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早起きは三文の徳

吉宗、女幽霊を救う

 「暴れん坊将軍」は仇討ちモノだった。仇討ちモノというと、無実の罪を着せられ死んでいった父親を、ハメた悪幕僚を息子が討つ、という筋書きを想像しがちだが、きょうのお話は少々違った。

 生臭坊主や悪徳問屋の仲間である不良旗本に呉服屋の父親を殺されたお里(栗田陽子)が主役。姉は事件のことで正気を無くし、赤子のようになっていた。お里は、自ら悪の組織に入り込み、復讐の機会を狙った。ある時は幽霊を演じ、ある時は悪商人に抱かれたりもした。

 悪者たちはお里を利用していたのだ。これまで悪事で蓄えた5000両が地中に埋もれてしまったので、幽霊騒ぎを起こして寺に肝試しに来た若者を捕らえて地下穴を掘らせていたのだ。街では不良ぶるお里だが、御庭番(吉宗の密偵)左源太(三ツ木清隆)、疾風(菅野玲子)の活躍で事件の全貌をつかんだ吉宗。

(御庭番はこんなふうに報告)

 そして、吉宗は父親の墓の前でお里と二人になる。誰も信じられなくなっていたお里はそっぽを向くが、吉宗はお里を見つめながら「オレを信じろ。オレはおまえを信じる」と説く。

 その言葉に、お里は囚われていた穴掘りの若者を逃がそうとするが、悪者に見つかり危機一髪。ここに吉宗登場。「オレを信じてくれたんだな」とささやく吉宗に、お里は素直にうなづいた。後は成敗に入るが、実は、父親を斬った不良旗本は養子入りなど手練手管を駆使して、悪玉の黒幕である作事奉行になっていたのだ。成敗の最後は作事奉行をお里が突き刺し、家族の仇を討った。

 吉宗らは、お里が悪の組織で行ったことは幽霊がしたこととして、お里自身は無罪放免となり、姉と一緒に江戸を離れていくのだった。

 栗田陽子さんは若いころから活躍していた女優さん、いろいろなカオを見せてくれた。


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