インナーチャイルドという言葉は耳にしたことがありますか?
簡単に説明してしまうと、大人になってからも 誰もが内側に持つ、無邪気で純粋な命の輝きに満ちた子供の心です。
本来の自分、という見方もあるようですね。
子供時代の体験により、このインナーチャイルドが傷ついたままになっていると、本来の自分が出せないまま大人になり、精神的に苦しんだり、社会や人との関係がうまく取れなかったりする、という考えを、心理セラピーなとでは取り入れています。
傷ついたインナーチャイルドを持つ人は、世の中にはとても多く、それを癒し 本来の自分を取り戻す、といったワークやセラピーは盛んです。
傷ついたインナーチャイルドの原因は、いわゆる毒親といわれる 親の存在によるところが大きいようですね。
インナーチャイルドにアプローチする目的のほとんどは、置き去りのままになっている、傷ついた子供の心を癒し、本当の自分の輝きを取り戻す、といったものです。
幸いなことに私のインナーチャイルドは、どうやら傷つくことなく、今でものんきに存在しているような感じはします。
アメリカンインディアンの教えという本の中にあった、
「幼年時代の楽しさは生涯の財産となる」
という言葉に大きく心を動かされました。
おかげさまで私は、楽しく幸せな幼年時代を過ごせたと思います。
自由気ままに生きることを許してくれた親には、本当に感謝しています。勉強しなさいと厳しく言われたり、習い事をさせられることもなかったし、食べたいお菓子も制限されることなく食べさせてもらえました。そのため、成績にはかなりのムラがあったし、思春期には太ったり虫歯を増やすようなこともあったけれど、それも自己責任だと潔く認めることはできましたね。
自由と引き換えに、責任も自分についてくることを早い時期から知った気がします。そのせいか、大人になってからの私は、自己管理能力は比較的高い人になれたような気がします。
子供時代に気ままにやりすぎた失敗経験をたくさん積むことは、大人になってからの責任能力を高めることにつながるのではないかな、と思いますね。危険がないように親の管理下にガッチリ置かれてしまっていたら、生涯の心の財産となるようなものはなかったかもしれません。
私は、幼年時代の幸せな思い出をたくさん持っているから、たとえこの先の人生がどんどん先細っていくようなことになったとしても、嘆いたり悲しんだりすることはなく、最期には、素晴らしい人生だったと満足して天国に行ける気がします。
幼年時代の幸せは、大人になってからの不幸すべてを埋め合わせる力を持っているのかもしれません。