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私たち人間は、暑い寒いとその日その日に言っていますが
植物たちは、ひっそりとその季節にふさわしい準備をしていますね。
梅の花たちは、まだまだ冷え込む頃から春風が吹き始める頃まで
様々な種類の美しい花々を見せてくれます。
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今日は、96歳の誕生日を迎える1ヶ月前に亡くなった父の誕生日です。
生きていてくれたら...102歳の誕生日になります。
生前、冗談のように笑いながら「100歳までは生きる。」と言っていた父でした。
豪雪地帯にある故郷で、1年で1番雪深い季節に生まれた父。
囲炉裏と火鉢くらいしか暖房器具はなかったと思うのですが、
丈夫に育って、骨格もがっちりとしていました。
世代的に限りなく明治時代の父親像に近かったので、一緒に遊んでもらった思い出は
ほとんどないのです。
大雪が降った日に、スコップとお盆を手にして庭に出て、縁側から嬉しそうに
お盆に乗せた雪うさぎを見せてくれた日の父の笑顔は、今もよく覚えています。
庭のアオキの葉でうさぎの耳、赤い実でうさぎの目を作って、私たちを
喜ばせようとしてくれたのですね。
きれいでかわいい雪うさぎでした。
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かまくらも作ってくれて、私たち姉妹は中に入ってご機嫌。
楽しかった雪の日の思い出です。
厳格な父との、数少ない楽しい思い出の1つが雪の日の出来事なのは、やはり父が
雪国で生まれ育ったこととご縁があるのかもしれないと思っています。
1916年2月生まれ、20歳になって3週間後に起きた
226事件が、学生時代の1番大きな出来事だったと言っていました。
1936年2月23日に東京では36cm積もる雪が降り、その後気温が低い日が続き
積雪が解けない状態のままに26日を迎えたのだそうです。
226事件をテーマにしたドラマなどで、雪が降りしきるシーンがあると、父は
「あの日は、もう雪はほとんど降っていなかった。」と言っていました。
凍りついた積雪はまだまだ残り、氷点下の気温が続いたそうです。
15歳で1人で上京、226事件の時は夕方から夜にかけて新聞社で
アルバイトをしながら大学に通っていたそうです。
事件そのものについては、あまり語りたがらなかったのには、父なりの理由が
あったのだと思います。
大人になってから気付いたことですが...
ふんわりと咲く、優しく愛らしい印象の花が好きだった父でした。
八重咲きの優美な梅の花を見て、ふとそんなことを思い出しました。
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