迷走する枕茶屋

記憶の欠片



心の引き出しの片隅に コロンと転がる懐かしいもの

思い出そうとしても思い出せない記憶のカケラ

付箋のついたそれらしき過去をいくつか引っ張り出す

あれでもない これでもない

なかなか辿り着かない遥か昔の無くし物

片っ端から記憶を手元に引き寄せて 

時間をかけて 探って 溶かして 紐解いて

そのうち頭が疲れて諦めて… 

きっと粉々に砕けて この小さな破片だけが

頭の隅に残っていたんだな 

結局探し出せなかったカケラの正体

でも 忘れていた他の懐かしさにたくさん出会えたから 

いい記憶の旅になった






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