未来を拾いに

aikoのことしか頭にないひとのブログ

永田町・権力の興亡

2009-11-04 03:57:04 | 雑記

NHKスペシャル。 
第一回は、1993-1995。「”政権交代” 誕生と崩壊の舞台裏」。 

要は今なおご存命の当時の大物政治家の証言をもって、当時の政局を紐解くものです。 
昨晩から録画を見ていたのですが、いま第一回を見終わりました。 

「息を呑む」っていうかね。実に見ごたえがありました。 
小沢さん、細川さん、村山さん、野中さん、亀井さん、森さんあたりが出てきたかな。 
当時どんな駆け引きがあって、どんなことを考え、どんなことを思って。 
で、どうなってああなったか。いま振り返ってみてどう思うか・・・ 

といったことを語るわけですよ。 
んで、当時の映像がふんだんに盛り込まれてドキュメンタリータッチで。 
音楽がまた勇壮というか荘厳というかなんと言うか形容しにくいんですが、これがまた番組を盛り上げる。 

今年のNHKスペシャルの中でも屈指の内容だったように思います。 
シリーズJAPANデビューより上だね。 


1993-1995。 

話は当時自民党の主流中の主流だった小沢一郎さんが、宮沢内閣の不信任決議案で造反して可決、総辞職に追い込み、同志40数名を引き連れて離党、新進党を旗揚げするところから始まります。
続いて武村正義さんが自民党を離脱して新党さきがけってのを結成。 


当時私は高校3年生。 
このときは「小沢」「武村」って旗の人ばっかり名前を聞いていて、一緒にくっついてる人に誰がいるかなんて細かいことまでは気に留まってませんでしたが、今ふりかえれば、このときの小沢さんと一緒に離党した中に今の民主党の重鎮、藤井財務相とか渡部さんとか岡田外相とかがいて。 
さきがけには今の鳩山首相や菅さんがいて。 

こういうのなんというんですかね。系譜? 
政治家っていうのは、こういういろんな経験を経て、生命を賭けた決断や選択をして、年輪を重ねて人物識見に優れた大物になっていくんだなぁと。 

みんな政治家ばかにするじゃん。 
やれって言われてもそうはできませんよ。国の命運を握って動かすんだもの。 
だいたい何年も政界にいて、テレビでの討論やら国会でまともな答弁ができる人っていうのは、とてもどっしりしているし、言うことにも重みがあって。 

だから、たまーに出てくる無名のとか当選1回のとか、テレビ受けしそうなだけでポンと出てくる人、重みがない(=いわゆる「大物」と言われる人に比べたら、ですよ)のがすぐわかる気がする。 
自民党総裁選で出てきた棚橋さんとか、厚生副大臣の誰だっけありゃ。 
麻生政権の幹事長だった細田さんとか。 
なんだか自民党も落ちたもんだと思いましたもの。 


話が逸れてますが余談続けます。 
私、昔の自民党のいわゆる「ハト派」って言われる政治家の人たちが好きでした。 
一番は宮沢さん。野中さんもああ見えてハト派なんだぞ。後は河野洋平さんとか。 
2chとかでは「売国奴」とか言われるけど。 
宮沢さんの著書は読んだことはありませんが、存命中はご意見番みたいな感じで政界引退後もテレビでよく見たし、新聞とかネットでインタビュー記事が出るじゃん。 
政治家として「なにをしたか」というのはともかくおくとして、その見識というかね。 
本当に立派な人だったと今でも思っていますし、こういう人がいなくなっていった後の日本の今から将来って大丈夫なんだろうかとか本気で心配してしまう。 


話戻す。 
1993年の細川連立政権が誕生したとき、私はその「結果」しかわかってませんでした。 
颯爽とペンで質問を発した記者を指す熊本の殿様。見た目もまぁそれまでの首相に比べたらカッコイイ。 

けど、その首相がなんで首相になってるのか。 

今はテレビや新聞見てれば丁寧に解説してくれるから、おおよその流れや数合わせの計算とかはだいたいわかるようになってるんですけどね。 

この番組を見て、そこにどういう背景があり、それぞれのキーマンがどんな思いでもってそのように動き、どんな力学でもって全体の政局がそのように動いていったのかというのをよーく理解することができました。 

推理ドラマの解決編のようなものでね。 
知らなかったことが、そういうことだったのか!ってわかるような気がすること。 
これって気持ちいいことです。 


細川政権は8ヶ月で退陣。 
自民党がなりふり構わず与党に復帰するんだぞという執念というか凄みというか。 
小沢さんは剛腕が過ぎて、「反小沢」で社会党とさきがけが連立離脱。 
それを動かして、社会党の委員長を首班指名するっていう当時からしたら凄い手を使って「自社さ政権」ができて。
社会党は村山首相自ら「自衛隊合憲」という見解を表明して。 

野中氏、この前夜の村山さんは目を真っ赤に充血させて苦悩していたと、そのときのことをよーく覚えているって。 
で、初の小選挙区選挙で社会党が惨敗して。 

連立しても数が足りなくなるから自民党は次に連立する相手を探す・・・ 
野中vs小沢。漂流する政治。 
みたいな展開で第二回へ続くようです。 


政治家たるもの、「言葉が命」だといいます。 
名言っていうけど、こういう権力の興亡における政治家のそれは、その言葉そのものが名言というわけではない気がするけれども、そのときその局面で放ったからこそ、劇的な色彩を帯びた言葉っていうような意味で、こんなふうにまとめられるととても響くもんだなーとかおもう。
名言っていうか「名台詞」って言ったほうが正しいかもね。 


そりゃ流行語大賞にもなるわいな。 



オヤスミ!