お気楽ナチュラリスト

都内に住んでも心はナチュラリスト。
週末は山と川で遊びたい。

クリスマス寒波?の蓼科山

2023年12月25日 | 登山
1年が経つのはあっという間だ。
カレンダーを見ると新年の声が聞こえてきそうだ。
ここらで登り納めをしとかないと、チャンスがなくなってしまう。
クリスマス寒波でおそらく極寒であろう蓼科山をチョイス。
登り納めは、イコール冬山シーズン開幕でもあるのだ。


登山口のすずらん峠駐車場は、朝の7時で車が20台程度。
駐車場にはうっすら雪が残っていた。
道路の反対側にも駐車スペースがあるので、まだまだ停められそうだった。



気温マイナス7℃の中、そそくさと支度を済ませて歩き始めた。
駐車場から50mくらい諏訪方面に戻ったところに登山口がある。
女乃神茶屋の真向かい、バス停があるので一目瞭然だ。



クマザサの道は、1cmくらいの積雪。
気温が上がったら、こんなの瞬時に溶けてしまうだろう。



歩き始めてすぐに東の空が明るくなってきた。
天気はまったく問題なし。



クマザサの緩やかな登りがしばらく続いた後に、登りらしい登りが始まる。
ここでチェーンアイゼンを装着した。
ザックの中には12本爪も入れてあるが、今日の出番はないかもしれない。



振り返ると、南アルプス方面が綺麗に見えた。
北岳、甲斐駒、仙丈の銀嶺が朝日に浮かび上がっていた。



スタートから1時間20分で2110m地点に到着。
ずっと樹林帯の中を登り続けてきたので、風もなく、結構な汗をかいた。
あんぱんとテルモスのお湯でエネルギーチャージ。



2110mの道標からしばらく緩やかな道になった。
雪の量はだんだん増え、足元が締まってきた。
ギュム、ギュムとアイゼンがいい音を立てる。
よしよし、いい感じ。



木々の隙間から目指すピークが見えた。
まだ、ずいぶんと遠い感じ。
もうかなり疲れたんだけど。



幸徳平と書かれた道標が出てきた。
この道標は、自分の地図には載っていなかった。
ここから山頂まではずっと急登が続く。



深く呼吸をしながら一歩一歩進む。
踏み跡を追うように下ばかり見ていたら、急に目の前が開けた。
中央アルプスと御嶽山の眺めがいい場所だ。
しかし、踏み跡はここで終わっていた。
どうやらこの景色を眺めるためについた踏み跡のようだった。
正式なルートは10mくらい戻ったところにあった。


ここから先の登りのキツさには、いいかげん嫌気がさしていた。
とにかく無心で登る。
時折、下山してきた人とすれ違う以外、なにも新しいことは起きない。
ああ、つらい。


風の音がしてきたので、ふと顔を上げると、森林限界が見えてきた。
やっぱり雪が少ない。
降りてきた人が、「上は風がやばいですよ。」と忠告してくれたので、ザックからネックゲーターとゴーグルを出した。


大岩がゴロゴロしているルートは、雪がうっすらとかぶっているだけ。
アイゼンが、岩をガリガリとひっかく状態だ。
まったく歩きにくい。
気をつけないと、雪を踏み抜いて大岩の隙間に落っこちてしまいそうだ。
強風より、そっちの方が恐ろしい。


ひーこら言いながら、10時11分、蓼科山(2530m)頂上に着いた。
なにはともあれ、三角点にタッチ。
ああ、つかれた。



ボロボロの山頂碑は、文字がほとんど剥げていた。
これはこれで味があっていい。



風が強いので、カメラを置いてタイマー撮影は無理だった。
近くにいたお若い女性にシャッターのお願いをすると、快く引き受けてくれて、4枚も撮ってくれた。
しかし、下山後に確認したら、4枚とも見事なピンボケだった。
老眼なので、その場でモニターを確認できないのが悔しい!


念のためと思って自撮りをしておいたのが功を奏した。
これがなかったら、自分の写真はゼロになるところだった。



山頂からの景色は圧巻だった。
南アルプス、中央アルプス、御嶽山、北アルプス、浅間山、そして八ヶ岳の峰々をぐるりと見渡せた。



せっかくなので、蓼科山頂ヒュッテまで行ってみよう。
足元に気をつけながら、ちょっとだけ下る。



冬季は営業していないヒュッテは、凍り付いていた。
ただこれが見たかっただけ。



クリスマス寒波が来たといっても、冬山としては序の口もいいところだ。
えびの尻尾もできていない。
今年の冬は、暖冬傾向だと言っていたので、雪の少なさは心配になる。



いい景色が見られたので、登り納めとしては満足だ。
来た道を逆戻りで下山する。


岩場を過ぎたあたりで、ちょっと気が緩んだのか、アイゼンをひっかけて転倒してしまった。
左腿を岩にぶつけてしばし悶絶。あいたたた…。
注意一秒、けが一生。
気を引き締めて下山した。


ゆっくり降りてきたので、下山予定時刻を大幅に超えてしまった。
行動時間は、トータルで6時間7分だった。
ログでは、平均的なペースと評価されていた。ま、いいか。


下山後はお気に入りの立ち寄り温泉で汗を流した。
ぶつけたところが、それなりに痛むのでアザになるかもしれないな。



温泉の近くから見た蓼科山と北横岳。
こう見ると、北横岳の方が雪が多そうだ。



今日は、クリスマスイブ。
家族でパーティーをするというので、とっとと帰る。
高速道路もガラガラで助かった。


帰宅すると、息子とアメリカから遊びに来た甥っ子がクリスマスケーキ作りをしていた。
甥っ子は、つまみ食いばかりしていて、ほとんど戦力になっていないが…。(笑)



そして、これが完成品。
息子のスキルが年々上がっている!
絵を描くより、こっちの道に進んだ方がよくないか?



2023年のブログも今日が最終更新(の予定)。
みなさま、よいお年をお迎えください。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 大多摩ウォーキングトレイル... | トップ | 謹賀新年2024 »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
美しい! (高崎)
2023-12-26 02:21:05
最高の登り納めになりましたねえ!
山は何といっても雪の季節がいつちゃん素晴らしい!
晴れ渡った群青の空を見ているだけでスカっとしてきます。
アイゼンではいつちゃん歩きにくい雪と岩のミックスをよく頑張りました🌸
返信する
お返事 (papachan)
2023-12-26 18:12:11
>高崎さん
こんにちは!
クリスマス寒波も終盤だったようで、予想外の晴れでした。
登山者もそれなりにいて、みんな眺望を楽しんでいました。
一日通してチェーンアイゼンでしたが、雪が少なすぎて歩きづらかったです。疲れちゃいました。
年末年始はさらに暖かい予報なので、雪が消えてしまうのではないかと心配しています。
返信する

コメントを投稿