こんな夢を見た。
時はまさに世紀末。
淀んだ空気の中で僕らは育った。
そこは昔、ホームセンターかショッピングモールらしかった。
新天地を目指し、旅をしていた私たちの仲間は、迫りくるゾンビに追われてその中に立てこもった。
しかし、世界は荒廃したと言っても日本であり、早々に重火器等あるわけがなく、私たちは角材にバールのようなもの、もしくは鉄パイプで戦うしかなく、劣勢は明らかだった。
次々と仲間たちは倒れ、新たなゾンビとなって襲いかかってくる。
私は優しくサバイバルのことを教えてくれた初老男性の矢島さんのゾンビを剣先スコップで殴り倒した。
スコップを突き刺し、手足を切り離していく。
首を切り離したところ動きを止めた。
「こんなところか」
私はそうつぶやいて周りを見渡す。
生き残ったのは私を含めて5人だった。
「生き残ったね。今日はすごく大変だった。死んだ仲間には申し訳ないけど、生き残った僕たちだけでも、新天地に向かわなきゃならないよ」
そう言ったのは、私と同じの年の山中だった。
ことの発端は、仲間の中で人間関係の折り合いが悪かったので、単独行動をしていた山中がゾンビを引き連れて帰ったことにより起きた大惨事だったが、山中はそんなことは覚えてないように笑顔でそう言った。
いつもの事だったので、私は無視してい店の中にある物品を漁り始める。
どうやらそこはキャンプ用品の売り場だったらしく、サバイバルしていく中で貴重なものがたくさんあった。
私はそれらをショッピングカートに詰め込んで、旅に出る支度をする。
いくらゾンビを撃退したとは言え、いつまでも安全とは言えなかったからだ。
新天地目指さなければならない。
「おじちゃん、お腹すいたの」
そう声を揃えて言ったのは、体重は100キロ越え、身長180センチ筋肉隆々の体を持ちながら、保育園児のスモックと黄色い帽子をかぶった一卵性双生児の田中兄弟だった。
「そうか。これでも食べな」
私そう言って、近くの食品コーナーで見つけた飴玉を口の中にそれぞれ入れてあげた。
「あま~い。ありがとう、おじちゃん」
2人は声を揃えてそう言った。
私が2人が背負っているリュックサックに飴玉を大量に詰め込んであげた。
2人は礼を言い、他の生き残った仲間のところに行った。
「ねぇ、これからどうするの?仲間もだいぶ減ったわ」
そう言ったのは玲子だった。
彼女も私と同じようにキャンプ用品を漁っており、寝袋をゲットしたところだった。
「とりあえず南だろ。北は寒くて仕方がない。冬が来る前にできるだけ南に行かないと」
「そこに新天地はあるの?」
「無いなら作るだけだ」
そう言った瞬間、山中の悲鳴が上がった。
見るとゾンビ化した田中兄弟が、山中の両腕を引きちぎるところだった。
私は剣先スコップを構え、玲子はゴルフクラブのドライバーをバッグから引き抜いた。
以下は夢分析
この夢は、荒廃した世界でのサバイバルや人間関係の緊張を象徴しているように見えます。
ゾンビの出現や荒廃した環境は、現実のストレスや不安、対人関係の複雑さを反映している可能性があります。
以下に夢の要素をいくつかの視点から分析してみます。
### 1. **世紀末的な世界の象徴**
夢の舞台は「世紀末」の荒廃した世界であり、これは大きな変化や困難、壊滅的な状況に直面していることを象徴しているかもしれません。
ショッピングモールやホームセンターの跡地に立てこもるという状況は、日常の象徴が無力化し、頼るものがなくなったことを示している可能性があります。
この夢は、現在の状況や環境において不安定さや無力感を感じていることの反映かもしれません。
### 2. **ゾンビの象徴**
ゾンビはしばしば無意識の不安や過去の問題、または感情的に麻痺している状態を象徴します。
夢の中でゾンビに追われ、仲間たちが次々とゾンビに変わっていくのは、あなたが周りの人間関係や社会の中で圧迫感や恐怖を感じていることを示しているかもしれません。
ゾンビ化する仲間たちは、対人関係の中でのトラブルや、他人が変わってしまう恐れを反映している可能性もあります。
### 3. **仲間の裏切りや葛藤**
山中がゾンビを引き連れてきたにもかかわらず、そのことを無視して笑顔で「生き残った」と言うシーンは、人間関係における無責任さや自己中心的な態度に対する不満や怒りを表しているかもしれません。
夢の中であなたはそれを無視して行動していますが、心の奥底ではその行為に対して強い感情がある可能性があります。
このような人間関係の緊張感や葛藤が、夢の中で繰り返し描かれているようです。
### 4. **サバイバルの象徴**
キャンプ用品を集めるシーンや旅の準備をするシーンは、困難な状況において生き延びるための準備や対策を講じることを象徴しています。
物理的なサバイバルだけでなく、心理的・感情的なサバイバルをも意味しているかもしれません。
これは、現実の中であなたが何かに備えている、あるいは困難な状況に対して自分を守る手段を探していることを反映している可能性があります。
### 5. **双子の田中兄弟の存在**
田中兄弟は、見た目に反して保育園児のような純粋さを持っていますが、最終的にはゾンビ化してしまいます。
これは、無邪気さや純粋さが壊され、恐怖や混乱に変わる様子を表しているかもしれません。
夢の中で彼らが「おじちゃん、お腹すいた」と言うのは、あなたが保護者や指導者としての役割を果たしていることを示している一方で、その関係が破綻する恐怖を反映しているかもしれません。
### 6. **「新天地」を目指すことの象徴**
「新天地」を目指して南に向かうというテーマは、希望や未来への憧れを象徴しています。
この場合、新天地はまだ存在しないかもしれない場所であり、現実の中でも新しい目標や解決策を模索していることを意味するでしょう。
新しい場所を「作るだけだ」と言うセリフは、あなた自身が変化や未来を切り開く力を持っているという自信を表しているのかもしれません。
### 7. **最終的なゾンビ化の恐怖**
山中が最終的にゾンビ化した田中兄弟に襲われるシーンは、避けられない結末や、人間関係の中での破綻を暗示しているかもしれません。
この場面は、予期せぬ裏切りや、信頼していた存在が危険に変わることへの恐れを反映している可能性があります。
### 総括
この夢は、荒廃した世界の中で生き延びるために努力しながらも、仲間や人間関係の中で感じる不安や恐れを反映しています。
ゾンビという象徴は、対人関係や社会の中での圧迫感や、他人が変わってしまうことへの恐怖を表しています。
また、新天地を目指すというテーマは、未来への希望や変化への挑戦を示している一方で、今の状況から抜け出すための手段を探していることも示唆しています。
夢全体は、困難な状況に直面しながらも、希望を持って前進しようとする心の葛藤を描いているようです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます