Story
中学生になったばかりのまい(高橋真悠)は学校へ行くのが嫌になり、ママ(りょう)の提案でおばあちゃん(サチ・パーカー)のもとでひと夏を過ごすことになる。魔女の血筋を引くというおばあちゃんの暮らしは自給自足。野菜やハーブを育て、昔ながらの知恵を活かしながらの生活は、まいにとって新鮮に感じられた。課された“魔女修行”は、早寝早起き、食事をしっかり摂り規則正しい生活をするというもの。そんな暮らしは、やがてまいの心にも変化を起こさせるのだった…。(goo映画より)
2008年/日本/長崎俊一監督作品
評価 ★★★★☆
原作は、梨木香歩のロングセラー小説『西の魔女が死んだ』。
ほんのりと泣けるとても素敵な映画でした。児童文学が原作だということですが、大人が見ても充分に共感できて、楽しめる映画になっているのではないかと思います。
映画の前半は、おばあちゃんとまいの共同生活の様子が淡々と描かれていくので、ちょっと退屈に感じる方もいるかもしれませんが、物語の中盤からおばあちゃんとまいの「魔女修行」に焦点が当てられていくと、俄然面白くなってきます。
「魔女修行」と言っても、規則正しい生活をする、とか、自分の頭で考えて自分で決める、など、普通に考えたら当たり前のようなことばかりなんですよね。でも、やってみると本当に単純なことがいちばん難しかったりする。この二人のやり取りは大人が観ても面白かったです。
親や学校が教えてくれないこと(生きていく上で本当に大切なことは何かなど)を、この元教師だったおばあちゃんが孫にひとつずつ伝授してあげるのは、なんだかとても考えさせられるし、気持ちが温かくなるような素敵なシーンでした。
まい役の高橋真悠も演技初体験とは思えない自然な演技でとても良かったのですが、なんと言ってもおばあちゃん役のサチ・パーカーが素晴らしく良かった!彼女のとても丁寧で上品な言葉遣いと、少し憂いをおびた優しくて温かな表情がとても心に迫ってくるものがあって、彼女の存在感がそのままこの映画の雰囲気に繋がったといっても過言ではないと思います。それだけ、彼女の優しい演技がこの映画の良さを引き出したように思うんですね。
後で知ってびっくりしたのですが、彼女はあのシャーリー・マクレーンの娘さんだそうです。さすが血筋というか、なるほど!と妙に納得してしまいました。
また、この映画に出てくる料理がどれもとても美味しそうでしたね。自家製野菜のレタスとキンレンカのサンドイッチに、手摘みのワイルドストロベリーのジャム、そしておばあちゃん得意料理のキッシュに、これまた自家製ハーブのミントティー、手作りクッキーなどなど、沢山の美味しそうな食べ物が登場します。さすが、イギリス人のおばあちゃんだけあって、食事は洋風なものばかりだったのですが、空腹時に観ると辛いというか(笑)、どれも食べてみたいものばかりでした♪
ラストは、まいの「人は死んだらどうなるの?」という素朴な疑問に、おばあちゃんがそれに答える形で終わるのですが、これがまたとても素敵なシーンに仕上がっています。ハンカチなくしては観られないほど、涙でぐしゃぐしゃになってしまいました。
映画『西の魔女が死んだ』公式サイト
(「西の魔女が死んだ」2008年6月 シネスイッチ銀座にて鑑賞)
中学生になったばかりのまい(高橋真悠)は学校へ行くのが嫌になり、ママ(りょう)の提案でおばあちゃん(サチ・パーカー)のもとでひと夏を過ごすことになる。魔女の血筋を引くというおばあちゃんの暮らしは自給自足。野菜やハーブを育て、昔ながらの知恵を活かしながらの生活は、まいにとって新鮮に感じられた。課された“魔女修行”は、早寝早起き、食事をしっかり摂り規則正しい生活をするというもの。そんな暮らしは、やがてまいの心にも変化を起こさせるのだった…。(goo映画より)
2008年/日本/長崎俊一監督作品
評価 ★★★★☆
原作は、梨木香歩のロングセラー小説『西の魔女が死んだ』。
ほんのりと泣けるとても素敵な映画でした。児童文学が原作だということですが、大人が見ても充分に共感できて、楽しめる映画になっているのではないかと思います。
映画の前半は、おばあちゃんとまいの共同生活の様子が淡々と描かれていくので、ちょっと退屈に感じる方もいるかもしれませんが、物語の中盤からおばあちゃんとまいの「魔女修行」に焦点が当てられていくと、俄然面白くなってきます。
「魔女修行」と言っても、規則正しい生活をする、とか、自分の頭で考えて自分で決める、など、普通に考えたら当たり前のようなことばかりなんですよね。でも、やってみると本当に単純なことがいちばん難しかったりする。この二人のやり取りは大人が観ても面白かったです。
親や学校が教えてくれないこと(生きていく上で本当に大切なことは何かなど)を、この元教師だったおばあちゃんが孫にひとつずつ伝授してあげるのは、なんだかとても考えさせられるし、気持ちが温かくなるような素敵なシーンでした。
まい役の高橋真悠も演技初体験とは思えない自然な演技でとても良かったのですが、なんと言ってもおばあちゃん役のサチ・パーカーが素晴らしく良かった!彼女のとても丁寧で上品な言葉遣いと、少し憂いをおびた優しくて温かな表情がとても心に迫ってくるものがあって、彼女の存在感がそのままこの映画の雰囲気に繋がったといっても過言ではないと思います。それだけ、彼女の優しい演技がこの映画の良さを引き出したように思うんですね。
後で知ってびっくりしたのですが、彼女はあのシャーリー・マクレーンの娘さんだそうです。さすが血筋というか、なるほど!と妙に納得してしまいました。
また、この映画に出てくる料理がどれもとても美味しそうでしたね。自家製野菜のレタスとキンレンカのサンドイッチに、手摘みのワイルドストロベリーのジャム、そしておばあちゃん得意料理のキッシュに、これまた自家製ハーブのミントティー、手作りクッキーなどなど、沢山の美味しそうな食べ物が登場します。さすが、イギリス人のおばあちゃんだけあって、食事は洋風なものばかりだったのですが、空腹時に観ると辛いというか(笑)、どれも食べてみたいものばかりでした♪
ラストは、まいの「人は死んだらどうなるの?」という素朴な疑問に、おばあちゃんがそれに答える形で終わるのですが、これがまたとても素敵なシーンに仕上がっています。ハンカチなくしては観られないほど、涙でぐしゃぐしゃになってしまいました。
映画『西の魔女が死んだ』公式サイト
(「西の魔女が死んだ」2008年6月 シネスイッチ銀座にて鑑賞)
遅くなりましたが、コメントありがとうございました。
今、ロハスとかスローライフとかそういったライフスタイルが流行のようになっていますが、この映画はそういった流行の一編として捉えたくない映画でした。
自給自足な生活も、このおばあちゃんにとっては昔から当たり前のようにやってきた暮らしで、だからこそ余計に惹かれるものがあったのかもしれませんね。
まいとおばあちゃんの「魔女修行」も一昔前なら当たり前のことだったかもしれないですが、なぜか今の時代に照らし合わせてみると、とても新鮮に思えるのが不思議です。
シンプルな暮らしって今の時代には難しいのかなと思う反面、かえって心が豊かになりそうで、本当の意味での贅沢な暮らしなのかもしれないですね。
私もこの映画でケントさんと同じく田舎で一人暮らしをしている祖母のことを思い出しました。(^^)
なんだか自分と重ね合わせて観てしまったせいか、余計に感動しましたね。
サチ・パーカーがバック・トゥ・ザ・フューチャーに出演していたのはパンフレットで初めて知りました♪
若かりし頃の彼女をもう1度観てみたいですね。
そういえば、「めがね」によく似たタイプの映画でした~。
「めがね」が和風な感じなら、こちらは洋風なテイストの作品でしたね。
この映画は、ホントに素敵な映画でしたよね
自然豊かな場所での基本的で無駄のない生活と、
「生きる」という事の教えや魂の成長…
とてもシンプルな事が、
生きていく上で案外重要なのだと、
この映画を観ながら、私も感じていました
各々の登場人物もキャラクターがハッキリしていて、
とても上手く演じていましたよね
物語も映像も、
柔らかさの中に鋭さのある作品でした
やはり自分の環境と似たものがあると痛く感動しますよね。それにしてもサチ・パーカーってこの映画まで知らなかったけれど、穏やかな顔つきで上品な日本語もなかなか似合っていましたね。
昔、チョイ役でバック・トゥ・ザ・フューチャーに出演していましたよ。なんとなく癒されるところとか美味しい食事とか「めがね」に似ていましたよね。