ストロベリーショートケイクス (出演 池脇千鶴)このアイテムの詳細を見る |
リアルだから、生々しい。
傷つくさまを見せられるから、痛々しい。。
MovieWalkerの『ストロベリーショートケイクス』のブロガー試写会に当選し、9月6日行ってまいりました。
自ブログに感想UPのノルマがあるので、何を差し置いても書かねば^^;
先週来『パイレーツ・オブ・カリビアン』『UDON』『ゲド戦記』と映画づいておりますが、それらは後回しにさせていただきます。
監督:矢崎仁司
原作:魚喃キリコ(ナナナンキリコ)スミマセン;試写会当日まで読めませんでした
脚本:狗飼恭子(イヌカイキョウコ) 〃
ご本人様のブログはこちら。
出演:池脇千鶴(フリーター・里子)/中越典子(OL・ちひろ)
中村優子(デリヘル嬢・秋代)/岩瀬塔子(イラストレーター・塔子)
加瀬亮(ちひろの恋人)/安藤政信(秋代の元同級生)
あと、脇役で目に付いたのは、村杉蝉之介(大人計画)/高取英(漫画評論家でしたよね)
高橋真唯(『妖怪大戦争』の川姫♪)
甘そうなタイトルと、漫画が原作というキーワードから、4人の女の子たちの友情と恋愛ファンタジー?という予想は、概ねハズレ。
確かに、恋愛とか仕事とか友情を描いてはいるのですが…。
冒頭の池脇千鶴演じる里子のシーンは、お気の毒だけど笑えます。この路線で行くのかなと思っていると大間違い。
日々やってくる日常(映画における現実)は、容赦なくシリアスでリアル。
比較的甘さを感じさせるのは、里子の周辺の物語だけのような気が…。
そうそう、里子がヒロインの映画だと思っていたんですが、4人がそれぞれ一人称=主人公の物語なんですよ。
全く生き方もタイプも違う4人の女性。
思い起こせば、遥か昔^^;「早く年取って涸れてしまいたいなぁ」と思った時期がありました。
それこそ、生々しい繁殖期を早く過ぎてしまいたいと…。
今はもう、一日一日が早すぎるっ。 弾のように、矢のように、ヒカリのように通り過ぎるっ。
「アンチエイジングー!!」ちょっと叫んでみました。
関係ないけど、“アンチエイジド”を“アンチインド”と読み間違えた方がいらっしゃいました^^
アンチインドコスメ=“抗インド化粧品”って何?
人には誰でも光と影の部分があります。
言い換えると、他人に見せる公の部分と、あまり他人には見せたくない、ごく私的な部分。
表の顔と裏の顔。建前と本音。
でも、その両方が同時に一人の人間に存在。
秋代さんの表と裏のギャップにドキドキしました。その表の顔にも、笑顔の仮面を付けていて、セツナイ。
ギャップは魅力的なものでありますが…。
公式サイトはこちら。
MovieWalkerの『ストロベリーショートケイクス』ページはこちら。
MovieWalkerの池脇千鶴インタビュー(動画もあり)はこちら。
原作は↓
strawberry shortcakes祥伝社このアイテムの詳細を見る |
んー、ガロっぽい。1980年代のニューウェーブ漫画にも似た感じ。漫画というより、小説とイラストを読んでいるようです。
ネームがいい。音のないモノローグ。(映画では、時を刻む時計のコチコチ音が、過ぎ行く日常と静寂を意味していたと思いましたが…)
絵がいい。書き込まない白。真っ黒のベタ。トーン多用。
そっか~映画は原作とは設定も違うんですね。
映画のほうが漫画的なところもあります。
冒頭シーンとか、秋代さんのベッドは、原作にはありません。
そう、現実にありえなさそう。…ということは、漫画のほうがリアルなのかしら?
でも、漫画も映画もそれぞれにいいですよ。
こんなふうなあたしたちでも
ほんとはまるで苺のショートケーキみたいなのよ。
かわいく モロく 甘いのだ。
今に見てろよバカヤロー。
『strawberry shortcakes』by魚喃キリコ(発行:祥伝社)より
「高取英さんの月蝕少女歌劇団の舞台だよ♪」
と話してくれたのが高取英さんのお名前を初めて知った時でした…(-_-#)
「高取英って誰?月蝕少女歌劇団って何?」
と尋ねると
「高取さんの名前を知らなくても君は知っているはずだ…」
と、謎めいたことを友人は言いました…(-_-;)
「漫画エロトピアの編集長だったと言えば多くを語る必要はないよね♪」
という一言で私は完全に納得、理解しちまいました…(-_-#)/))
70年代のアンダーグラウンドにおいて成人漫画の二大勢力
エロトピア
エロジェニカ
は当時少年期の我々にとって禁断のオトナの世界を垣間見せてくれたサブカルチャー…その一方の旗頭だったわけです…。
てなわけで私は友人に
「そんな立派な方のお仕事をお手伝いできるなら頑張って来なさい…(-_-#)v」
と笑顔で送り出したところさんざんこき使われて疲労困憊で友人が帰ってきた思い出があります。
まあ本人は「楽しかった…」とも言ってましたが70'Sカルチャーの怪人はやはりパワフルでそのエネルギーに振り回されたんでしょうね…(-_-#)
月蝕少女歌劇団は高取さん主宰の劇団でマニアックな人気があるようですが私は未見です。
唯一、高取さんご本人が監督し、劇団の役者さんで撮ったVシネマ
『聖ミカエラ学園漂流記』
だけ観ましたが70年代のアングラテイストな作品でした…(-_-#)
まあこの月蝕少女歌劇団に音楽を提供し続けてきた作曲家のJ・S・シーザー氏はアニメ
『少女革命ウテナ』
に曲を提供し注目されましたね♪
まあウテナの総監督である幾原邦彦さんは前衛的な方だからリンクしても不思議は無かったと思います。
ウテナそのものがアングラ少女歌劇の影響をモロに受けて出来た作品だから当然といや当然ですな…(-_-#)/))
いやぁ、高取英氏と間接的にでも繋がりがあったとは素晴らしいです。
試写会でいただいたパンフレットには、元劇画誌編集長とありました。
“劇画アリス”だったかなぁと思っておりましたが、“漫画エロトピア”でしたか。
やたらエロ劇画誌が面白い時代がありました。その頃の編集長さんですよね。
手にとって見たことはありませんが…^^;
高取英氏は、自らも演じる演劇人だということを、この映画で初めて知りました。
『月蝕少女歌劇団』も『少女革命ウテナ』も知らないです~。
調べてみると「暗黒の宝塚」とか…。
うーん、何だか凄そうだ……。
コアな話題を教えていただき、ありがとうございます♪