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「明日、だれもいなくなっちゃうんだよね…」
そんな皮肉混じりの上司のつぶやきをスルーして休みをとった。
休暇は書類上だけの話と思いこんでいる上司に対する小さな抵抗である。
何も連続で休もうってわけじゃない。1日だけ休むのである。
人はパンのみにて生きているわけじゃないのだ。
イワナに会いたくなった。
それもとびきり綺麗な天然物に。
ヤマトイワナを探しに行こうかとも思ったが、休めるのは1日だけ。
ふと思いついたのは、谷川岳東面を流れる湯檜曽川だ。
土合橋の堰堤から上は、ネイティブの領域である。
夜中に車を飛ばし、土合駅に着いたのは深夜1:00。
明るくなるまで車中で仮眠をとる。
はっと目が覚めると5:00になっていた。
同じく車中泊をしていた人たちは、登山靴のヒモを結んだりザックの中身を確認したりしていそいそと山に向かう準備をしている。
自分もおにぎりを頬張りながら、釣り支度を整えた。
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土合橋の横から蓬峠へ続く新道に入り、適当なところで入渓する。
入渓点の目の前のポイントで、いきなり良型をバラしてしまった。
そこからしばらくアタリが遠のき、マチガ沢の出合、一の倉沢の出合を通過。
昔、確かこのあたりで幕営をしたんだけど、はっきりとどこか思い出せない。
あのときは芝倉沢の雪渓をを登下降し、幕営地に戻りながら山菜を摘んで天麩羅にして食べた。
最後にそうめんを茹でて、湯檜曽川で冷やして食べたっけ。
懐かしいな。
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朝日に照らされた一の倉の岩壁がまぶしい。
雪崩と鉄砲水を繰り返す湯檜曽川は、全体的にザレた印象の渓である。
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小さなポイントを拾うようにしてルアーを打ち込む。
8月とはいえ、流れる水は雪渓がとけたそれである。東京近郊の渓とは水温がちがう。
ルアーをフローティングからシンキングに変えた。
派手なアクションは加えず、軽いタテの動きで岩のまわりを探ると、ようやく期待していた生命感がロッドに伝わってきた。
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釣れてよかった、ほっとした。
紛れもない天然のイワナである。
気温が上がってくると水温とのギャップで水面に霧が立ちこめ、幻想的な雰囲気を演出してくれる。
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次の岩魚は、少しサイズアップ。
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まわりの岩との完全な保護色になっている。
これじゃバイトの瞬間は見えないわけだ。
湯檜曽川源流部は、お世辞にも魚影の濃いところではない。
それに、釣りができる期間も極端に短い。
盛期は、谷間の雪がほぼ消えて梅雨が終わってから7月中旬~8月ぐらいのものだろう。
9月の台風&長雨で増水した沢筋は大変危険である。
釣り人にとって厳しいが、この環境はイワナたちにとっても生き残って生命を繋ぐことが過酷であろうことが容易に想像できる。
唯一、瀬で釣れた一尾。
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全体的に白っぽく、グリーンバックが美しい。ヒレも完璧である。
過酷な環境に適応するために一切の無駄を排除した完璧なフォルム。
「パンのみに生きている」本能に対して、けなげさというより潔さを感じてしまう。
パンのみにて生きられない煩悩のかたまりとしては、せめて明日からの仕事をがんばろう。
そんな皮肉混じりの上司のつぶやきをスルーして休みをとった。
休暇は書類上だけの話と思いこんでいる上司に対する小さな抵抗である。
何も連続で休もうってわけじゃない。1日だけ休むのである。
人はパンのみにて生きているわけじゃないのだ。
イワナに会いたくなった。
それもとびきり綺麗な天然物に。
ヤマトイワナを探しに行こうかとも思ったが、休めるのは1日だけ。
ふと思いついたのは、谷川岳東面を流れる湯檜曽川だ。
土合橋の堰堤から上は、ネイティブの領域である。
夜中に車を飛ばし、土合駅に着いたのは深夜1:00。
明るくなるまで車中で仮眠をとる。
はっと目が覚めると5:00になっていた。
同じく車中泊をしていた人たちは、登山靴のヒモを結んだりザックの中身を確認したりしていそいそと山に向かう準備をしている。
自分もおにぎりを頬張りながら、釣り支度を整えた。
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土合橋の横から蓬峠へ続く新道に入り、適当なところで入渓する。
入渓点の目の前のポイントで、いきなり良型をバラしてしまった。
そこからしばらくアタリが遠のき、マチガ沢の出合、一の倉沢の出合を通過。
昔、確かこのあたりで幕営をしたんだけど、はっきりとどこか思い出せない。
あのときは芝倉沢の雪渓をを登下降し、幕営地に戻りながら山菜を摘んで天麩羅にして食べた。
最後にそうめんを茹でて、湯檜曽川で冷やして食べたっけ。
懐かしいな。
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朝日に照らされた一の倉の岩壁がまぶしい。
雪崩と鉄砲水を繰り返す湯檜曽川は、全体的にザレた印象の渓である。
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小さなポイントを拾うようにしてルアーを打ち込む。
8月とはいえ、流れる水は雪渓がとけたそれである。東京近郊の渓とは水温がちがう。
ルアーをフローティングからシンキングに変えた。
派手なアクションは加えず、軽いタテの動きで岩のまわりを探ると、ようやく期待していた生命感がロッドに伝わってきた。
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釣れてよかった、ほっとした。
紛れもない天然のイワナである。
気温が上がってくると水温とのギャップで水面に霧が立ちこめ、幻想的な雰囲気を演出してくれる。
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次の岩魚は、少しサイズアップ。
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まわりの岩との完全な保護色になっている。
これじゃバイトの瞬間は見えないわけだ。
湯檜曽川源流部は、お世辞にも魚影の濃いところではない。
それに、釣りができる期間も極端に短い。
盛期は、谷間の雪がほぼ消えて梅雨が終わってから7月中旬~8月ぐらいのものだろう。
9月の台風&長雨で増水した沢筋は大変危険である。
釣り人にとって厳しいが、この環境はイワナたちにとっても生き残って生命を繋ぐことが過酷であろうことが容易に想像できる。
唯一、瀬で釣れた一尾。
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全体的に白っぽく、グリーンバックが美しい。ヒレも完璧である。
過酷な環境に適応するために一切の無駄を排除した完璧なフォルム。
「パンのみに生きている」本能に対して、けなげさというより潔さを感じてしまう。
パンのみにて生きられない煩悩のかたまりとしては、せめて明日からの仕事をがんばろう。
凄い場所を知ってるんですね!!
天然のイワナ綺麗ですね。
煩悩の塊・・・・それが人間ですからっ!!
生きるために無駄をそぎおとす、
人間にはなかなかできませんね。
良い休日を楽しめたようで何よりです。
やはり知らない場所には興味が湧きますね。
生き甲斐は仕事にも見いだせるけれど、
人生を楽しんだのかどうかは、ここにあり!ですね。
心の洗濯も必要ですね。
いいな~ネイティブ。
いつかは行きたい山岳渓流。
それにしてもダブルクロス0.6号、人気ありますよね。
私はSilver Thread EYE CATCH 4lb・0.4号を6lb
・0.6号に替えてみました。ダブルクロスより1,000円以上も安いPEですが、黄色のPE巻いている人、見かけないですね~。
近場ではお目にかかれない光景ですよね
いいところ知ってますね
まだまだ知らないところがいっぱいです
山の景色が綺麗だな~
> terry さん
私は、5年前から、ずっと Silver Thread EYE CATCH 6lb ですよ~。
こんばんは!
湯檜曽に釣りで入ったのは初めてです。
クライミングで通っていた頃は、まったく釣りのことは考えていなかったもんで…。
年はとっても煩悩は増えていくばかりですね。
>soraさん
こんばんは!
シンプルに生きたいと願いつつ、人間の生き様はドロドロですな~。
イワナに見習って、余計なモノはそぎ落としたいです。
まずは、贅肉からか!?
>Landlockerさん
こんばんは!
心の洗濯、まさにその通りです。
最近は、命の洗濯になりつつあります。(笑)
今回は一人だけだったので、さすがに最深部までは行けなかったのですが、本気を出すならきちんとした装備を持って行く必要があるところです。
行ってみます?
>terryさん
こんばんは!
おおっと、上高地付近の梓川は禁漁ですよ~。
イワナが悠々と泳いでいて、いつもヨダレを流しながら見ているんですけどね。
私もこの前までSilver Threadでした。結局私にはダメでしたが。
まだ、ダブルクロスの方がいいみたいです。
>まさひさん
こんばんは!
湯檜曽に釣りで入ったのは初めてなんですよ。
実は途中でクライマーのパーティーに会ったのですが、彼らも「ここって釣れるんですか?」なんて言っていたくらいなので、山屋の関心の外なんです。
papachanさん、なんか格好良いですね~♪
ワイルドな感じの渓ですね。
わたしにはまだ早そうな感じ。
天然イワナ、いつかは拝んでみたいものです。
ベイトロッドの4ピースパックロッドを二組も作成したのは
その準備です。
あくまで渓流ベイトキャスターで行きたいからで。
黒部源流のイワナ釣りたいな。
papachan さん、来年あたり行きませんか?
こんばんは!
格好いいなんて言ってくれるのはmemoさんだけですよ。恐縮です。
湯檜曽川も奥まで行かなければ、ぜんぜん大丈夫ですよ。
でも、魚がぜんぜん居ないんですけどね。
それじゃあ、だめか。
>Landlockerさん
こんばんは!
黒部源流の薬師沢ですね。
一度は行ってみたいと思っている憧れの渓です。
行かれる際は是非声をかけてください。
そしたら、あわててアブのテレスコロッドを買いに走りますから~。