2017年のうちに登るべき山。それは雲取山。標高と西暦が一致する山なのだ。
登ろう、登ろうと思いつつ、結局こんな時期になってしまったが、ぎりぎりの滑り込みセーフ!
ちょっと調べたところによると、標高と西暦が一致する日本百名山は、越後駒ケ岳(2003m)以来の14年ぶり。
この次は美ヶ原(2034m)で17年後だ。
う~ん、17年後か。たぶん生きていると思うが、美ヶ原なら老体でもなんとか行ける気がする。
雲取山は初めてなので、迷わず鴨沢ルートをチョイス。
小袖の駐車場は、未明から満車だ。
明るくなるのをまって、7時スタート。
山の端から朝日が昇ると、冬枯れの登山道は一気に暖かくなる。
傾斜も緩く、しっかり踏まれた道であり、とても歩きやすい。
8:35
樹林帯の中を歩き続け、堂所に到着。
最近できたらしいインフォメーションボード。
平将門の言い伝えが物語調で書かれていて面白い。
ところどころにあるので、ちょっと立ち止まって読むのが小休止を兼ねて都合がよい。
次のボードまでの距離が表示してあるのも、目安になっていてよい。
堂所を過ぎてしばらく進むとやや急登になってきた。
ちょうどそのころ富士山が見えるようになり、目を楽しませてくれる。
9:40
七ツ石小屋まで来た。距離的には半分くらいだろうか。
無料で水が汲めるのでうれしい。
水とアンパンでエネルギーチャージ。
富士山を眺めながら気分よく大休止。
それにしても天気がよい。よすぎるくらいで、ここまで来るのに大汗をかいた。
タオルで頭をガシガシと拭く。とても12月下旬とは思えない。
七ツ石山はパスして、巻き道を行く。
雲取山の登山道の特徴としては、登りがあるとその次には必ず緩やかな道が続いていて、ペースを回復できるのがうれしい。
10:40
ブナ坂にたどり着いた。
平将門のボードもここでオシマイ。
ここからが石尾根縦走路となる。
快適な稜線漫歩を楽しむ。
自動車でも走れそうなほど広い道をのんびり歩く。
富士山がずっと見えていて、気分がいい。
白く雪をかぶった南アルプスの峰々も目を楽しませてくれた。
誰が名付けたか知らないが、ネットの記事には必ず出てくるダンシング・ツリー。
なんでこんなふうに曲っちゃったんだろ。いや、違うか、踊ってんのか。
ヘリポートまでくると頂上の避難小屋が遠くに見えるようになった。
あと1時間くらいか。
11:20
奥多摩小屋で小休止。
シリアルバーでエネルギー補給。
小雲取山への急登がややきつい。
ロケーション的には笠取山の最後の一気登りに似ているが、あっちの方がきついかな。
小雲取まで来てしまえば、終わったようなもんである。
気が付けば、周りには急に人が増えたような。
山頂には大勢の人々でにぎわっている。
楽しい会話が聞こえる距離まで来た。
12:30
雲取山(2017m)登頂!
スタートから5時間30分か。休憩も含んでいるから、まあまあかな。
歩いてきた道を振り返る。
いい尾根だね~。
んん? 導標には雲取山山頂は左を差しているぞ???
避難小屋があったのでてっきり頂上かと思ったら、雲取山の頂上は山梨県の頂上と東京都・埼玉県の頂上の二つあることを初めて知った。
ここに集っている登山者は、山梨県を愛する人々?
では、改めて東京都の最高峰へ。
といっても、50メートルくらいしか離れていないけど。
新しい山頂碑の横でバンザーイ!
都民として東京都最高峰を制覇できて感無量である(笑)
「万歳した両手の間に富士山が入りますよ」と言われ期待して撮ってもらったが、ちょっとズレてしまっていて残念。
さすがに「もう一枚…」とは言えないよね。
年の瀬とは思えないドピーカンの頂上で、ランチタイム。
次から次へと、ひっきりなしに登ってくる。
それぞれ山頂碑の前で記念写真を撮っているが、それを眺めるのも楽しい。
山ガール達は、サンタの赤い帽子をおそろいでかぶっていたり、ジャンプをして連写していたり、トレイルランナーは短パンだったり、見ていて飽きない。
この時間なら暗くなる前に下山できそうだが、今日は雲取山荘を予約してきた。
小屋に入ってぐーたら過ごすか…。
山頂から北へ20分くらい下ったところに雲取山荘がある。
山頂までは、大汗をかくほど気温が高かったのに、ここは恐ろしく寒い。
雪も残っている。
気温は、マイナス2℃
この時期としては当たり前の気温、むしろ暖かいくらいだが、先ほどとの落差がすごい。
14時の受付開始まで30分弱あるので、たまらずハードシェルを着込み、山専ボトルのお湯を飲みながら時間つぶしをした。
時間が来て受付開始。
1泊2食で7800円だが、ジローの会員だと500円割引になった。
部屋は大部屋。
豆炭のこたつが暖かい。
一人客はみんなこの部屋に通されたが、11人だけだったので、すごく余裕があった。
宿泊制限をしていたようで、200人定員のところを120人で締め切っていたらしい。
理由は水不足による。予約した時に、「水がないので、持ってきてください」とのことだった。
とても広く清潔な小屋で、トイレもバイオで水洗。
2017年記念のピンバッジまでいただいた。
ネットを見ると雲取山荘へのバッシングを多く目にするが、いたって普通の小屋である。
むしろ、好印象をもった。
自分なんかは、温かいご飯と味噌汁が食べられて、布団で寝られれば十分なのである。
小屋番の方々も、個性的で愛嬌があって面白かったし、努力していると思った。
混んでいるときや登山客の要求レベルが高いと、心無い批判に繋がってしまうのかなと思う。
「郷に入っては郷に従う」精神で、小屋の違いを楽しむくらいの方がいい。
ちょっと不便な思いをしても、それを笑いのネタにできて儲かったと思いません?
翌朝、大部屋の皆さんは、ご来光を眺めるため暗いうちに山頂を目指して出発していったが、私は豆炭のこたつを独り占めしてぬくぬく過ごし、チェックアウトの時刻、7時ちょうどに小屋を出た。
昨日とはうってかわって曇天で強風。
小屋の前からは東の空がうっすら赤く染まっているが、綺麗なご来光とはいかないようだ。
山頂組の方々は、強風低温でさぞかし辛い思いをしているのではないだろうか。
田部重治先生のレリーフに挨拶してから、山頂へ向かわず巻き道で帰ることにする。
巻き道には若干雪が残っていたが、悪い状態ではなく、チェーンスパイクも不要だった。
雪を踏んで歩けるのは、やっぱり楽しい。
巻き道は、40分ほどで小雲取の手前、縦走路に出た。
目に飛び込んできたのは、昨日とは違う面持ちの富士山だ。
昨日の富士山はギラギラ光っていたので、たくさんの雪を抱いていると思い込んでいたが、実際は雪が少ないので驚いた。
二日間で違う顔の富士山が眺められて満足だ。
冬らしい冷たい風を顔に受けながら、どんどん下っていった。
帰りは巻き道をフルに使った。
堂所でシェルを脱ぎ、さくっと下山。
雲取山荘から3時間40分で小袖駐車場に戻ってきた。
雲取山は初めて登ったが、想像以上によい山だった。
今年は雲取山イヤーだったため、人も例年より多かったのだろうが、来年静けさを取り戻してから、季節を変えて来てみるのもいいかもしれない。
陽の長い時期なら、十分日帰りが可能だと思った。
帰りに丹波山村の道の駅によって、のめこい湯に立ち寄った。
現在、露天風呂を工事中とのことで、600円のところを300円で入れた。なんてラッキーなんだ。
風呂上がりに、蕎麦を食す。こちらも美味しかった。
2017年の登り納めを雲取山にして、結果オーライどころか大満足の山行となった。
今年もケガなく無事に山を楽しめてよかった。
さてさて、新年一発目はどの山にしようかな。やっぱり雪山かな。
スノーシューにするか、アイゼンとピッケルの山にするか。
あといくつ寝るとお正月~。
それでは皆さん、よいお年を。。。
登ろう、登ろうと思いつつ、結局こんな時期になってしまったが、ぎりぎりの滑り込みセーフ!
ちょっと調べたところによると、標高と西暦が一致する日本百名山は、越後駒ケ岳(2003m)以来の14年ぶり。
この次は美ヶ原(2034m)で17年後だ。
う~ん、17年後か。たぶん生きていると思うが、美ヶ原なら老体でもなんとか行ける気がする。
雲取山は初めてなので、迷わず鴨沢ルートをチョイス。
小袖の駐車場は、未明から満車だ。
明るくなるのをまって、7時スタート。
山の端から朝日が昇ると、冬枯れの登山道は一気に暖かくなる。
傾斜も緩く、しっかり踏まれた道であり、とても歩きやすい。
8:35
樹林帯の中を歩き続け、堂所に到着。
最近できたらしいインフォメーションボード。
平将門の言い伝えが物語調で書かれていて面白い。
ところどころにあるので、ちょっと立ち止まって読むのが小休止を兼ねて都合がよい。
次のボードまでの距離が表示してあるのも、目安になっていてよい。
堂所を過ぎてしばらく進むとやや急登になってきた。
ちょうどそのころ富士山が見えるようになり、目を楽しませてくれる。
9:40
七ツ石小屋まで来た。距離的には半分くらいだろうか。
無料で水が汲めるのでうれしい。
水とアンパンでエネルギーチャージ。
富士山を眺めながら気分よく大休止。
それにしても天気がよい。よすぎるくらいで、ここまで来るのに大汗をかいた。
タオルで頭をガシガシと拭く。とても12月下旬とは思えない。
七ツ石山はパスして、巻き道を行く。
雲取山の登山道の特徴としては、登りがあるとその次には必ず緩やかな道が続いていて、ペースを回復できるのがうれしい。
10:40
ブナ坂にたどり着いた。
平将門のボードもここでオシマイ。
ここからが石尾根縦走路となる。
快適な稜線漫歩を楽しむ。
自動車でも走れそうなほど広い道をのんびり歩く。
富士山がずっと見えていて、気分がいい。
白く雪をかぶった南アルプスの峰々も目を楽しませてくれた。
誰が名付けたか知らないが、ネットの記事には必ず出てくるダンシング・ツリー。
なんでこんなふうに曲っちゃったんだろ。いや、違うか、踊ってんのか。
ヘリポートまでくると頂上の避難小屋が遠くに見えるようになった。
あと1時間くらいか。
11:20
奥多摩小屋で小休止。
シリアルバーでエネルギー補給。
小雲取山への急登がややきつい。
ロケーション的には笠取山の最後の一気登りに似ているが、あっちの方がきついかな。
小雲取まで来てしまえば、終わったようなもんである。
気が付けば、周りには急に人が増えたような。
山頂には大勢の人々でにぎわっている。
楽しい会話が聞こえる距離まで来た。
12:30
雲取山(2017m)登頂!
スタートから5時間30分か。休憩も含んでいるから、まあまあかな。
歩いてきた道を振り返る。
いい尾根だね~。
んん? 導標には雲取山山頂は左を差しているぞ???
避難小屋があったのでてっきり頂上かと思ったら、雲取山の頂上は山梨県の頂上と東京都・埼玉県の頂上の二つあることを初めて知った。
ここに集っている登山者は、山梨県を愛する人々?
では、改めて東京都の最高峰へ。
といっても、50メートルくらいしか離れていないけど。
新しい山頂碑の横でバンザーイ!
都民として東京都最高峰を制覇できて感無量である(笑)
「万歳した両手の間に富士山が入りますよ」と言われ期待して撮ってもらったが、ちょっとズレてしまっていて残念。
さすがに「もう一枚…」とは言えないよね。
年の瀬とは思えないドピーカンの頂上で、ランチタイム。
次から次へと、ひっきりなしに登ってくる。
それぞれ山頂碑の前で記念写真を撮っているが、それを眺めるのも楽しい。
山ガール達は、サンタの赤い帽子をおそろいでかぶっていたり、ジャンプをして連写していたり、トレイルランナーは短パンだったり、見ていて飽きない。
この時間なら暗くなる前に下山できそうだが、今日は雲取山荘を予約してきた。
小屋に入ってぐーたら過ごすか…。
山頂から北へ20分くらい下ったところに雲取山荘がある。
山頂までは、大汗をかくほど気温が高かったのに、ここは恐ろしく寒い。
雪も残っている。
気温は、マイナス2℃
この時期としては当たり前の気温、むしろ暖かいくらいだが、先ほどとの落差がすごい。
14時の受付開始まで30分弱あるので、たまらずハードシェルを着込み、山専ボトルのお湯を飲みながら時間つぶしをした。
時間が来て受付開始。
1泊2食で7800円だが、ジローの会員だと500円割引になった。
部屋は大部屋。
豆炭のこたつが暖かい。
一人客はみんなこの部屋に通されたが、11人だけだったので、すごく余裕があった。
宿泊制限をしていたようで、200人定員のところを120人で締め切っていたらしい。
理由は水不足による。予約した時に、「水がないので、持ってきてください」とのことだった。
とても広く清潔な小屋で、トイレもバイオで水洗。
2017年記念のピンバッジまでいただいた。
ネットを見ると雲取山荘へのバッシングを多く目にするが、いたって普通の小屋である。
むしろ、好印象をもった。
自分なんかは、温かいご飯と味噌汁が食べられて、布団で寝られれば十分なのである。
小屋番の方々も、個性的で愛嬌があって面白かったし、努力していると思った。
混んでいるときや登山客の要求レベルが高いと、心無い批判に繋がってしまうのかなと思う。
「郷に入っては郷に従う」精神で、小屋の違いを楽しむくらいの方がいい。
ちょっと不便な思いをしても、それを笑いのネタにできて儲かったと思いません?
翌朝、大部屋の皆さんは、ご来光を眺めるため暗いうちに山頂を目指して出発していったが、私は豆炭のこたつを独り占めしてぬくぬく過ごし、チェックアウトの時刻、7時ちょうどに小屋を出た。
昨日とはうってかわって曇天で強風。
小屋の前からは東の空がうっすら赤く染まっているが、綺麗なご来光とはいかないようだ。
山頂組の方々は、強風低温でさぞかし辛い思いをしているのではないだろうか。
田部重治先生のレリーフに挨拶してから、山頂へ向かわず巻き道で帰ることにする。
巻き道には若干雪が残っていたが、悪い状態ではなく、チェーンスパイクも不要だった。
雪を踏んで歩けるのは、やっぱり楽しい。
巻き道は、40分ほどで小雲取の手前、縦走路に出た。
目に飛び込んできたのは、昨日とは違う面持ちの富士山だ。
昨日の富士山はギラギラ光っていたので、たくさんの雪を抱いていると思い込んでいたが、実際は雪が少ないので驚いた。
二日間で違う顔の富士山が眺められて満足だ。
冬らしい冷たい風を顔に受けながら、どんどん下っていった。
帰りは巻き道をフルに使った。
堂所でシェルを脱ぎ、さくっと下山。
雲取山荘から3時間40分で小袖駐車場に戻ってきた。
雲取山は初めて登ったが、想像以上によい山だった。
今年は雲取山イヤーだったため、人も例年より多かったのだろうが、来年静けさを取り戻してから、季節を変えて来てみるのもいいかもしれない。
陽の長い時期なら、十分日帰りが可能だと思った。
帰りに丹波山村の道の駅によって、のめこい湯に立ち寄った。
現在、露天風呂を工事中とのことで、600円のところを300円で入れた。なんてラッキーなんだ。
風呂上がりに、蕎麦を食す。こちらも美味しかった。
2017年の登り納めを雲取山にして、結果オーライどころか大満足の山行となった。
今年もケガなく無事に山を楽しめてよかった。
さてさて、新年一発目はどの山にしようかな。やっぱり雪山かな。
スノーシューにするか、アイゼンとピッケルの山にするか。
あといくつ寝るとお正月~。
それでは皆さん、よいお年を。。。
雲取山荘泊まったんですね。
イイナー。
七ツ石巻いたんですね。
あそこから雲取に向かって降りる道がわたしは大好きです(^o^ゞ
次行く機会ありましたら是非~。
雲取の標高と西暦が2017、まったくのノ-マ-クでした。
実は僕、恥ずかしながら雲取は未踏です、だって歩く時間が長いんだもの。
ここはやっぱり小屋泊まりがええですねえ。
山から下りたら温泉とビールと蕎麦、
日本に生まれて本当によかったと実感しますよねえ!
こんばんは!
やっと行けました。
shinichiさんのご助言どおり雲取山荘に泊まりました。
豆炭のこたつが最高でしたよ。
七ツ石山は、次回のお楽しみですね。
その時は、ぜひ一緒に行きましょう!
>高崎さん
こんばんは!
私も雲取は初挑戦でした。
距離は長いのですが、登山道はおおむね緩やかで、膝に優しく歩きやすかったです。
山と酒と温泉と蕎麦は、日本人の魂です。(笑)