それでも武豊を中心に競馬はまわるという素晴らしいテキストを見つけました。誰しもが漠然と感じていることを最初に文章にする人の才能は羨ましいです。スポーツ誌Numberの最新号のいくつかの記述をこのテキストで思い出したのでそこから書いてみます。
武豊がサンデーサイレンス産駒の騎乗法について持論を述べています。本誌が手元に無いのですが「SS産駒は抜け出すとソラを使うので追い出すタイミングが重要」なることが書いてありました。私はこの記述とこの春のG1における武豊の騎乗のチグハグぶりの落差について、武豊様にも学習しきれない何かが起こっていると感じました。
私は血統好きなので、武豊とSS産駒がかみ合わなくなってきたことを、某血統論的に「産駒数が増えすぎたので、後ろから追いかける闘争心が、遺伝子の命令で無くなってしまったことに、武騎手はまだ気がついていないのでは?」と仮説を立てて話を続けます。
SSのスーパーサイヤーたる所以の最も大きな要因は、突然変異的に生じた異常なほどの統領性にあったと私は考えています。一般にクラシック時に大活躍したSS産駒は古馬になって萎んでしまうことが殆どです。ボスの自覚をもったSS産駒は統領性(闘争心)剥き出しに走る必要が無くなったので古馬になって萎んでしまう。というのが私の推察です。
クラシックで活躍して古馬になっても活躍した唯一の例といってもいい名馬スペシャルウィークの4歳以降の騎乗で武豊騎手はそのことについて、色々と悟ったに違いありません。彼自身が「会心の騎乗」と言って憚らないスペシャルウィークの秋の天皇賞がその真骨頂です。統領性に火をつける騎乗が武豊流のサンデーサイレンス哲学なのでしょう。
昨年あたりから武豊の哲学に黄信号が灯ったのは、最初にご紹介したテキストにうまく纏めてあります。デムーロに三度もしてやられ、ブラックタイドのギアは入らず、リンカーンは萎え萎えとなりました。
武豊騎手はサラブレッドの闘争心の本質について日本で一番考えている騎手だと推測できます。彼がよくタメ殺しと揶揄されるのは、その闘争心を信じて騎乗したのに不発に終わることが時としてあるからです。本来入るべきギアがなぜ入らないことが増えたのか、聡明な彼なら考えているはずです。気楽な立場で望むダービーでどのような騎乗をするのかで今後の彼が占えるはずです。
Numberには福永騎手について、この雑誌らしからぬ辛辣な批判の記述がありました。彼自身、武豊騎手には適うワケないと白旗を揚げているフシが見えます。実際、武豊鞍上の馬を目標に走っているように見えるレースが多々あります(春の天皇賞は典型か)。オークスは武豊以上にダンスインザムードが凄すぎると考えて、ダイワエルシエーロの競馬に徹したのが勝因なのでしょう。勝利ジョッキーインタビューでアナウンサーが父を引き合いに出したことを批判している人がいましたが、オークスの騎乗は武豊の呪縛から開放され、天才の資質を垣間見せたレースで、むしろ私は、あそこで天才の名を欲しいままにした父を引き合いに出せたアナは、一流だと感じました。
武豊がサンデーサイレンス産駒の騎乗法について持論を述べています。本誌が手元に無いのですが「SS産駒は抜け出すとソラを使うので追い出すタイミングが重要」なることが書いてありました。私はこの記述とこの春のG1における武豊の騎乗のチグハグぶりの落差について、武豊様にも学習しきれない何かが起こっていると感じました。
私は血統好きなので、武豊とSS産駒がかみ合わなくなってきたことを、某血統論的に「産駒数が増えすぎたので、後ろから追いかける闘争心が、遺伝子の命令で無くなってしまったことに、武騎手はまだ気がついていないのでは?」と仮説を立てて話を続けます。
SSのスーパーサイヤーたる所以の最も大きな要因は、突然変異的に生じた異常なほどの統領性にあったと私は考えています。一般にクラシック時に大活躍したSS産駒は古馬になって萎んでしまうことが殆どです。ボスの自覚をもったSS産駒は統領性(闘争心)剥き出しに走る必要が無くなったので古馬になって萎んでしまう。というのが私の推察です。
クラシックで活躍して古馬になっても活躍した唯一の例といってもいい名馬スペシャルウィークの4歳以降の騎乗で武豊騎手はそのことについて、色々と悟ったに違いありません。彼自身が「会心の騎乗」と言って憚らないスペシャルウィークの秋の天皇賞がその真骨頂です。統領性に火をつける騎乗が武豊流のサンデーサイレンス哲学なのでしょう。
昨年あたりから武豊の哲学に黄信号が灯ったのは、最初にご紹介したテキストにうまく纏めてあります。デムーロに三度もしてやられ、ブラックタイドのギアは入らず、リンカーンは萎え萎えとなりました。
武豊騎手はサラブレッドの闘争心の本質について日本で一番考えている騎手だと推測できます。彼がよくタメ殺しと揶揄されるのは、その闘争心を信じて騎乗したのに不発に終わることが時としてあるからです。本来入るべきギアがなぜ入らないことが増えたのか、聡明な彼なら考えているはずです。気楽な立場で望むダービーでどのような騎乗をするのかで今後の彼が占えるはずです。
Numberには福永騎手について、この雑誌らしからぬ辛辣な批判の記述がありました。彼自身、武豊騎手には適うワケないと白旗を揚げているフシが見えます。実際、武豊鞍上の馬を目標に走っているように見えるレースが多々あります(春の天皇賞は典型か)。オークスは武豊以上にダンスインザムードが凄すぎると考えて、ダイワエルシエーロの競馬に徹したのが勝因なのでしょう。勝利ジョッキーインタビューでアナウンサーが父を引き合いに出したことを批判している人がいましたが、オークスの騎乗は武豊の呪縛から開放され、天才の資質を垣間見せたレースで、むしろ私は、あそこで天才の名を欲しいままにした父を引き合いに出せたアナは、一流だと感じました。