静寂の叫び

「静寂の叫び」ジェフリー・ディーヴァー著読了
お勧めのミステリー作家で絶賛を博したもの。
その前発表の作品よりも読み応えあり。そしてドンデン返しも鮮やか。
訳者が代わったことによる変化もありそう。
息もつかせぬ展開は見事。

このところ遭遇する警察官が登場するお話。
正義を力で解決しようとする姿勢。
犯罪が高度化しているというのか、邪悪の台頭というのか。
世の姿の反映か？否武器の精密化というべき。

殿山泰司ベストエッセイ

泉下の人となつたバイプレイヤーの記したエッセイ。
大正４年生まれの著者随筆集。嘗ての日本人の心意気というか。銀座生まれの洒脱さ。
この年齢で、ある種高等遊民的生活をして俳優になったようだ。

今のような銀座の様相は多分想定していないと思う。
７０代で不帰の人となって、仕事は最後まで続けていたらしい。
が独立プロに属していたわけだから、気骨はありそうだ。

この世代の人の多くは・・・もっと話を聞けていたら面白かったろうに。

ウォッチメイカー

「ウォッチメイカー」ジェフリー・ディーヴァー著読了
フランスの作家、訳者は３人目。この雰囲気が読みやすかった、或いはディーヴァー作品になれたのか。
粗筋は二転三転している。現代の犯罪の特徴か。

犯罪をある種ゲーム感覚で行うのか、頭の体操的に、緻密に構築するのか。
幾多のピースを繋げて謎解きをする。
解明する側に想像力が必要とされると感じた。