中 村 鱗 -F A C E- 展 6月28日(金)~7月6日(土) 日曜定休
29日(土)16時パーティ!
メンフラな犬、猫もそろそろ正気を取り戻す頃であろうか。
彼女も又、覚醒の時が来た様だ。
待望の初個展は「FACE」。女性の顔が数十点。
笑ったり泣いたり喜怒哀楽には決して富んでいない面持ち。
ソムリエ的にたとえるならば、微発泡、低血圧、やや重厚。
油彩、アクリル、木炭で表現。是非、お出で頂きたい。
「恋患い…」パネルに綿布・アクリル F4
『一瞬、立ち眩みがする。
その時、左目が不揃いな前髪を、右目が私を笑う11人の顔をしっかりと捉えた。
歪み、溶ける……。見ていたんだ。
「私、美人に生まれたかったの」
「美人てどんなよ」
「ちょっと隠したいところがあるような、秘密めいた三白眼を持つ顔よ」
きりっとした瞳とふっくらとした唇を持つ少女は、高すぎる鼻を嫌いました。
隣町までその横顔の美しさが噂される彼女は、
それを自負し、肖像画を描かれるときは何時も横顔で煙草をふかすのでした。
ある母親は、躁鬱病に悩みつつも我が子を彼女なりに愛し、
あと数日すると鬱期に入ることを恐れるあまり、
泣けば流れ落ちるような眼になってしまいました。
でもいいのです。隠してしまえば……。
もしくは見せつければ……。
他人はそれほど自分のことを気にしちゃいません。
跳ねる表情に、堕ちる色彩を。 中村鱗 』
Uroko-Nakamura
1975年岐阜県生まれ。1999年愛知県立芸術大学美術学部油画科卒業
「私はひとりで生きていく」木炭紙に木炭 650×500mm
29日(土)16時パーティ!
メンフラな犬、猫もそろそろ正気を取り戻す頃であろうか。
彼女も又、覚醒の時が来た様だ。
待望の初個展は「FACE」。女性の顔が数十点。
笑ったり泣いたり喜怒哀楽には決して富んでいない面持ち。
ソムリエ的にたとえるならば、微発泡、低血圧、やや重厚。
油彩、アクリル、木炭で表現。是非、お出で頂きたい。
「恋患い…」パネルに綿布・アクリル F4
『一瞬、立ち眩みがする。
その時、左目が不揃いな前髪を、右目が私を笑う11人の顔をしっかりと捉えた。
歪み、溶ける……。見ていたんだ。
「私、美人に生まれたかったの」
「美人てどんなよ」
「ちょっと隠したいところがあるような、秘密めいた三白眼を持つ顔よ」
きりっとした瞳とふっくらとした唇を持つ少女は、高すぎる鼻を嫌いました。
隣町までその横顔の美しさが噂される彼女は、
それを自負し、肖像画を描かれるときは何時も横顔で煙草をふかすのでした。
ある母親は、躁鬱病に悩みつつも我が子を彼女なりに愛し、
あと数日すると鬱期に入ることを恐れるあまり、
泣けば流れ落ちるような眼になってしまいました。
でもいいのです。隠してしまえば……。
もしくは見せつければ……。
他人はそれほど自分のことを気にしちゃいません。
跳ねる表情に、堕ちる色彩を。 中村鱗 』
Uroko-Nakamura
1975年岐阜県生まれ。1999年愛知県立芸術大学美術学部油画科卒業
「私はひとりで生きていく」木炭紙に木炭 650×500mm