黒沢清 三昧の日①『ニンゲン合格』

ちょっと遡って記録；

2008.9.17.早稲田松竹

『ニンゲン合格』（1999年）初鑑賞。

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※西島秀俊主演。他には役所広司/菅田俊/りりィ/麻生久美子/哀川翔/大杉漣

14歳の時に交通事故で昏睡状態になった少年が10年ぶりに目覚めたが…。
タイトル上手い。
大体、黒沢清監督の映画タイトルは短く、あっさりしていて、ツッケンドンにも思える＾＾ようなものが多い…。
無機質なカタカナも多いですね。
そう言えば今日の3本も全部カタカナです。
もちろん太宰の『人間失格』のモジリでしょう。でも太宰の湿っぽさをカタカナで追い払い、なおかつポジティブな【合格】に変更。

『トウキョウソナタ』の原型かも…と、後で思いました。
家族崩壊。
上手くいきそうなところで、ばっさり切る。
ラストもあっけなく素っ気無く。（ネタバレ気味で恐縮ですが、ハッピーエンドでないのに、これでいいのだと思えるある種の爽快感があります。なんだろう？）
じめじめしたところが一つもない。
なのに、いつも全編にみなぎるこの緊張感は黒沢さんならでは。
『ドレミファ娘』の洞口依子さんが出演されてました。
今は亡き鈴木ヒロミツさんも…。合掌。

黒沢さんて本当に説明しないよね。
モノローグ勿論無し、盛り上げる印象的なBGMもアップも無し。
そこが良いのですが＾＾

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