先日、book offで買ったこの本、
讃岐の歴史を
「古典」との関連で紹介しているので、
今まで読んだ歴史の本とは違う発見が
あります。
以前、円珍について調べたことがある
のですが、この本にも詳しく書かれているので、今日は円珍のことを。
「大師」と言えば、空海のことと思いがちですが、
平安朝期に大師号を賜った高僧は19名で、
そのうち讃岐出身の大師は5名もいます。
空海、円珍、実慧、聖宝、真雅
円珍はわが国天台宗の開祖、
814年に善通寺市金倉寺町に生まれ、
姓は和気氏、父は宅成。
母は佐伯氏で空海のめいの子。
最澄の直弟子。
14歳の時、叔父の僧仁徳を頼って上京。
翌年、叡山に上り、天台の延暦寺の座主義真に仕えた。
その後、讃岐に帰って、道隆寺、金剛寺、宝憧寺、城山寺、
白峰寺、根来寺、吉水寺、鷲峰寺、千光寺などを建立した。
853年(851年の説も)入唐。五台山、青竜寺を訪ね、
密教の秘奥を極め、
858年帰朝。
園城寺(三井寺)のを命ぜられ、その後、
天台座主となった。 寺門派。
891年 78歳で入寂。
醍醐天皇から智証大師のおくり名を賜った。
古典では、「古今著聞集」巻二の四十話に
円珍が中国から帰る船の中に新羅明神が現れて、
それをきっかけに園城寺を再興したという三井寺縁起が書かれているそうです。
また四十一話では、
円珍が東大寺の東坊に住み、鬼神を退散させた、という。
讃岐では「空海」が有名ですが、
この円珍という方も、なかなかすごいのです。