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『夕凪の街 桜の国』(感想はこちら)を勧めてくださった方が、この映画も勧めてくださいました。
一言で言うと、観てよかった。
映画「父と暮らせば」オフィシャルページ 11/8 DVD鑑賞
原作:井上ひさし
監督:黒木和雄
出演:宮沢りえ、原田芳雄、浅野忠信
又もや予備知識ほとんどなく(宮沢りえさん主演のヒロシマの話?くらい;)観ましたので、冒頭の雷シーンから、父親登場シーン。何だか舞台劇みたい…と思いながら、観ておりました。
物語は殆ど、主人公 美津江(宮沢りえ)と、その父 竹造(原田芳雄)の二人芝居。
シーンは殆ど、彼女の家の中。
短いエンドロールに【原作:井上ひさし、特別協力:こまつ座】の文字。
やはり、そうだったんですね。舞台が元かぁ。
というか、それぐらいも知らない無知な私が恥ずかしい。聞けば、海外でも高い評価を受けている演劇だそうですね。
というか、途中でようやく父親が亡霊だということに気付いた鈍感な私が恥ずかしい。隣の部屋で受験勉強している家族に気ぃ使って、ボリューム下げてたんで台詞よく聞き取れなかったんですぅ。言い訳して、いいワケない!
原田芳雄さんはさすが、舞台俳優出身の役者さん。演技の上手さに圧倒されました。
宮沢りえさん。かわいく、美しく、気立てがよく、透明感のある女優さん。
私は、今年『トニー滝谷(6/22拙記事)』『たそがれ清兵衛(8/1拙記事)』に引き続き、3回目のご対面。いい役者さんになられました。これからのご活躍をお祈り申し上げます。映画の中の団扇の絵、彼女の作品なんですってね。いい味出てます。
ラスト近く、二人芝居のクライマックス。カット割がない長回し撮影。
しかも、遠くからの殆ど動かない固定カメラ。アップなどを決して使わず、まるで映画というより、舞台を観ているような気分になります。
DVDの中で監督は、長回しは俳優さんの希望だったと仰ってました。
表情アップがないのに、なんと感情の伝わることか…。
映画の中で宮沢りえさんは、宮沢賢治『星めぐりのうた』を口ずさみます。
あれっ?10/6拙記事にも書きましたが、この曲は『アカルイミライ』の中で、藤竜也さんが歌われてました。井上ひさし氏は東北出身ですので、宮沢賢治にも造詣が深いものと思われます。現に映画中の浅野忠信さん演ずる青年も東北出身という設定ですし…。原作舞台にもそのシーンがあるんでしょう。その演劇を藤竜也さんがご覧になっていて、『星めぐりのうた』をご存知だったと思うのが順当かしら?
アニメ『銀河鉄道の夜』(←これも好きなアニメです)にも、この曲は登場しますが…。
11/5~11/11まで、早稲田松竹にて、『父と暮せば』『トニー滝谷』の二本立て上映中。ちょっと情報遅いですか。ごめんなさい。
“星めぐりのうた”ですが、スタジオ・ジブリの原型とも言える“OHプロダクション”1983年の自主制作アニメ『セロ弾きのゴーシュ』の冒頭でも出てきます。こちらは少年合唱団なのでより童謡っぽくて良い感じでした。
私も『蟲師』惚れ込みました。ジャパニメーション、ついにここまで感性的作品が制作されるようになったんですねえ。素晴らしい。
「セロ弾きのゴーシュ」うーん、ビデオで観たんですけど、覚えてない;忘却の術駆使してます。
蟲師、いいですよね!
私の郷里、新潟県長岡市は、終戦の年の8月1日に、空襲を受けています。一説には、原爆投下の候補地に、長岡市も上がっていたと云われています。
長岡大空襲では、大勢の人が亡くなり、私も母から、逃げた話を時折聞きます。
ヒロシマもナガサキも、ひめゆりの塔も、訪れました。
長崎では、一緒に行った友が、一応に押し黙ってしまいました。
百万言を費やすより、一見なのでしょう。
誰もが、遠い過去の出来事ではないと思えたら、世界は、変わりますかね。
でも、この映画見てないです・・・。チャンスが有ったらぜひ。
くろさんには、色んな映画・漫画御紹介いただきましたね。こんなブログを書けるようになったのも、くろさんのお蔭かな?
他人事ではない…まさにその通りです。私たちの親が実際に経験したこと…言い換えれば、私たち(くろさん、同い年って判明したので^^!)の生まれる、ほんの十数年前に起こったことなんですね。
以前にも言いましたが、亡母は戦争未亡人でした。
そんなところから、『夕凪~』や『父と~』に心打ち抜かれるのかもしれません。
…かといって、有無を言わさず、戦争絶対反対とかも私は言えないんですよね。「正しい戦争はあるのか?」という問いには考え込んでしまいます。
中東に詳しい友人に問うてみたら、「そんなモンある訳ない」と即座に答えられ、驚きました。その友人こそ、「正しい戦争は、悲しいけれど存在する」と答えそうだったので…。
ヒロシマ、行ったことないんです~情けなー;;
どことなく、ユーモアもありーの。
ぜひ、機会をみて、この映画もご覧になって下さいませ。痺れますよ~
マンガやアニメはやすやすと国境を越えていくような気がします。
宮沢賢治自身が作詞作曲した「星めぐりのうた」は素朴でいい感じですよね。
賢治つながりでトラバさせていただきました。よろしく。
つい最近まで、日本文化は規制されていたのにね。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/korea/bunka/
↑劇場用アニメは、まだ規制されてるの~?知らなかった~
私の歌った『星めぐりのうた』は、宮沢賢治作曲でなく、林光作曲でした。難しー
賢治作曲版は、ホント素朴で和みます^^
トラバありがとうございます。
(「トニー滝谷」観たかったんでした;)
ビデオリスト・イン!
(増える一方;)
舞台も観てみたいですね♪
銀河鉄道、ビデオで所有してます。
映画館で2回観て映像と音楽に参りました。
今でも「銀河鉄道」という文字を目にすると
細野氏のテーマ曲が頭を流れます♪
宮沢りえ二本立て、なかなか良い組み合わせでしたね。
『トニー滝谷』は地味~な映画で、ラストも「盛り上げよう」という気のないような淡々とした風に終わりましたが、私は好きでした。
そうそう、『銀河鉄道』ビデオ観たときに思いましたが、細野晴臣氏の御祖父様はタイタニック事故に遭われ、助かったおかた。
長い間、人を押しのけて救命ボートに乗ったという汚名を着せられていらっしゃったとのこと。
アニメにはタイタニックの乗客が出てきますよね。細野さんがこの映画の音楽を作曲された時には、まだ汚名が晴らされていなかったのよね?…と、複雑な気持ちになったのを思い出します。
よろしければ、(↓ウィキペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%AF