フランスには、
原子力産業の大手、「アレバ社」があります。
日本の事故は他山の石です。
「30日にも、東電などを訪問」と
昨日の夕刊に載ってました。
それで、フランスの研究機関の見方に興味を持って
調べて見つけたのが次のサイトです。
IRSN
リンクさせてあるので、読んで下されば分かるでしょうが、
起こりうる最悪事態として、
溶解した炉心の放射能生成物の100パーセントが大気中に放出されたという大惨事事態
をシミュレーションしました、とあります。
下部に、原発から30km以内の地域で被爆可能な放射線量の推定:
福島第一原子力発電所の2 号機原子炉の燃料が100%溶解した場合、と記してあります。
このサイトには、
甲状腺がん予防のためのヨウ素剤服用は不要とみられる、
とありますし、
原発から半径30キロ以上離れれば
安全であるかのように読めます。
しかし、100ミリシーベルトという言葉が出てきていることから
分かりますように、15分ほどの作業を前提にして、
ヨウ素剤の服用は不要だ、と言っているに過ぎません。
そこに居住していいとは言ってません。
また、日本の場合、居住家屋は木造です。
気密性を保てるなら、
空気中に浮遊するか、地面に沈着した放射性物質(ダスト)からの影響は、
一時的に4分の1程度には軽減できます。
ただし、外部からの放射線に対しては無力なわけでしょ。
滞在が一日以上の長期間に渡れば、
気密性が破られ、被ばくの軽減の保証がまったくありません。
だとすると、
屋外にいると想定すべきなのです。
しかし、残念ながら、
日本のマスコミは、そこを理解するだけの鋭さがありません
(故意に理解していないのか)。
たとえば、毎日新聞3月30日朝刊、
「記者の目」という記事において
高木昭午というジャーナリストが自信たっぷりに
原子力安全委員会が公表した
甲状腺被ばく量に関する試算につき、
「1歳児事故発生から毎日24時間ずっと屋外にいた場合」を想定したものであり、
非現実的仮定だと断じています(注)。
しかし、この批判こそ、非現実的です。
木造家屋に居住しているとすると、
ほとんど裸同然なんです。
レントゲン写真を思い起こして下さい。
放射線は、
人体さえ易々と貫通する能力を持っているのが認められます。
もちろん、放射線にも
アルファ線、
ベーター線、
ガンマー線と色々あって、
すべてがすべて同じ貫通力があるわけではありません。
しかし、ガンマー線のような強力な貫通力のある放射線は、
コンクリートででもなければ、遮断性がありません。
原発事故発生の当初、新聞も含めマスコミは、
この放射線の貫通力より
浮遊する放射性物質からの被ばくの脅威に触れては
人々の恐怖心を煽る上にも煽りました。
明日にでもチェルノブイリ級の大爆発が起こり
放射性物質が飛散するかのようでした。
事態が落ち着いた今度は、逆に、
不必要に浮遊する放射性物質の脅威を過小評価しているように見えます。
私たちは、新聞・テレビなどに見られる如く、
極端にぶれる報道に惑わされず、
事態をあるがままに受け止めねばなりません。
管首相が避難区域を30キロに広げたとき、
オバマ大統領が自国民に80キロ圏内を避難区域と考えろと指示しました。
大統領がなぜ、こんな判断をしたかと言うと、
上空100メーターを超えて吹く風の速さに関係するのでしょう。
前記事で紹介した山内正敏氏によると、時速約40キロにもなるらしいです。
警報は日本語でなされますから、
余裕をもって自国民に警報のあった旨の連絡をするためには
2時間ぐらい必要なわけです。
だから80キロなんだろうと思います。
どこまで放射性物質が届くのか
花粉情報と同じで
SPEEDIで予想可能です。
しかし、政府は、飛散状況の予報を実行しようとしていません。
したがって、本当に危険なとき、
客観的な情報提供がないまま、避難指令がなされる恐れがあります。
もう一つ、どうしても忘れてはならないことがあります。
危険な原子炉は4基ある、という事実です。
1基でも大量の放射性物質を放出することにでもなれば、
作業員は敷地内にとどまれなくなります。
上のフランスの研究所がアニメ風に強調する「最悪のシナリオ」は、
原子炉が1基という想定で、シミュレーションされた大惨事事態に過ぎません。
かける4倍で考えておかないと、
原発から30キロ圏内が防護服を着てさえ立ち入れず、
対応できなくなります。
実際にそうならないよう、祈るばかりです。
(注)参考までに、当該試算を下に掲げておきます。
出典は、伊田浩之・文「ただちに影響がでるレベル」の意味を答えられない厚労省」
(「週刊・金曜日」4/1号所収)です。
原子力産業の大手、「アレバ社」があります。
日本の事故は他山の石です。
「30日にも、東電などを訪問」と
昨日の夕刊に載ってました。
それで、フランスの研究機関の見方に興味を持って
調べて見つけたのが次のサイトです。
IRSN
リンクさせてあるので、読んで下されば分かるでしょうが、
起こりうる最悪事態として、
溶解した炉心の放射能生成物の100パーセントが大気中に放出されたという大惨事事態
をシミュレーションしました、とあります。
下部に、原発から30km以内の地域で被爆可能な放射線量の推定:
福島第一原子力発電所の2 号機原子炉の燃料が100%溶解した場合、と記してあります。
このサイトには、
甲状腺がん予防のためのヨウ素剤服用は不要とみられる、
とありますし、
原発から半径30キロ以上離れれば
安全であるかのように読めます。
しかし、100ミリシーベルトという言葉が出てきていることから
分かりますように、15分ほどの作業を前提にして、
ヨウ素剤の服用は不要だ、と言っているに過ぎません。
そこに居住していいとは言ってません。
また、日本の場合、居住家屋は木造です。
気密性を保てるなら、
空気中に浮遊するか、地面に沈着した放射性物質(ダスト)からの影響は、
一時的に4分の1程度には軽減できます。
ただし、外部からの放射線に対しては無力なわけでしょ。
滞在が一日以上の長期間に渡れば、
気密性が破られ、被ばくの軽減の保証がまったくありません。
だとすると、
屋外にいると想定すべきなのです。
しかし、残念ながら、
日本のマスコミは、そこを理解するだけの鋭さがありません
(故意に理解していないのか)。
たとえば、毎日新聞3月30日朝刊、
「記者の目」という記事において
高木昭午というジャーナリストが自信たっぷりに
原子力安全委員会が公表した
甲状腺被ばく量に関する試算につき、
「1歳児事故発生から毎日24時間ずっと屋外にいた場合」を想定したものであり、
非現実的仮定だと断じています(注)。
しかし、この批判こそ、非現実的です。
木造家屋に居住しているとすると、
ほとんど裸同然なんです。
レントゲン写真を思い起こして下さい。
放射線は、
人体さえ易々と貫通する能力を持っているのが認められます。
もちろん、放射線にも
アルファ線、
ベーター線、
ガンマー線と色々あって、
すべてがすべて同じ貫通力があるわけではありません。
しかし、ガンマー線のような強力な貫通力のある放射線は、
コンクリートででもなければ、遮断性がありません。
原発事故発生の当初、新聞も含めマスコミは、
この放射線の貫通力より
浮遊する放射性物質からの被ばくの脅威に触れては
人々の恐怖心を煽る上にも煽りました。
明日にでもチェルノブイリ級の大爆発が起こり
放射性物質が飛散するかのようでした。
事態が落ち着いた今度は、逆に、
不必要に浮遊する放射性物質の脅威を過小評価しているように見えます。
私たちは、新聞・テレビなどに見られる如く、
極端にぶれる報道に惑わされず、
事態をあるがままに受け止めねばなりません。
管首相が避難区域を30キロに広げたとき、
オバマ大統領が自国民に80キロ圏内を避難区域と考えろと指示しました。
大統領がなぜ、こんな判断をしたかと言うと、
上空100メーターを超えて吹く風の速さに関係するのでしょう。
前記事で紹介した山内正敏氏によると、時速約40キロにもなるらしいです。
警報は日本語でなされますから、
余裕をもって自国民に警報のあった旨の連絡をするためには
2時間ぐらい必要なわけです。
だから80キロなんだろうと思います。
どこまで放射性物質が届くのか
花粉情報と同じで
SPEEDIで予想可能です。
しかし、政府は、飛散状況の予報を実行しようとしていません。
したがって、本当に危険なとき、
客観的な情報提供がないまま、避難指令がなされる恐れがあります。
もう一つ、どうしても忘れてはならないことがあります。
危険な原子炉は4基ある、という事実です。
1基でも大量の放射性物質を放出することにでもなれば、
作業員は敷地内にとどまれなくなります。
上のフランスの研究所がアニメ風に強調する「最悪のシナリオ」は、
原子炉が1基という想定で、シミュレーションされた大惨事事態に過ぎません。
かける4倍で考えておかないと、
原発から30キロ圏内が防護服を着てさえ立ち入れず、
対応できなくなります。
実際にそうならないよう、祈るばかりです。
(注)参考までに、当該試算を下に掲げておきます。
出典は、伊田浩之・文「ただちに影響がでるレベル」の意味を答えられない厚労省」
(「週刊・金曜日」4/1号所収)です。
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