卒業検定に合格してしまいました.
これから卒業証書授与式です.私は暑さと過度の緊張からきた体調不良でベンチに寝ていました.したがってこれらの順序がわかりません.
廊下から再び,前の若い方々の後ろについて講義室に入ります.
検定員の方の「おめでとうございます。 云々」の挨拶のあとで,受験順に合格証書を授与されます.
大型二輪MTからです.私は一番最後です.
番号を呼ばれて,合格証書を手わたされます.「名前,生年月日等をしっかり確認してください」
確認しますとも.眼力で紙に穴が開くほど自分の名前,生年月日,「卒業証明書」「卒業検定合格証明書(普通二輪車:小型二輪車・AT車)」を見ています.ずっと見ています.
「どうぞあちらへ」
よほど長く見ていたのでしょう.退場をうながれます.自分の席へもどります.
いくつかの免許センターに関する案内があったと思います.でも覚えていません.いま手許にある合格証書だけが自分の世界のすべてです.中学2年生と変わりません.年を取ると,子供にもどっていくのです.体力以外は.
式が終わって,若い合格者の方々が退席していきます.
「ご迷惑をおかけしました」 立ち上がって退席していく皆さんに一礼します.自分も一番最後に出ていきます.改めて検定員の方たに同じようにご挨拶です.
受付でも同じように挨拶です.「大変ご迷惑をお掛けしました.いままでありがとうございます」.受付の方が二コリと笑ってくれます.もう十分です.
4輪校舎を出ていきます.二輪コースで急制動の教習を行っているのが見えます.
車校の敷地を離れてから気づきました.
「もう私はここには来ないんだ」
あらためて急制動の教習のほうを向きます.強い日差しの青空.大きなバイクと若い男女の教習生たち.
昨日まで自分もやっていたこと.
自分は本当に卒業できるんだろうか,と思っていた1か月間でした.
それがあっというまの「1回の卒業検定」で終わってしまいました.まさか一回で合格するとは.
スマホでC校校舎の写真を撮影します.このブログにはのせません.魔法でなくご迷惑がかかるかも.
歩きながら妻に電話連絡です.「おめでとう 頑張ったね」というねぎらいです.
正午をかなり過ぎています.混んでいなければ駅のデパートですこしいい食事をしましょう.アルコールは不可.
60回に及んだ,車校での「小型AT限定二輪免許の話」でした.ありがとうございます.
59歳の私に入校を許可し,辛抱強く指導してくださったC校の皆さま,そしてたまたま私の教習時間にあたってしまって迷惑をこうむった教習生の方々にお礼申し上げます.
老驥櫪に伏するも志は千里にあり
あらためて運転免許試験場での「追記」の話を書きます.