天気にも恵まれ、研修日和となりました。
事前学習として、水俣病に関する書籍を借りて読み、ジョニー・デップ主演のハリウッド映画『MINAMATA』も鑑賞してから訪れました。子どもの頃、テレビなどで水俣病の情報をよく見聞きしていましたが、当時はどこでも環境問題には無頓着だったように思います。研修メンバーの中からも、大牟田では「七色川」と呼ばれるほど川が汚れ、臭くて汚かったという話や、北九州では煤煙で空が覆われていたこと、四日市や神奈川など至るところで公害問題が発生していた話が出ました。今振り返ると、本当に恐ろしい時代だったと思います。
その中で、無知や無学から生じた分断や差別が起きたことは、非常に悲劇的です。また、企業側が事の重大さを理解しながらも、私利私欲のために被害を隠そうとし、人を人として扱わなかったことが問題をさらに深刻化させました。最終的にどうなるかを想像する力の欠如が、この惨劇を招いたのだと痛感しました。
帰り道、現在でもPFAS(有機フッ素化合物)による公害や原発問題など、同じ過ちを繰り返している人類の愚かさについて考えさせられました。