友達等からつまはじきにされたとき、
子供はどう行動すべきでしょう。
愚であるしかないです。
また、愚であった方がよい、と思います。
学校現場で、いじめのために死を選ぶ少年、少女がいるようです。
僕の声が届くかどうかは分かりません。
しかし、これだけは覚えておいて欲しいと思うのは、
いつかは夜が明けるということです。
孔子がいじめにあったとき、
どう対処すべきかについて、次のような言葉を残しています。
子(し)曰(いわ)く、
武士(ねいぶし)、邦(くに)に道あれば則(すなわ)ち知(ち)、
邦に道なければ則ち愚(ぐ)、
その知には及ぶべきなり、
その愚には及ぶべからざるなり。[公冶長]
現代語訳しますと、
先生は、おっしゃった、
武士という男は、
国に名君がいて人の道が用意されているとき、
役人として有能であった、
しかし、名君が没し道が閉ざされたならば、
途端に無能になってしまった、
私の知恵は、彼の有能であった頃のそれには及ぶだろう、
しかし、彼の無能であった頃のそれには及ばない、
というところでしょうか。
武士(ねいぶし)という人は、大人です。
しかし、根本のところではいじめに遭った子供と立場は同じです。
愚かであり続けるというのは、
血気に逸(はや)った若者からすれば、
なんと脆弱(ぜいじゃく)な選択肢であることかと思われるかもしれません。
しかし、潰(つぶ)されるよりはマシなんです。
孔子は、そこを説きたくて、
あえて自分を低め、
私の知恵では到底、彼の愚かに見える知恵に及ばない、歯が立たないんだ、
ということをおっしゃったのでしょう。
「愚(ぐ)は愚を守る」という表現が出てきます。
「才子(さいし)は才を恃(たの)む」に対比させたものです。
「才子の才は愚に如(し)かず」
(頭のいい人間の頭の良さなどたかが知れている。
その良さは、愚人の愚かさに秘められた賢さに及ばない)
ということが
人生哲学としてあるようです。
吉田松陰の影響でしょうか。
よく分からないですが、かもしれないですね。
でも、なぜ「愚を守る」ことが
こんなにも褒め上げられるのでしょう。
思うに、彼の気持ちの中に、人を育てるはずの教育の機関が人を台無しにしている、
という反発があったからではないでしょうか。
残念ですけど、僕もまた、
大人は、いつの時代も子供の力を見抜くのが下手にできているように感じます。
さて、大人が自分を理解してくれないとき、
ひいては、同年齢の友達等からつまはじきにされたとき、
子供はどう行動すべきでしょう。
愚であるしかないです。
また、愚であった方がよい、と思います。
学校現場で、いじめのために死を選ぶ少年、少女がいるようです。
僕の声が届くかどうかは分かりません。
しかし、これだけは覚えておいて欲しいと思うのは、
いつかは夜が明けるということです。
孔子がいじめにあったとき、
どう対処すべきかについて、次のような言葉を残しています。
子(し)曰(いわ)く、
武士(ねいぶし)、邦(くに)に道あれば則(すなわ)ち知(ち)、
邦に道なければ則ち愚(ぐ)、
その知には及ぶべきなり、
その愚には及ぶべからざるなり。[公冶長]
現代語訳しますと、
先生は、おっしゃった、
武士という男は、
国に名君がいて人の道が用意されているとき、
役人として有能であった、
しかし、名君が没し道が閉ざされたならば、
途端に無能になってしまった、
私の知恵は、彼の有能であった頃のそれには及ぶだろう、
しかし、彼の無能であった頃のそれには及ばない、
というところでしょうか。
武士(ねいぶし)という人は、大人です。
しかし、根本のところではいじめに遭った子供と立場は同じです。
愚かであり続けるというのは、
血気に逸(はや)った若者からすれば、
なんと脆弱(ぜいじゃく)な選択肢であることかと思われるかもしれません。
しかし、潰(つぶ)されるよりはマシなんです。
孔子は、そこを説きたくて、
あえて自分を低め、
私の知恵では到底、彼の愚かに見える知恵に及ばない、歯が立たないんだ、
ということをおっしゃったのでしょう。
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