未来を拾いに

aikoのことしか頭にないひとのブログ

緒方孝市引退試合

2009-10-13 01:01:30 | カープ

>子どもの頃の夢はプロ野球選手になることでした。 
>その夢が現実となって、カープに入団して大好きな野球を思いっきりやることができました。 
>人に負けたくない。この世界で成功したい。 
>その思いでがむしゃらにやって、全力でバットを振ってきました。 
>試合が終わればユニフォームが真っ黒な選手でありたいと思っていましたが、
>気がつけばそのユニフォームが汚れなくなり、走ることも守ることも思うようなプレーが 
>できなくなり、引退を決意しました。 
>本当にケガの多い野球人生でありましたが、家族の支え、何よりファンの支え、 
>チームの支えによりここまでこれた野球人生です。 
>最後になりますが、カープのユニフォームを着て23年間野球ができたことを誇りに思います。 
>ありがとうございました。 

-緒方孝市選手の引退挨拶です。 

・・・私も試合が終わればユニフォームが真っ黒な選手であり続けたいと思いました(涙) 



広島いってきました! 
この日の緒方は8回表から「8番センター」で登場。 

自分は守備から入った選手、それが自分らしいと。 
また、緒方は腰痛で、満足にプレーできるような状態ではないと。 
ファンに良いプレーを見せられないと思ったのでしょうね。 
「腰がもたない」って1番センターのスタメンは辞退していたそうです。 

強行出場。

 

センターの守備に向かう緒方。

スタンドからの万雷の拍手と緒方コールに包まれて。 
緒方の応援歌も今日で歌い納めですよ。最初は高橋慶彦の改造だったのだけれど、いつしか「緒方の応援歌」ができていたんですよ。 

おがたーおーがたおがたー 

このいちーだーに闘志燃やーして勝利の地ーへ駆け抜けろー♪ 


この日は広島-巨人の最終戦。巨人の先発は最多勝がかかるゴンザレス投手。 
カープの先発は2桁勝利がかかる大竹。 
この日は初回に、巨人の信じられないエラー連発と東出の見事すぎる走塁で幸先よく1点を先制していましたが、その後はカープ打線沈黙ゼロ行進。 
8回表のここまで、カープの安打は僅かに1。 



打席には木村拓。ね、野球の神様はこういう舞台を用意してくれるんですよ。 
初球でした。 
大竹がうまーくセンターフライになるような球を投じて。 
木村拓が狙い済ましたようにセンターへフライを打ち上げる。 
打った瞬間、「行った♪」とニヤリな表情w 

緒方、やや前進、ほぼ定位置で捕る! 
スタンドやんややんや! 

これはね、大竹と木村拓と緒方の共同作業、これをこの時この場所この空気の中で一発で決めてしまうとは! 
至高の野球技術を持つ超一流のこの3人でなければ為しえない、もはや芸術! 
もはや作品!ってなもんだ! 


その裏、先頭の石井タクロー。 
ネクストバッターズサークルには緒方が控えます。ゆっくりと素振り。


タクローはファーストゴロに倒れ、バッターは緒方。

 

応援歌やるヒマもなく初球を見事に弾き返す!打球は左中間! 



おおおおおおおおおおー!!! 

2塁を回ったところで、足がもつれていました。 
あの緒方がですよ。 
もう歳だもんね;; 
身体もボロボロなんでしょう;; 

それでも全力で三塁にヘッドスライディング。 

セーフ! 


あっと言う間の現役最後の打席、素晴らしかった! 
汚れなくなったユニフォームもこの日は真っ黒になりました。 


1死3塁。次のバッターはピッチャーの大竹。 
2点目をとりたい。 
点を取れるとしたら捕逸だって頭にあったそうです。 

キャッチ逸らす、緒方ホームへ! 
キャッチからベースカバーのピッチャーへ送球くる、ヘッドスライディング! 

スライディングが手前でストップしてしまい、もう数センチのところ手が届かない。 

タッチ、アウト。 


ダイヤモンド1周は、あとちょっとのところで届きませんでした。 
けど緒方は笑顔だったような気がします。 
最後の打席、いまできることは全部出せたって感じで。 
その瞬間、「終わった」っていう思い、ほっとしたのかも知れませんね。 

 

試合のほうは、大竹が2安打スミ1完封勝利で10勝目!ナイスゲーム。

試合後、緒方の引退セレモニー。

1991年はリーグ優勝を果たした年。

ベンチ前。

23年間ありがとう

緒方の引退挨拶です。

・・・

冒頭の挨拶を一気にしゃべりました。 

「気がつけばそのユニフォームが汚れなくなり、」 

ぐっとくるじゃないですかここ(涙) 


緒方といえば、私の中ではセンターの守備のシーンばかりが浮かんできます。 
今の赤松もうまいけどね、緒方も負けないくらいうまかったんだぞ! 

普通に捕って。 
普通に捕れないときは飛んで捕って。 
壁の上で、ホームランを捕ったこともありました。 

広島にいって、試合に負けても、緒方のいいプレーが見れたから今日はいいや!
っていうのが何試合もあったよね。 

勿論打つ方も。 
守備と足の選手だったんですけど、あるときから20本30本の選手になって。 
野村、前田、緒方、金本。 
3割30本30盗塁できちゃいそうな選手が一時期に4人もいてな! 

優勝に手は届かなかったけど、私世代が知ってる強かった頃のカープとはちょっと違ったけど、あの時のカープが私の学生時代と重なったことは本当に幸せでしたよ。 

野村も前田も金本も2000本打ったけど、緒方は届きませんでした。 
ケガなくやれたらいけてたんじゃないかなぁ。高卒野手だしね! 

え、前田はでかいケガしてるのに打ったじゃんって? 


・・・あの人は別格ですから! 


赤松と天谷も、緒方や前田みたいな立派な外野手になって欲しい。 


いいセレモニーでしたね。 
球場は恒例、赤い紙が配られて、みんなでスタンドを真っ赤に染めて。

  
   


「私たちは忘れない 9」 



挨拶の後、選手会長の倉から花束を贈呈。 

続いて、前田が! 


実は予想してなくて。 

抱擁して肩を叩き合う緒方と前田。 

・・・これは泣くってば(T□T) 


またひとり私の中のヒーロー、スターが引退します。 
もう前田だけだなぁ。 
10代、20代の頃からめっちゃ応援してね、すっげー大活躍して! 
胸を熱くしてグラウンド見て! 
そういう自分より年上の選手って、もう前田くらいじゃん。 

東出とかじゃもうこんなにぐっとは来ないと思う。 

 

その後、奥さんのかなこさんと子どもたち。かなこさんは号泣でした; 

胴上げ。背番号と同じ9回。 



場内を一周。

ゆずだっけ?NHKのオリンピックのテーマの曲が流れてね。 
「いくーつものー日々をこえてー」「栄光の架橋へと~」ってやつ。 


この後、2日余ったんで観光して、今日の帰りの新幹線。 
まぁ音楽聴きながら寝るじゃない。 

名古屋過ぎたあたりでこれがたまたまきてね。 
乗車率100%の車内も、名古屋を過ぎるとだいたいガランとしてきます。 

で、2日前のこの日のこと、自分も緒方も若かった頃のいろんなシーン、そのときのみんなとの楽しかった思い出とかがね、なーんか続々と思い出されてきて。 
東京へ向かう車窓の夜景、いつもひとりで。帰りはこの景色なわけじゃない。 

その日は実感わかなかったんですが、この時は参りました。なんか寂しくて。 


この曲は五輪の体操の「シンシンのなんとかは栄光への架橋だ!」の曲だったのですが、今日から「緒方の曲」になったのでよろしくw 

記念撮影。

23年間か。 
長いんだけど、過ぎてみるとあっという間のような感じがしますよね。 

本当にお疲れさまでした&ありがとう。 

あ、マーティもお疲れさま!! 
監督のことも忘れません。着実にカープを強くしてくれたと思ってるから! 
楽しかったしね。 

 

私たち「も」忘れない だって。5位だぞ!忘れんなよ!!

新球場元年はこれでお終い。 
また来年。勇気と元気をもらいにまたきます。 

じゃっ!