理想スピーカーの失敗を受けて、次のスピーカーをどうするのかを私は考え始めました。
(こんなイメージです。)
ちょうどこの頃、私はタブレットを手に入れました。
実は私は、それまでネット環境にいなかったのです。
さっそく、世間の人たちがどういうスピーカーを作っているのか、検索を始めました。
バックロードバスレフ! 何じゃそりゃ?
こんな感じですね。
ウン十年のブランクがあるから、当然です。
そんな中で、私が注目したスピーカーがあります。
Jazzman というスピーカーです。
これは球面波の再生を追及した、点駆動スピーカーです。
内部損失の大きな、弾性のある平板振動板を一点で駆動、たわみ振動で音楽を再生しようというスピーカーです。
興味のある人は検索してみてください。
ここからは私見となります。
このスピーカーの最大の利点は、フリクションの少なさではないかと、私は思います。
一般的なエンクロージャーは、箱内の空気バネの反発力を利用して低音を増強します。
後面開放型であるジャズマンは、この空気バネによる制動がありません。
抵抗が大きいであろう、重い振動板もありません。
微妙なニュアンスの表現に優れた、伸びやかな音がするのではないかと想像します。
さて、気になるスピーカーを見つけた私は、このジャズマンを自作できないかと、少し考えました。
そして、すぐに断念しました。
問題はこの弾性振動板です。
最適な内部損失と、適度な弾性を両立した振動板を、何で作る?
相当なトライ&エラーが必要でしょう。
「根性」という言葉が辞書に載っていない私は、すぐに匙を投げました。
では、次にどうする?
そこで私はアイデアが閃いたのです。
この弾性振動板を、ユニットの振動板ではなく、エンクロージャー(箱)の方に使ったらどうなる?
(こんなイメージです。)
音圧が外に逃げるのですから、fο(最低共振周波数)が下がります。
ということは、Qを確保して、十分な低音を再生するためには、箱を小さくする必要があります。
(申し訳ありません。専門用語が初心者の方にはわからないと思いますが、読み飛ばしても全く問題ありません。)
箱を小さくできる、という利点の他には、音圧を逃がすことで、内部定在波を抑制するという効果も期待できます。
うまくチューニングすれば、fοとQをコントロールして、低音を伸ばす事ができるかもしれません。
すごく良いアイデアのように思えますが、このアイデアに基づくスピーカーは試作されませんでした。
なぜなら、すぐに次の閃きがあったからです。
次回 次の閃き。そして魁スピーカー誕生へ。(予定)
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