のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

利用者を虐待する施設を避けるには――。

2014年12月27日 10時04分52秒 | 介護
年金支給開始年齢が

65歳に引き上げられたとはいえ、

来年には、

ベビーブーマーがその年齢に到達して、

4人に一人が

年金受給者となります。

2025年には

それらの世代がこぞって

後期高齢者です。

政府は、

年金基金を株価維持に投入しています。

株価暴落の危険があるので、

投下資金の回収の可能性などありません。

安倍政権は、

あたかも高齢者敵視政策を取っているとしか言いようがない状況です。

年金支給開始年齢を引き上げるだけでなく、

支給額を引き下げ、

介護従事者を110万人増やさなければ

対応できないと言われているのに、

介護報酬を引き下げ、

2025年問題と言われた課題を

切り捨てました。

こうなってしまった上は

介護難民が

日本中に溢れかえるのを覚悟せねばなりません。

一部、

恵まれた人は、

介護施設に入所できるでしょう。

ただし、相当劣悪な環境になるのは、

ほぼ間違いないと思います。

それを見越して、

日刊ゲンダイが“虐待施設”を

見破るための

ポイントを3つ指摘する記事を掲載しています

(下記〔資料〕参照)。

ただ、かつて

介護施設で働いていた者として、

これは誤りだな

と思うところがあります。

その点、

気になるので明らかにしておきます。

まず、

「人材を頻繁に募集している施設は避けた方がいい」

という助言は、

求職者には有益であっても入所希望者にはどうでしょう。

判断を迷わせるだけではないですか。

人材を“頻繁”に募集しているか否かなんて、

見極めるのは難しいですよ

(※離職者が頻繁にあればこそ人材を新たに募集するわけであり、

募集が“頻繁”か否かを見極めるのは、

意外に簡単みたいでした。

離職者数の多寡を調べれば、

凡その見当はつきます。下記<追記>参照)。

次に、

「中年男性の介護職員が目立つ施設は止めた方がいい」

という助言も不適切です。

そもそも中年男性を雇ったからと言って、

助成金が交付されるような仕組みになっていません。

記者の名前が

「中村淳彦さん」となっていて、

男性名ですが、

実は、女性かもしれないと思いました。

若いお兄ちゃんが希望で~す、

中年男性は、

夫にするつもりはありません!

といったわけで、

婿さん選びと勘違いされたのでしょうか。

施設の従業員とすれば

中年と言えば働き盛りです。

後期高齢者や障害者を雇う場合は、

補助金があってよいような気がします。

しかし、雇った、

その日から戦力となる中年を雇うのは、

賢明な選択です。

どう考えたかって補助金目当てという解釈は、

不自然です。

記者が

もし、男性ならば、

コンプレックスが強すぎですよ。

もっとしっかり

介護施設のことを勉強してから

記事を書いて下さいと真剣に思いました。

三つ目に、

「サービス付高齢者住宅では、不要の介護・医療が押しつけられる危険性がある。

古くから地域に密着している施設は、

その点、経営と人材が安定していて安心」とありますが、

これ、一種の判断放棄です。

ビジネスチャンスを求めて新たに介護業界に乗りこんだ企業は、

ブラックかもしれず、避けた方が賢明でしょう。

なぜって、

介護で儲かったら可笑しいのです。

しかし、現実問題として、

「古くから地域に密着している施設」って、

どこにあります?

また、仮に、近くにそういう施設があったとして、

その施設が利用者の生き血を啜るようにして成り立っていない

という証拠はありますか。

思うに、

良い施設というのは、

介護従事者を大切にしてます。

その大切さにされている度合いを判断する基準として、

いわゆる

非正規職員の扱いを見る手があります。

すなわち、利用者を家族同様に支え、いたわり、

介護する施設は、

契約職員、臨時職員、パート、嘱託などなど

名前はどうあれ、弱い立場にある職員に対して優しいはずです。

そこを観察するのです。

判断に迷いそうだとお考えならば、

非正規職員をとっ捕まえて

「大事にされてますか?」と、直接、尋ねてみるという方法は

如何ですか。

待遇を聞き、その際、

本物の笑顔がちらりとでも見えれば、

いい施設だと

評価していいと思います。


<追記>

社員の離職率は、

就職四季報で調べられるようです

(拙稿「田宮寛之さん / 「会社選びで注目すべきは 自己資本比率 平均勤続年数 社員の離職率」参照。
http://blog.goo.ne.jp/nrn54484/e/7a8f028cea70625cee0fe7c3110df547)。

2015年1月11日 記




〔資料〕

「安倍政権が招く介護崩壊の現場」

   日刊ゲンダイ:中村淳彦・文(12月27日付〈26日発行〉)


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