les 60 ans

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  (60歳を前にして 日々思うこと つれづれに:改題)
 小型AT二輪免許とその周辺の話

続・小型AT限定二輪免許の話 (B007  「併記07」

2022-12-30 21:16:22 | バイク

 

 免許証の交付会場に入ります.

 

 以前に来たときは,単に「5年ごとの更新」「ビデオを見る講習」が終わった後に免許証を受け取るだけの部屋でした.

 今日は違います.

 昨日までは運転できなかった「自動二輪車」に公道で乗ることができる運転免許証を受け取る,そのセレブレーションの部屋です.

  (なにかっこつけてカタカナ書いてるんだか.60歳を前にして舞い上がっているトシヨリです)

 

 部屋の中にも「交付番号」が表示されています.「更新」とは違うモニター画面に私の「交付番号」が表示されています.

 たまたま更新の人のいない時間帯.私一人だけが交付のテーブルに向かいます.

  「 00番ですね 名前と生年月日を言ってください」

 言いますとも.隣の部屋まで聞こえるように,府中試験場の建物だけでなく試験コースでヘルメットをかぶっている受験生にだってハッキリと聞こえるほど大きな声で答えましょう.

 「 XXXX 昭和38年AA月BB日生まれです」

 

 「おめでとうございます.内容を確認してください」

 

 女性の係官が私に免許証を渡してくれます.両手で受け取ります.思わず右手がガッツポーズの握りこぶしになります.剣道の試合だったら「負け」になる行動です.だからどうしたというのだ.この免許証を手に取った瞬間に,私は「二輪車乗り」になったのです.

 

 名前,住所をしっかり見ます.ゴールド免許で5年間笑える写真も見ます.車校卒業時と違って,「あちらへ」と移動をうながされることはありません.

 

 「ありがとうございます」 一礼して交付会場の部屋を後にします.

 

  免許証を手に持ち眺めながら階段を下りていきます.歩きスマホと同じ状態です.よく階段を転ばなかったものです.

  40年前.まさに同じこの府中運転免許試験場で「普通四輪運転免許証」(当時)を取得した時(学科試験は一度で合格しました)もうれしかったと思います(なにしろ当時の教習時間:27時間だったか:を39時間のったのですから).

  しかし今回,60歳に手が届く私が,20歳のときのあこがれであった二輪免許を取得できたのは,感慨深いものです.「運転条件:自動二輪は小型二輪のAT車に限る」:いいじゃないですか.年寄りはいろいろなことを限定してもらいましょう.

 試験場の前の歩道橋を渡って広い道の反対側に行きます.バス停の先にタクシー乗り場があります.数台停まっている先頭の車は「古い車両」の地元のタクシー会社です.まいあがっている自分にはどうでもいいことです.  「 CC駅まで 」  車の後部座席はへたっていて,乗務員さんも愛想がいいわけではありません.しかし今の私にはどうでもいいこと.

 

 

 私は「ライダー」になったのです.

 

 「小型」で「AT限定」ですが,この年齢で二輪車に乗ることができるようになったのです.

 

 長い間お読みいただきありがとうございます.

  この後は,「外伝」として国外免許の話をふくめたエピソードを紹介します.


続・小型AT限定二輪免許の話 (B006  「併記06」

2022-12-14 21:06:26 | バイク

 

これからの時間も,引き続き東京都府中市にあります東京都府中運転免許試験場からの報告です.

この時間の解説は,引き続き59歳にして20歳のころに流行していたナナハン(750ccバイク)のような「二輪車に乗る」ということを

 一部達成したpharmacien1963がお送りしています.

そうです.1980年代に「バイク」というものにあこがれていた年寄り,ジジイがここで新しい運転免許証の交付を待っています.

Z世代の諸君.私には「ねえ老害」と声をかけてくれたまえ.

 

運転免許証交付を待っています.試験場というのは「暗く」「静かで」「なにか落ち着かせない」雰囲気をもっています.内装やベンチ,壁の配色のせいでしょうか.

自動車(原付や小型特殊であっても)を操縦する資格をもつことは,とても厳粛なことというニュアンスがあるのかもしれません.

 

ベンチで座っています.何組もの,おそらくは免許更新の方々の講習が終わった方々が現れます.この方々もあたらしくできる自分の免許証(おそらく5年.色はわかりませんが)を待つことになるのでしょう.

 気が付くと,自分の番号の前の一つ前の数字が表示されています.この数字が変わった時.私は「真の二輪車乗り」になるのです.

 10代,20代のかたがたにはきっと長く感じる時間でしょう.60歳になる私だって地下でカツカレーを食べた後ウロウロしているのですから.若いかたには「この冷たい印象の建物」の中で「数時間待つ」というのは耐えられないでしょう.昭和時代はその日に免許証の交付を受けることはできませんでしたから,「発送代行」というようなことを安全運転センターが料金をとってやっていましたよ.だから逆に「そのまま家に帰る」「届くのを待つ」こともできました.

 

 ぼっとしています.気が付くと「追記」の画面に自分の番号が表示されています.

 よし.もらいに行くぞ.待て.その前にトイレに行こう.落ち着くんだ.

 用事を済まします.COVID-19で石鹸でよく手をあらいます.羽海野チカ「3月のライオン」の3姉妹のポスターをおもいだします.

 手をふき,前を確かめてから交付会場に向かいます.

 会場内に入ると,これから運転免許の交付を受ける方々が待っています.そとでまっているのはできないのでしょう.しかし私はすでに出来上がっている運転免許を受け取りに行くのです

  「普通自動二輪」(小型AT限定)と書かれている運転免許証を,です

 

  追記の窓口に向かいます.

 

 

 

 


続・小型AT限定二輪免許の話 (B005)  「併記05」

2022-12-06 21:21:08 | バイク

 

東京都府中運転免許試験場です.

あたらしい免許証を受け取るまでにまだ1時間くらいは時間があるはずです.建物の中を「いっていい場所だけ」歩いて回ります.

エスカレータがあるのですが,とにかくあちこちに階段がある建物です.「立ち入り禁止」のエリアや階段なども散見されます.また「OOO講習中」や「試験中」などの表示があり,近寄ってはいけない階や部分も見られます.

 

ふと2階の階段から外を見ますと,試験場の一部が見られます.先ほどの「受験者待機所」のところを10人,もっと多いかもしれませんが人が出入りしています.

試験場の路上に走っている車両はありません.バスやけん引車が留置しているのも見られます.車両は無く,人の菅田の無い試験コースでも信号が青→黄→赤→青を繰り返しています.

この試験場は,通常の更新などでは一階の受付,30分程度でどんどん人が入れ替わる複数の教室,そして免許受け取りの上層階にしか用事はないはずです.しかしいろいろなフロアには,「そうでない人」用の設備/部屋があります.

 1.学科試験場:これはだれしも最初に経験すること 今回の私は「中型8tMT」(威張ってしまいましょう)なので,普通自動二輪免許取得にあたって受験料は払いますが試験そのものは免除(無条件で合格扱い)です. でも二種免をとるならば,もう一度受けなければなりません.

  「静かに」の札がエスカレータの該当階に立っています.

 2.違反講習用教室:おそろしいことです.この部屋で丸一日から数日間過ごさなければならない方々のための部屋です.階段からその遠くの場所を見ますと,たまたま休憩時間なのでしょう,人々が廊下に出てきます.若い方,ベテランの方々.年齢は様々ですが男性ばかり見えまます.

 3.「聴聞会場」:もっとおそろしい文字が書かれたエリアがあります.静かです.人の気配はありませんが,室内にも廊下にも証明がついています.誰かが利用しているのです.

 4.試験場長室: 考えてみると.これが一番恐ろしいのかもしれません.この人がこの試験場内のすべてを決めているのです.もちろん法規にのっとってです.警察庁から警察大学校を出たキャリアのかたでしょう.私が今日来た時に窓口の後ろにいた方も.将来あちこちの警察署長などになるのでしょう.

 5.国際免許: ここはCOVID-19前に来たことがあります.このご時世,人はいません.

 

 さて,そろそろわたくしの「普通自動二輪運転免許証」交付の時間です.

 交付会場は「講習」の一部と同じフロアです.自動販売機で飲み物を買ってベンチに座ります.

 交付会場は一つなのですが,「講習」の方と「追記」では表示場所が違います.「追記等」はそれ単独で「XXX番」の免許証交付時間が画面に表示されます.いま,私の番号の二つ前が示されています.

 その間にも一定の時間ごとに多くの人が廊下に出てきます.こちらに来るのは普通の講習なのでしょうか.でも「長い時間の講習」が終わってもいい時間かな?

 とにかく,自分の番号が表示されるのを待ちます.