コロナ禍のホームステイウィークに「ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ」のストーリーをクリアーしました。
ヒマつぶしくらいのノリではじめたゲームでしたが、いま終わってみて、本当にすばらしい作品だったと思います。
私がここ10年にやったゲームの中では1番!といっていい。
あまりにもすばらしい作品だったので記事を残しておこうと思い、今これを書いています。
この記事は評価やレビューというより、ネタバレありの感想になります。また攻略情報ではありません。
ネタバレありなので、これからゲームをはじめる方や、いままさにプレイ中なんです!という方はここから先はみないでね。
でははじまりはじまり。
■ドラゴンクエストビルダーズとは
「ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ」は、ドラゴンクエストの世界観をベースにした、マインクラフト風のブロックメイクRPGというものだそうです。
ドラゴンクエストといってもいろいろありますが、「ドラゴンクエスト」(1986)の「アレフガルド」がその舞台。
ストーリーも、「ドラゴンクエスト」のアナザーストーリーになっています。
このゲームは「ドラゴンクエスト」未プレイの人々にとっても楽しめる作りになっていますが、やっぱりかつて、ファミコンの「ドラゴンクエスト」を夢中になってプレイした思い出があり、ストーリーや街のひとのセリフやシーンに対する思い入れのようなものがある人のほうがより楽しめると思います。
そのことを知っていれば、思わずニヤリとしてしまいたくなるような細かな演出が随所にありました。
なにより、あの頃にプレイした自分の気持ちを思い出し、この世界の中に入り込み、感動し、クリアー後の余韻にひたれる。
こんなブログ記事を書いてしまうくらいに。
■「やみのせかいのはんぶん」
プレイヤーの分身である主人公は、「モノをつくる能力」というものを特別に与えられた存在。
そしてその舞台は、かつてこのアレフガルドの地にいた「ゆうしゃ」が、ラスボスである「りゅうおう」との取引でもらった「やみのせかいのはんぶん」。
かつての勇者がその愚かな選択をしてしまったために生まれたパラレルワールド的な世界だと。
この「ドラゴンクエストビルダーズ」のストーリーは、「その設定」を前提に話が進んでいきます。
重要なのがこの設定ですよね。これは「ドラゴンクエスト」をクリアーしたことがあれば濃厚に共有できるところです。
ファミコン版初代「ドラゴンクエスト」では、物語のクライマックス、三種の神器のようなものを集めて海峡に虹の橋をかけて竜王の城に乗り込むんです。
そこで竜王と対峙してね、そこでプレイヤーは竜王から取引をもちかけられるんだ。
「よくきた ○○○○よ。 わしが おうのなかの おう りゅうおうだ。
「わしは まっておった。そなたのような わかものが あらわれることを・・・
「もし わしの みかたになれば せかいの はんぶんを ○○○○に やろう。
「どうじゃ? わしの みかたに なるか?
>はい
「ほんとうだな?
>はい
「では せかいの はんぶん やみのせかいを あたえよう!
「おまえの たびは おわった。
「さあ ゆっくり やすむがよい!
「わあっはっはっはっ
画面がオレンジ色に染まり、竜王の高笑いとともに画面がフリーズ、
ファミコンのリセットボタンを押すしかなくなってしまうという。
今風に言えば「BAD END」。
そうですね、「GAME OVER」はあったけど、家庭用ゲーム機の黎明期、今おもいかえしてみればいわゆる「バッドエンド」はこの「ドラゴンクエスト」で初めてみたかもしれません。
そう、私は小学生だった当時、初見でこのシーン、「はい」を選択してしまってこの「BAD END」をみたんですね!
「ふっかつのじゅもん」でやりなおして、今度は「いいえ」を選択して竜王を倒してね。たいへんな思いをしたよ!
懐かしい思い出です。でもよく覚えてる。
「ドラクエビルダーズ」のストーリー中でもしばしば「なぜその者は竜王から闇の世界をもらうという愚かな選択をしたのか?」という話題がでます。そのたびに、「私のせいでこんなに苦労をかけてすみませんw」って思った。
その答えはこのゲームをクリアする直前にわかった。これは後述しようと思います。
■第1章 メルキドとその舞台
ドラクエビルダーズの世界に放り込まれた主人公は、まずメルキドの復興を託されます。
メルキドは、ドラゴンクエストの終盤に訪れることになる「城塞都市」です。
入口をゴーレムが守護しているのですが、マイラの温泉から南に4歩のところに落ちている「ようせいのふえ」の音色を聴くと眠ってしまう弱点があるという!
最初の章なので、まぁチュートリアルも兼ねていろんなことをやらされましたが、これがおもしろかった。
この時点で、このゲームのすばらしさに確信をもてました。
そう、このゲーム、本家のドラゴンクエストよりも「広大なフィールドをまさに冒険している!」という感覚があったんです。
この「サバイバル感」がすばらしくよく出せているゲームだとおもいます。これがまずすばらしい。
今のゲームにありがちな、世界地図があり、未踏の地がどこかわかり、現在地がわかり…という親切な仕様はありません。
世界地図は「お宝」としてどこかに隠されていて、それを発見すれば見ることはできますが、おおざっぱな世界地図と、現在地と方向がおおまかにわかるだけ。
ゲームの進行の役に立つような代物では全くないんですね。あっても使わないし、ほぼそんなものはない前提でプレイすることになると思います。
わかるのは、鳥の目になって上空から見下ろした周囲の状況のみ。自分から50m四方くらいですかね?
それ以上は、高いところに上って遠くを見渡すか、実際にそこまで歩いてみるしかない。
どんな素材があるのか、どんなモンスターがいるのか、どんな遺跡(?)洞窟(?)があるのか!
「不思議な島のフローネ」でも映画「キャスト・アウェイ」でも、無人島に漂着したら「探索」をして周りの様子はどうなっているか確かめるでしょ?
それをやる必要があるのです!
さらに朝・昼・夜の概念があり、夜は暗闇に閉ざされ、ゴーストも湧き出てくるので、「夜は寝床をつくって泊まって朝を待つ」スタイルになります。
夜はほんとうに手元と月の光くらいしかない闇に閉ざされるので、ガチで道に迷う。
富士山の樹海で地図もコンパスもなく歩き回ったらこうなる…んだろうな、という感じ!
迷っていたら遠くにたいまつの光が見えて!あっあそこにいけば!っていう感じ!
なので迷わないようにフィールドに松明や焚火を目印においたりするといい感じ。
野良に土で壁をつくり、わらの扉とわらのベッドと松明で「部屋」を作って野宿する。
拠点から出発するときも、夕方だったら「明日の朝に出発しよう!」ってなる。
そうしたくなる理由があるんです。それほど夜は歩き回りづらい。この要素がアドベンチャー感をそそります。
この世界には「道」(街道)も、「街」もないので、どこにいくかは自由です。逆にいうと、どこに何があるかわからない。
何かがあるけど、初めて訪れたときには入れなかったり、強い敵がいて無理だったりする。
ストーリーが進んでいないからいけるフィールドも限定されている(カギとか高い岩山とかで)っていうこともあまりありません。
プレイヤーが渡れない場所は基本的には海のみ。(試してないけどブロックをつなげば渡ろうと思えば渡れるかも)
強いモンスターがいたりして実際には厳しいけど、最初から遠くを探索することもできます。
ある程度はやることクエストはNPCが提示をしてくれるけど、プレイヤーの成長速度に合わせてだんだん敵も強くなって…っていう「お膳立て一本道」感がない。
そしておもしろいのが、「腹が減る」概念。
空腹状態になるとHPがどんどん失われていきます。なので食糧も持参するか、周囲の食材を確保して地力生産するかしないといけない。
キノコを拾ったり、釣りしたり、動物モンスターを狩ったりしてね。そしてそれを「調理台」で料理する。
さらには、「高さ」の概念。
フィールドにはものすごい高さの断崖絶壁や谷があり、ツタやブロックを駆使してロッククライミングをする必要があります!
高いところに上らないと周囲の様子がわからないとか、そもそもこの絶壁を上らないとその先にいけないとかあるので。
が、高いところから落ちるとプレイヤーは大けがをします。もちろん最大HPを超えるダメージを落下でくらうと即死。
主人公は勇者ではないので、基本的には戦闘力も低め。モンスターに崖に追い詰められて落っこちるシーンもたびたび経験しました。
武器やよろいは最初は「ひのきのぼう」「こんぼう」。
材料素材とレシピを思いつけば銅や鉄、はがね…と強くなっていきます。これを強くできる楽しみがよかった。
「ドラゴンクエスト」の最初の頃、180ゴールドの「どうのつるぎ」や、560ゴールド(だっけ?)の「てつのおの」を買って装備したら強くなったでしょ?
そしてそれがうれしかったじゃないですか。あの感じですよ!
今のゲームは武器も種類が膨大になってインフレしてしまって、「新しい武器を手に入れたうれしい感」が損なわれています。
最近のゲーム、その「うれしい感」がいつしかなくなり、「作業感」になっていませんでしたか。それはよくないことなのだ。
戦闘はコマンド入力ではなく、初代「ゼルダの伝説」のイメージ。
剣は短く、相当近寄らないと当たりません。敵の攻撃も強く、一歩間違えば死、のスリリングなバトル。
が、敵の動きにも「予備動作」と「パターン」があり、プレイヤースキルを磨けば貧弱な装備でも十分対抗できます。
この要素もだいじ。章が変われば強い武器も防具も持ち越しできませんが、培ったプレイヤースキルは、経験から得た確かな成長としてあります。
それは誰にも奪えないものだ。
それでも強い敵には肉弾白兵戦だけでは勝てないので、そこはビルダー、自分の作り出す道具や作戦を工夫して駆使して渡り合っていく…
この戦闘システムもすばらしくよかった。
そして宝箱をみつけたときのうれしさ!
宝箱がほんとうに「宝の箱」なんですね。見つかりにくいところにあって、中にはゲーム進行にとって「よいもの」「ほしいもの」がちゃんと入ってる。
ヒントもないので、それをみつけるために文字通り「宝さがし」をするんです。「こんなところに!」っていうところにあるんですよねこれが。
もちろん攻略情報を見ちゃうと作業になるので見てはいけません!それを冒険のなかで自分で見つけるとうれしかった。
宝箱はそこらへんの目立つところにやたらに置いてあっちゃあ興ざめですよね。
同様に、ストーリーを進めるのに必要な「レアメタル」も鉱山の中にあります。「オリハルコン」の鉱石とかね。これもノーヒントで「探索」をして「発見」をする必要がある。
おもいつくままに列挙しましたが、今のゲームではいつの間にか置き去りにされてしまっている、こうした要素が見事でした。
ゲームとしてのおもしろさの原点ってこれだったんじゃないか、というのがこの世界にはたくさんありました。
今のゲームはなかなかゲームオーバーにならないですよね。親切すぎて!
ドラクエビルダーズは何度も死んで、たくさんゲームオーバーになりましたが、それも楽しかったと思います。
かといって「セーブしてなかったからすごいやりなおしだよ!」という理不尽なこともなく。
ペナルティは「死んだ場所に持ち物をおいてきてしまう」くらいでちょうどよかったとおもいます。
ゲームオーバーになったからといって謎の徒労感作業感をプレイヤーに強いるのもよくないのです。
長くなってますが、ストーリーに戻ろう。
メルキドのお話は、「城塞都市」を復活させるお話。
攻めてくる(せっかく作った街を壊しにくる)竜王軍を撃退するワナや城壁を築いてね。
「ビルダーズ」の基本の要素である、街づくりの楽しさももちろん存分に味わって。凝れば凝るほど時間が食われていくというw
メルキドのマップには、あの「ドムドーラ」地方もあります。
「ゆきのふ」の子孫の「ゆきのへ」という鍛冶屋がいてね。ドムドーラの町の廃墟の武器屋のところにはやっぱりアイツがいました。
そういうなにもかもが懐かしい……
ストーリーとは関係ありませんが、ドムドーラの町を再建することもやろうと思えばできます町人はいないけどw
ラスボスの「ゴーレム」には大苦戦。せっかく作った街をガレキの山にされましたが(苦笑)何とかクリアー。
苦楽を共にしたNPCの仲間たちを別れ、自分を必要としている人々が待つ次の地へ。
■リムルダール
第二章。フィールドの曲が好き。「勇者の故郷」。ドラゴンクエスト4の曲です。物悲しくて切ない雰囲気の良曲ですね。
毒の沼地に囲まれたリムルダール。蔓延する疫病で倒れる人々を救おうと奔走するシスターのエルさんがもうね。
健気で切なくて、けどモンスター相手にはナイフを投げてけっこう強くてたくましくw
おおきな病室のベッドに寝かせて看病してた村人の3人が病気の末期症状で「くさったしたい」にゾンビ化して襲ってくる(そして自分の身を守るためには彼らを殺すほかない)という鬱なストーリー展開。
かいがいしく看病していたエルさんも、そのことに心を痛めた末に病気が伝染して…
自分もゾンビ化してしまう、そうなる前に「私を殺してください」って懇願するエルさん(ノД`)
この展開がもう切なくて切なくて泣きそう
リムルダールの空に青い空が戻って、次のフィールドに向かうときのエルさんとの別れのシーンがまた切なくて泣けました
エルさん
エル「○○○○様… ねる時は あたたかくして 風邪には 気をつけてくださいね。
エル「栄養を きちんととって 適度に 運動をして
エル「それから… それから… それから…
エルさん(ノД`)
このゲームでは次のフィールドに向かうとき、集めたスキルや道具や材料は持ち越せないシステムなんですね。
なんだけど、ここでひとつだけ、持っていくことができるものがある。
エル「ささやかですが 最後に 私から ひとつ お渡ししておくものが あります…!
エル「あらたな地で 悪しきものと 戦うために どうか これだけは お持ちになってください!
エル「さようなら ○○○○様! どうか…どうか あたらしい地でも お元気で!
(次の世界の旅立ちで)消えていく主人公の姿…(ノД`)
次の「マイラ・ガライヤ編」で主人公が手にしていたものは、「やくそう」でした。
まぁぶっちゃけ役には立たないんですけど、思いの詰まった大切な「やくそう」でしたね(ノД`)
■マイラ・ガライヤ
第三章。温泉のまちマイラの村と。吟遊詩人ガライの墓があったガライのお話。
ここでは温泉をつくった。リムルダールのエルさんの話が切なすぎて、この章の印象はあまりないんだけど…
筋肉を鍛えたヤツらとの冒険も楽しかったなぁ。
無駄に男湯と女湯をつくりました
■ラダトームと最後の戦い
最終章。ドラゴンクエストはここから始まったんですね。
序盤は装備も何もなく、素材も呪われた大地でどうなることかと思いましたが、「せいすい」を作り出し、それを大地にふりまくことで、大地の呪いがとけるという。
なるほどそういうことか!
拠点に旗を立てて、ラダトームの城の再建作業。BGMも何もかもが懐かしい。
MPかいふくじいさんの部屋や、宝箱の部屋を忠実に再建しましたね!
長いこと石化されてたというラダトームの兵士たちも戻ってきて…そのセリフがよかったですね!
ドラゴンクエスト1を思い出す数々のセリフ!
「カギはいちど使うとなくなってしまうが…
忘れてしまいましたが、ラダトーム城の兵士のセリフ、あったあったよ。
ストーリーは進んで、「おうじゃのけん」「ひかりのよろい」「ゆうしゃのたて」をつくったり。
「ロトのしるし」(の原点となるメダル)「たいようのいし」「あまぐものつえ」をつかって「にじのしずく」をつくったり。
ドラゴンクエスト1ですね!
■竜王
そして物語は「勇者ではない主人公だが、竜王と戦うのか?」というテーマにふれられていきます。
エルさんの言葉がしみましたねー
勇者ロトの子孫(であるドラゴンクエスト1のプレイヤー)がなぜ竜王のさそいに「はい」と答えたかという話です。
以下、エルさんの言葉
エル「…その方は 勇者の血を引く 選ばれしものとして 周囲から もてはやされて 生きてきた……
エル「きっと その方には 自分で自分の道を決める選択肢が 与えられたことなど、
エル「一度も なかったのでは ないでしょうか。
「周囲からもてはやされて生きてきた」ドラクエ1の勇者(であるプレイヤー)
このドラクエビルダーズの主人公は、ドラクエ1の勇者の彼とは対照的に「もてはやされない」んですよねw
「ぬけた顔をしているな!」とか「えっ、あなたがそんな強い魔物を倒したのですか?またまたぁ~」とか「ネーミングセンスないですね!」とかとか、すごい自由に言われ放題でここまでやってきてるんですw
精霊ルビスにも「忘れないでね。あなたは勇者ではないんです」って再三念を押されるし!
そう、そして、ドラクエ1の勇者は、プレイヤーは、回答を選ぶ形式をとっているけれども実質的な選択は強制でした。
ドラゴンを倒してローラひめを牢獄からたすけだしたとき、「わたしをお城につれて帰ってくれますね?」の問いに「いいえ」と答えると
「そんな ひどい・・・」(以下、「はい」を選択するまで無限ループ)
ドラゴンクエストではしばしばこのパターンに出くわします。
プレイヤーが回答を選ぶ形式をとっているけれども実質強制ですね。
エンドレスリピートするので、仕方なく「はい」というしかなかったんですね。
このときだって、この期に及んで竜王と取引するなどありえないので、「はい」を選択したところで、きっと強制的にお約束に竜王との戦いになるんだろうと思うじゃん。
35年前のあのときの私も、ちょっとした出来心で、「はい」を選択したんだよ!
エル「そんな中にあって 自分の道を決める選択肢を 与えられたとしたら……
エル「私なら 考えてしまうかもしれません。
エル「自分が ここでもし はい を選んだら どうなるんだろう と……。
エル「その方は きっと 世界の半分が 本当にほしかったわけではないと思うのです。
エル「あの問いに はい と答えたのは 純粋な 好奇心だったのではないかと 私は思います。
エル「あの選択は いまわしい選択かも しれませんが 私は その方の気持ちも わかる気がするのです。
エル「うふふ… きっと その方は ○○○○様と ちがって まじめな方だったんですね!
…そのとおり!そうなんだよエルさん!(ノД`)
ここまで見事に的確に、当時の自分の心を言い当てられるとは!と思いましたよ!
この言葉には、はっ!としましたねぇ。さすがはエルさんだよ
このゲームのエルさんはほんとうにしみた。二頭身キャラだけど私の中ではヒロイン中のヒロインだったよ・・・
そして精霊ルビスの問い。
ビルダーとしての役割を全うしたので、のんびりと余生をすごすのか。
それとも「あなたは(勇者ではありませんが)それでも竜王を倒しにいくのですか?」
ちょっと迷いましたが、主人公である私は強制ではなく自らの意志で選択をしました。
「はい」
と!
そして「にじのしずく」を使って竜王の城へ。
玉座の裏の壁を壊すと秘密の隠し階段が……ノーヒントだけど、この玉座の裏に階段がある!
というのはもうなんというか、いわれなくてもあるってわかるんだよ!
これも「ドラゴンクエスト」をクリアした者に向けたメッセージですね!こころにくい演出ですね。
そして竜王と対峙。おうのなかのおう、りゅうおうの問い。
35年前のあの問いかけをもう一度された。
わしのみかたになればせかいのはんぶんをやろう、どうだ?
はい
いいえ
…もうわかりますね?
35年前の私は愚かな選択をしました。しかし!今度は健気なNPCたちとの語らいと共同作業があった。
だから思うわけです。
自分は勇者ではなくビルダーとしてこの世界に生まれた。
それでも、どんな「運命」「定め」であろうとも、未来を選ぶその選択は自分の意志でするのだ!(°Д°)
ということですね!
だから、今度は迷いなく(いやちょっとは迷ったけど)「竜王の誘いを断り、竜王と戦う」選択することができたんだ。
できたんだよーー
ここまで協力して一緒に戦ってきたNPCのみんなが竜王の誘いに負けそうになる自分を後押ししてくれたんだよーー
「ドラゴンクエスト」の当時はもちろん、こんなにも人間味のあるNPCたちはいなかったですよね。
だから、その意味では「ドラゴンクエスト」の勇者は孤独な戦いだったとおもうよ。
竜王との激闘を制し(この戦いも「勇者」ではなく「ビルダー」ぽくてよかった)、ラダトームに空に青い空が!!
■エンディングの感動
そしてエンディング。このエンディングの音楽をきき、そして次の画面を見た瞬間に、「あーこれは泣いちゃう」と思いました。
そして涙があふれました
そう。これは!あの「ドラゴンクエスト」のエンディングだよ!
思えばこんな映画のようなエンドロールがファミコンのゲームで出たのを見たのは、あのときのこれが初めての体験でした。
まだ小学生だったから、そこに記述されている英語の意味はわからなかったけど、大人になった今はわかる。
左がファミコン版「ドラゴンクエスト」、右が「ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ」のエンディング。
これが表示されるタイミングもBGMも同じです。忠実です。初代「ドラゴンクエスト」へのリスペクトが感じられます・・・
これは35年前、当時初めてこれを見た時の記憶が鮮明にフラッシュバックされますね
GREAT
YOU REGAINED PEACE
TO THE WORLD
BUT YOU DECIDED TO START ON A NEW JOURNEY.
MAY GOD GE ALWAYS
WITH YOU
すばらしい!
あなたは世界に平和を取り戻した
しかしあなたは新たな旅立ちを決意した
神はいつもあなたと共にあるでしょう
この作品を世に送り出したスタッフの皆様のエンドロール
本当にすばらしい作品でした。万感の思いをこめて大きな拍手をおくりたいとおもいます。
そしてエンドロールの最後にちょっとおまけが。
「…ゆうべはおたのしみでしたね。
これも有名なドラゴンクエストのセリフですね。
ローラ姫を救い出してお城に戻る途中、宿屋で一夜を過ごすと、翌朝宿屋のご主人にこれを言われちゃうんです。
どんなおたのみをしてのかは、そりゃあもう脳内補完ですよ!
思えば当時のファミコンは、情報が少ない分、想像力でシーンを補完して遊んでいましたよね。
ちゃちいドット絵だけど、頭の中では設定があって、そこにリアルな情景を再現しながらプレイしていたよ
そして目が覚めたていで、そこはラダトーム城とラダトームの町を合体させる工事現場。
主人公はその現場の親方のようです。
主人公は、もう頑張りすぎて生きるチカラが尽きそうとのことで、そこにNPCたちとの涙の切ない別れがあるのかな?
と思ってましたね。
このシーンが意味するところは?!ドラゴンクエストビルダーズ2に続くのかな?
そうですね。
まだ書いてない、「このゲームのよかったところ」がまだひとつありました。
それは独特の雰囲気のゆるさ。ドラゴンクエストは、主人公も住人もどこかのんびりしていますよね。
この感じは「ドラゴンクエスト1」なんです。それは2と3にも継承されています。
主人公はしゃべらない。そして、このゆるいのんびりした感じ、どこかユーモアもある、温かい感じ。
そういう中でのNPCとのひとつひとつの会話が楽しかったです。
もちろん、自分で自由に街をつくりこんでいく楽しさも。
ということで、次はドラゴンクエストビルダーズ2をやろうと思います!
ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。
では、また。