「高い!」と思わず声が出るほどだ。東京都中央卸売市場におけるキャベツの価格動向は、20日時点で平年比277%。5日の392%と比べるとやや落ち着いたものの、依然、通常の3倍近い高値が続く。 22日、日刊ゲンダイ記者が都内某所のスーパーを訪れると、キャベツ1玉が税込み798円と、べらぼうな値段で売られていた。キャベツの品薄高は各地で相次ぎ、もはや昨年の「令和の米騒動」ならぬ、「令和のキャベツ騒動」といった具合だ。 愛知県は冬キャベツの主産地のひとつ。高騰の原因についてJAグループ愛知の広報担当者は、こう話す。 「昨年の猛暑で苗を植える時期が遅れたうえ、この冬はあまり雨が降らず、生育不良が生じました。産地リレーの切り替えがうまくいかず、冬キャベツの出荷量が減少しているのです」 春に生産地が切り替わるまで、高値は続く見通し。ただ、流通量が回復しても、どこまで価格が下がるかは不透明だ。 「物価高でキャベツの生産コストが上昇し、輸送費や人件費も高騰している。ある程度の値上げはやむを得ない状況です。かつての1玉150円くらいの値段までは、戻らないのではないでしょうか」(JAグループ愛知の広報担当者) ■進まぬ価格転嫁に生産者も困窮 昨年の「令和の米騒動」は全国的にコメが不足したため。コメの適正価格をめぐっても議論が巻き起こり、生産者からは「長年価格転嫁が進まず、高騰した今が適正価格に近い。今までが安すぎた」との指摘も出た。どうやら、キャベツにも同じことが言えそうだ。 「野菜は20円程度の値上げでも買い控えが起こってしまうため、値上げしづらい。キャベツは『安いもの』という消費者の意識が強かったのか、価格転嫁が進みませんでした。経営状況が厳しい生産者も多く、中には今回の高騰でようやく採算が取れた人もいる。こうした現状を理解してもらい、高くてもキャベツを買って生産者を応援してほしいです」(JAグループ愛知の広報担当者) はたしてキャベツの「適正価格」は受け入れられるのか。 (日刊ゲンダイDIGITAL) |
今までの価格では採算が合わない生産者がいたとは思いませんでした。
と言うことは、今の価格が適正と言うことになるのでしょう。
でも、買いにくい価格です。