元々私は、ウン十年前の若かりし頃、スピーカー自作を行っていたのですが、公私の忙しさにかまけて疎遠になり、またコロナ禍等で経済的にも厳しくなって、趣味は投げ出した状態になっていました。
そんな私が自作を再開したきっかけは、弟が、これは使わないから、とスピーカーユニットをプレゼントしてくれたことからです。
フォステクス M800。
知らない人のために説明すると、ステレオ誌 2016年8月号の付録だった 8cmフルレンジスピーカーです。
これを裸で鳴らしてみると、相当音がいい。
よし、良い機会だ、長年温めていた「私の理想スピーカー」計画を形にしてみよう、そう思って製作を開始しました。
私が音楽再生装置である、オーディオに求めるのは、思わず聴き惚れるような、音の美しさ。
この方向にハンデとなるのが、重低音の追及だと思っています。
低音を追及するならば、ユニットの大口径化やダブルバスレフ、あるいは長大な音道を持つバックロードホーン等、いずれも箱の大型化を招き、複雑になる構造は私の理想から外れていくように感じています。
確かに、重低音再生によるオーディオ的快感というのは存在します。
全く低音が無いと、寂しくて、もう少し下が欲しいという欲求が出るのも経験があります。
でも、美しい音とトレードオフであるならば、ここはスッパリ諦めて、足りない分は後からのウーファー追加で対応しよう、というのが私の理想スピーカー計画です。
この基本計画のために、具体的にどういう方法を考えていたかというと。
① ユニット振動板の他が極力共振しない、高剛性、重量級のエンク
ロージャー。
② バッフル面積を最小にする。
③ 理想のエンクロージャー形状。
理想のエンクロージャー形状は、球形である。
とスピーカーの教科書(ウン十年前の知識です)には書いてあります。
しかし、これは間違っているのではないか、と私は考えていました。
発想の元になったのは流体力学からです。
例えば、ボールを水中で動かすと考えると、後方に渦流が発生して、大きな抵抗が生まれます。
流体力学的には、球はあまり良い形状とはいえません。
理想の形は涙滴型。涙のしずく形です。💧
後ろを大きく引っぱって、滑らかに流す、こっちの方が理想だろうと思ったのです。
では、どうやって100円ショップの材料でこの形にする?
実は私は、既に良いアイデアを持っていました。
前半分の球形部分は、プラスチック製の丼(🍜)を使います。
そして後半部分はカラーコーン(工場現場等にある円錐形のやつ)です。
サイズがピッタリということも確認済でした。
でも、このままでは箱が共振して、良い音は出ないでしょう。
そこで、箱の内側にセメントを貼って、剛性と重量を確保しようという
作戦です。
はたして、この私の計画はうまくいくでしょうか?
次回に続く。
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