夫婦でシネマ

夫婦で見た映画と、個別に見た映画について感想をかいてます。全て映画館で見た映画で、ミニシアター系の映画をたくさん紹介!

【ジェームズ・キャメロン特集】アビス

2009年11月21日 | あ行の映画
Story
アメリカの原潜が謎の物体と遭遇し、沈没事故を起こす。事故原因調査のため海兵隊特殊部隊シールズが派遣され、海底油田採掘基地ディープコアが調査に協力する事となった。ディープコアは、海底に採掘作業員が居住しながら石油の採掘を行い、更に自力走行も可能な基地である。採掘作業を監督するのはバッド(エド・ハリス)。そこに、シールズ隊員と共にディープコアの設計者でありバッドの妻リンジー(メアリー・エリザベス・マストラントニオ)もやって来る。バッドとリンジーは離婚間近であり、2人の間には険悪な空気が漂うのだった。一方、シールズを指揮するコフィ大尉(マイケル・ビーン)は何らかの密命を帯びているようで、その独善的な行動に乗組員の反感を買う。そんな中、彼等は海底で未知の物体を目撃する。事故の背後には何かとてつもない秘密が隠されているようだ。
1989年/アメリカ/ジェームズ・キャメロン監督作品





評価 ★★★★

J・キャメロンの12年ぶりの新作『アバター』に期待は高まるばかり!そこで、キャメロン映画をおさらいしてみました。

「アビス」が公開された頃は、深海で未知の生命体と遭遇する映画がブームで、「デプス」('88年。ショーン・S・カニンガム監督)や「リバイアサン」('89年。ジョージ・P・コスマトス監督)が公開されましたが、その中でも「アビス」がダントツで面白かったです。

この映画でもキャラの面白さが際立っています。海底油田採掘基地を設計したメアリー・エリザベス・マストラントニオ。その夫で、離婚調停中のエド・ハリス。そして、採掘基地の乗組員達。それぞれ個性豊かでしたが、特にエド・ハリスの演技が出色だったと思います。

アメリカの原潜が原因不明の沈没事故を起こし、海底採掘基地が特殊部隊のシールズと共に事故現場へ向かいます。
シールズの隊長を演じるマイケル・ビーンが潜水病で精神に異常を来し、乗組員達と対立するのがサスペンスの焦点となります。実際に水中で撮影された海中アクション場面の数々は臨場感たっぷり。自ら溺れて仮死状態になったメアリー・エリザベスをエド・ハリスが蘇生させるくだりが圧巻。ここで注目したいのは、物語の中盤までSFギミックが登場しないのに、サスペンスと人間ドラマだけで物語を引っ張っていること。この辺りは、キャメロンの演出パワーが遺憾なく発揮されています。

深海の生命体と遭遇する場面はとてもファンタジック。全てソ連(当時)の謀略だと信じて疑わないマイケル・ビーンが核弾頭を起動、未知の生命体を攻撃しようとします。核弾頭の起爆装置を解除すべくエド・ハリスが深海深く潜って行くのですが、ここで軍の秘密兵器である液体酸素が威力を発揮。この呼吸出来る液体というものは実際に存在するそうなのですが、キャメロンのこだわりが感じられます。
ついに生命体の超弩級艦艇が水中から姿を現すところは、スペクタクルとドラマを見事に収束させて迫力満点。

未知のテクノロジーで動き回る液体は「ターミネーター2」のT1000へ、水中シーンは「タイタニック」へと繋がる、後のキャメロン作品の前哨となる映画でもありました。



SFアクション映画なのですが、エド・ハリスとメアリー・エリザベス・マストラントニオの夫婦愛が特に印象に残っています。一人深淵に潜り続けるエドと彼に無線で語りかけるメアリーの姿にホロリときた記憶があります。
一方、シールズの隊長を演じたマイケル・ビーンは前作「ターミネーター」のヒーロー役とは打って変わって、次第に狂気に取り憑かれる複雑な役を好演していましたね。彼の最期はちょっと哀しかったけど、多彩な役柄をこなせる彼がますます好きになりました。
評価 ★★★★


その他のキャメロン作品はこちら!

ターミネーター

エイリアン2

ターミネーター2

トゥルーライズ

アビス 完全版

タイタニック


(「アビス」1990年 4月 wancoが四日市 にて鑑賞)

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« マイケル・ジャクソン THIS I... | トップ | 【ジェームズ・キャメロン特... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
アビス・・・懐かしいです (しん)
2009-11-23 09:53:21
ご無沙汰してます
「アビス」
懐かしいですね
僕も好きでした。

後年「ザ・ロック」でSEALの隊長マイケル・ビーンがエド・ハリスと戦って負ける場面に「アビス」を重ね合わせて感慨に耽りました。

そうとうどうでもいいですが、この映画でヒロインをわざと溺死させるシーンで、溺れる寸前のヒロインの台詞を聴いてみてください「あたし苦しい」と日本語っぽく聞こえますよ
返信する
SF映画の名作ですね。 (wanco)
2009-11-27 23:32:00
しんさん、こんばんは!
コメント、ありがとうございました。
僕もこの映画は大好きで、完全版が公開された時は大喜びで観に行きました。

マイケル・ビーンは良い俳優でしたが、その後SEAL専属俳優みたいになってしまったのが残念でしたね。

「あたし苦しい」??それは、気づきませんでした。今度観る時に確かめてみます(笑)。
返信する

コメントを投稿

あ行の映画」カテゴリの最新記事