▽血統徒然△

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リアルシャダイ死亡

2004年05月26日 | Weblog
ソース
1984年から社台スタリオンで供用されていた種牡馬リアルシャダイ(1979年生)が本日15時30分に、右後肢蹄葉炎に起因する衰弱によって死亡した。

ジェイドロバリーといいなんか社台絡みの訃報が多いですね。ここまでくると寧ろノーザンテースト御老公の長寿ぶりが際だってきます。代表産駒はライスシャワー・シャダイカグラ・イブキマイカグラでいいのかな。ノーザンテースト王朝と三大種牡馬時代(というにはSSが凄すぎるか)の隙間狙い的にリーディングサイアーになったこともある名種牡馬ですが、サンデーサイレンスに押し出されるように、まだ種牡馬として終わっていないのに強制的に引退させられたような気の毒な印象が強くあります。ターントゥ系としての良血度なら、SSやBT以上のものがあったのですが、結局最終的な印象は、切れ味の鈍い長距離血統といった感じでしょうか。天皇賞春に産駒がズラッと並んだ時の印象が今でも忘れられません。サイアーラインは残せそうもありませんが、良血だけにBMSとして更なる大物を出す可能性は、まだまだ残っています。

リアルシャダイ 1979-2004 ご冥福をお祈りします。

コスモバルク 美談の裏側

2004年05月26日 | Weblog
一連のコスモバルクにまつわる報道に接して、一つ疑問が生じました。どうして俎上にあげられるのが田部調教師と五十嵐騎手ばかりなのか?ということです。この種の美談には生産者の顔も欠かせないはずです。少なくとも私の接した媒体で生産者について掘り下げて取材しているマスコミは皆無でした。

今回の美談の一例

一見良くできたお話に見えますが、明らかな嘘が混じっています。 清貧なる弱小牧場の買い手が無くて困っていた安馬を、岡田総帥が足長おじさんのごとく現れ買い取り、そこからドリームストーリーが始まったワケでは全然無いのです。生産者の加野牧場は既に大きな夢を岡田総帥と共に見たばかりで、その縁故でコスモの所有馬になったと考えるのが自然です。

マイネルセレクト

加野牧場の生産馬は既にドバイに行っていたりします。 中央に入厩して12戦7勝もしているのですから、生産者の懐にもそれなりのお金が転がり込んだはずです。基礎牝馬は華麗なる一族系だし、加野牧場は家族経営牧場の中ではぶっちぎりの勝ち組なのです。 これではコスモバルクの美談の足を引っ張るだけです(笑) 蛇足ながら高崎の名馬タマルファイターも加野牧場の生産馬です。

ここからは推測になりますが、コスモバルクの母はおそらくトウショウボーイの肌だし引き取ってもらえないかと外部から加野牧場に持ち込まれた馬だと思われます。プリンスリーギフトの3段掛け交配なんぞ、目先の利益に囚われた思想の無い配合なのは間違いないのですから。

コスモバルクは外厩制度の申し子ですから、悪く言っちゃ田部厩舎は名義貸しをしただけなのです。ついでにいうと五十嵐騎手の年収は一千万円と先ほどご紹介したサイトにもありました。衰退する地方経済の中でも踏んだりけったりの北海道において、年収が半分の500万円以上ある人だってごく僅かでしょう。

加熱するコスモバルク美談の向こう側で、岡田総帥の高笑いが聞こえてくるようです。