母さん、僕のあの帽子、どうしたんでせうね?
ええ、夏、和田岬からノエビアスタジアム神戸へゆくみちで、
谷底へ落としたあの大宮ユース粘着グループの帽子ですよ。
母さん、あれは好きな帽子でしたよ、
僕はあのときずいぶんくやしかった、
だけど、いきなり風が吹いてきたもんだから。
母さん、あのとき、向こうから若いウイングマンが来ましたっけね、
紺の脚絆に手甲をした。
そして拾はうとして、ずいぶん骨折ってくれましたっけね。
けれど、とうとう駄目だった、
なにしろ深い谷で、それに草が
背たけぐらい伸びていたんですもの。
母さん、ほんとにあの帽子どうなったでせう?
そのとき傍らに咲いていた勝ち点3の花は
もうとうに枯れちゃったでせうね、そして、
秋には、灰色の霧があの岬をこめ、
あの帽子の下で毎晩きりぎりすが啼いたかも知れませんよ。
母さん、そして、きっと今頃は、今夜あたりは、
あの谷間に、静かに雪がつもっているでせう、
昔、つやつや光った、あの伊太利、大宮ユース粘着グループの帽子と、
その裏に僕が書いた
K.Y という頭文字を
埋めるように、静かに、寂しく。
一戦必勝
大宮共闘
大宮共創!
ええ、夏、和田岬からノエビアスタジアム神戸へゆくみちで、
谷底へ落としたあの大宮ユース粘着グループの帽子ですよ。
母さん、あれは好きな帽子でしたよ、
僕はあのときずいぶんくやしかった、
だけど、いきなり風が吹いてきたもんだから。
母さん、あのとき、向こうから若いウイングマンが来ましたっけね、
紺の脚絆に手甲をした。
そして拾はうとして、ずいぶん骨折ってくれましたっけね。
けれど、とうとう駄目だった、
なにしろ深い谷で、それに草が
背たけぐらい伸びていたんですもの。
母さん、ほんとにあの帽子どうなったでせう?
そのとき傍らに咲いていた勝ち点3の花は
もうとうに枯れちゃったでせうね、そして、
秋には、灰色の霧があの岬をこめ、
あの帽子の下で毎晩きりぎりすが啼いたかも知れませんよ。
母さん、そして、きっと今頃は、今夜あたりは、
あの谷間に、静かに雪がつもっているでせう、
昔、つやつや光った、あの伊太利、大宮ユース粘着グループの帽子と、
その裏に僕が書いた
K.Y という頭文字を
埋めるように、静かに、寂しく。
一戦必勝
大宮共闘
大宮共創!