つい3日前ロッキーちゃんが天国に行ってしまい、これからつる姫は心置きなく旅に出れるとは割り切れず
複雑な心境で迎えた旅に出る朝。
ロッキーは、もう一人で長い時間お留守番をするのが嫌だったのかな。
これから先はボクを心配しないで旅に出ていいよって、言ってくれているのかな。
自分勝手な事を考えながら、朝の新幹線に乗りました。
コンデジのカメラでは写し切れませんでしたが、車窓から見える空には、数えきれないほどの天使の梯子。
この日も沢山の魂が空に昇るのかしら・・・・。
列車が東京から離れるにつれ、私の涙もやっと乾いてきました。
新しい心臓になってから始めての旅らしい旅。
この旅に出る事は、実は1月から2月の入院中にひそかに決めていたのです。
「山の辺の道」は、数年前一度訪れたところでした。
その頃、一日中歩き回る旅が普通だったつる姫は無謀にも
奈良に着いた日に、そのまま桜井駅まで行き、確かその辺の別のスポットに行ってから
お昼過ぎに山の辺の道に突入しました。
何せ山の辺の道のハイキングコースは、桜井駅から始まり、30分以上かかって
やっと山の麓の道に入ります。普通に歩いて6時間かかるコースは
途中の寺院などに立ち寄ったりすると、もっと時間がかかる訳です。
それを甘く見て歩き始めた私は、案の定、コースの半分ほど歩いたところで途中で日が暮れそうになり
仕方なくバス停のある道に戻って、バスでホテルのある天理まで戻ったのです。
その時ですよ。天理のホテルで、例のお化けをみたのは(笑)ああ懐かしいお化け。
タヌキのタクシーに乗ったのは別の時ですからね。
だもんで、今回は絶対に早めに出発して踏破すると決意。
とても好調とは言えない体調での挑戦も無謀と言えば無謀です。
しかし、ひょんなことから、たまたまそれを口にしたのを聞いたお方が、一緒に行きたいと言ってくださったのです。
シャンソン歌手の北岡樹さん。http://profile.ameba.jp/mikikitaoka/
不思議なご縁でお友達になっていただいた方です。みきねえさんと呼ばせていただいてます。
長い道のりも連れがあれば、、と家族も安心していたはずです。
大阪の堺市から来るみきねえさんと奈良で合流後、
奈良まち辺りをブラブラして、ふと目について小さなお店でお昼ご飯。
その日の定食、鯛の煮つけゴボウの煮物、揚げ出し豆腐、タコのぬた、お吸い物。
おじいちゃんとおばあちゃんがやっておられる小さなお店のご飯は
あたたかい味でした。特にゴボウが美味しかったなあ。
ぺろり。心臓悪くても体調悪くても食欲だけはペロリ・・・。
その後、猿沢池から荒池を通り過ぎてぶらぶらと、福智院というところに向かいます。
途中通り過ぎた荒池からの景色は、とても美しく
さすがつる姫晴れ女。爽やかな最高の秋晴れだす。
紅葉にはまだ早いのですが、紅葉の頃は観光客が多いので避けるためにこの日を選びました。
写真を撮っていると
食べものを持っているわけでもないのに、そっと石碑に舞い降りたカラス。
いつもならビビる私も、何故かこの子は怖くない。
カメラを向けてもおとなしくこちらの様子を窺っています。
都会のカラスは嫌われ者ですが、カラスが神格化されている国もあると言います。
カラスに吉兆を感じたのは初めてでした。ものは考えようですな。
みきねえさんは、この福智院の院主さんのご一家とお知り合いなんです。
護摩木を書かせていただいた私の願いは「身体健護」今はこれしかないでしょう。
その後本堂でゆっくりと静かな時間を過ごさせていただきました。
ここは、聖武天皇が発願、736年に玄が創建した清水寺を前身とする古刹です。
鎌倉時代に本尊の「地蔵菩薩坐像(重文)」が造立されたのにともなって現在地へ移転し、
興福寺大乗院の地蔵堂として、南都の地蔵信仰の霊場になっていたそうです。
このお地蔵様の坐像というのはとても珍しいものだそうです。
変な言い方ですが、アットホームな寺院で、ご本尊様の前でお茶をいただきながら
お話をうかがう事が出来ました。是非訪れてみてください。
猿沢池から15分ほどですか。奈良ホテルからも近いです。
みきねえさんとはホテルも別々で、急な用事が出来たみきねえさんとは夜はご一緒出来なかったのですが
翌日のハイキングの約束をして、私はお先に福智院さんを後に一旦ホテルにチェックインしました。
小さな部屋からの展望は・・
どひゃっ・・・それこそ夜中に何か出そうやん!なんじゃあの煙突のような代物は。。
冷蔵庫もついておらん。
まあビールを飲まなくなったつる姫には関係ないけど、新幹線のチケットとセットになったこのお宿、
猿沢池から30秒で、雰囲気はよいのですが、私個人でリピートはないでしょう。
ガ~~~~~~~っとカーテンを閉め部屋を出て夕暮れの街へ。
興福寺はもう珍しくもありませんが、一応上って
下って
下りたところのここは、いつも人が少なくてよい。
ロッキーは鹿みたいな顔にみえる時があったので、思い出してちょっとうるうる。
猿沢の池を通り過ぎて行くと川のほとりで、角を切られた鹿が寝てました。
奈良町方面に少し歩いて
猿沢池まで戻ると
お婆ちゃんがおばあちゃん犬をお散歩。
どうしてもロッキーを思い出してしまい、つい声をかけると
お婆ちゃんにほえられた。じゃなく犬が吠えた。
ロッキーの背後霊でも見たか。
ぼくちゃん以外の犬をかわいがらないで~~ってか。
大丈夫、もう一生ワンちゃんは連れてこないからね。
夕暮れの猿沢池。
振り向いて見上げると、暇そうに人を待っている飛脚。じゃなくて人力車のお兄ちゃん。
紅葉の頃にはきっと忙しくなるよ。
いよいよ日が落ちる。
ふたつの太陽に、
ハット驚くためごろう。
なにゆうてはりますの、あんた。
修学旅行の学生たちがお土産を買う坂道を下って
よっしゃ晩御飯。
一人でもいいですか?と聞いてお店に入ると
なんとこの時間、私含め女性のおひとり様が3人。
最初にいた女性はグラスビールを注文しているのだが、
久々歩いたのに、ビールは全く飲みたくない私。
一体どうしちゃったんだい、わたし!この頃はノンアルコースさえ呑みたくないのよ。
でもせっかくだからお供に白ワイン。日本酒はまだようわからん。
しかしせっかくのワインは、安物の味がした。くそ~~っ。
マツタケの土瓶蒸しもついてきましたが、マツタケの香りは弱弱しかったんだす。
中国産やおませんか~。
最近「お家さん」読んでるので、変な関西弁が出るんだす。堪忍やで。
さてこれまた、ペロリ完食。
最近では小さなグラスワインでほろっとできるように進化したつる姫。
久々飲んだ時にはほろりともしなかったのですがね。
居酒屋焼き鳥屋に憧れる事もなく、よい子はホテルに戻ります。
実は、朝駅に向かう途中万歩計を忘れたことに気が付いたんだすが、久々結構歩いたはずどす。
それなのになかなか寝られへんで、うとうとしたと思ったらホテルの廊下で話し声がして目が覚め
そこで何さわいどんじゃ、しばくぞ、と言ってやりたいのを我慢して
それから夜中2時過ぎまで、悶々としておりました。
窓の外の風景を思い出しつつ、部屋の灯りを消せないでいたのも、眠れない原因の一つだったようです。
案外気が小さいんだすなあ。
結局3時間半ほど寝ただけで、ハイキングの朝が来てしもうた。
買い物に行って帰るだけで、足が疲れる今日この頃。
しかも睡眠不足で、16キロ歩くことができるのだろうか。
しかし、今後のお出かけのためにとネットで買ってあった
コンパクトな手首式の血圧計で血圧を測ると、まあまあいい感じだっせ~♪
つづく
ありがとう
つる姫
ここは奈良のお話ですが、奈良弁はわかりません。
変な関西弁許してくださいね~。