ぼくぽてちん忘備録

a chainless soul
ずーっと夏休み

遁走記㊲(Perfect Bro.!)

2023-09-22 03:29:00 | 日記
「櫻井さん櫻井さん!
 おれたちの余生を見つけました!」

近頃の私は概ねお昼に起きる
そのまま出勤して
夜帰宅、朝までおべんきょ
んでまた昼起きる
そんな入眠間もない朝から、
ギャンギャン電話で起こされた一言目がこれ
でた。「おれたち」ね

彼と会ったのは十年ちょっと前かな
私にとっての初期リースリービルの「障害」の一人だった
反社前提で臨んだ初対面で、
「あなたの選択肢は、パクられる、たった今出ていく。そのどちらかか、両方です。一緒に出頭しても良いですよ。
運が悪いんですよ。私が大家になった以上。」
社員に啖呵きった以上、攫われようがその場で引っぱたかれようが、勢い勇んで、ぶつかった
こいつは、
「分かりましたぁ!」
拍子抜けするというか
いかつい顔して間の抜けた返事にこちらが戸惑っている間に、出て行った
パクられるのが嫌だったのか?
そうじゃないんだよね
彼にとってはどっちでもいいんだろう
多分既に壊れていたのかもなぁ
まぁいいや兎に角追い出した
皆がやれなかった成果に悦に浸っていた
ところがその日から彼は懐いてきた
 「櫻井さん。不動産やりたいんです」
歌舞伎の行くとこ行くとこで何故か遭遇する
最後アル中末期の時も気絶している私の横に彼は自分の出勤前に毎日鏡月をそっと置いて行った
鏡月の瓶で彼を殴り倒してオレンジテラス出禁になったこともある
兎に角遊んで、兎に角説教した


私はどちらかというと説教臭いんだよね
先日、散々説教してきた同業者二人を引き合わせてきた
片っぽは新米25歳
片っぽは熟練70歳
70歳と初めて会ったのも私が25くらいの時
初見からこの人にも相当いきがった
当然けんかもした
幾つか取引をしていくうちに、私の細かさに辟易としたのか
説教臭い私がうざかったのか
兎に角従ってくれた
そうなんだよねうざくて細かい私と大量の取引と裁判をしてきたんだよね
良く生き残っているよ
私もあなたも
私はこれでお役御免
二人仲良く
あとはよろしく





30年前に立ち退かされ屋(長賃屋)で不動産業をスタートして
今は大家さん
どちらに行っても私は面倒な人

そうそう!くそばばぁ
ずっと判決を望んでいたのは、おれだよ馬鹿
ハナから和解案なんて承服しているはずがないだろう
みんなから和解を必死に説得されて、仕方なく応諾したものを、
ヒヨっこな息子に従っちゃって
息子を、未熟な家長を尊重しすぎんなんだよ
一生後悔させてやるよ
息子が馬鹿なんじゃない、お前の懈怠だ
分かるか?「本人」はお前なんだよ
家長を助長し惨めに支持する母親なまま終わらせな
史上最悪の借地人だよおれは
裁定も法律もどうでも良い
お前ら惨めな一族を、全力で侮蔑してんだよ
裁判官にもうちの弁護士にも感謝しろ馬鹿


ギャンギャン電話は何気に寝起きに心地よかった
品がなさすぎて夢心地
ああこいつ面白いなと
大真面目に話しちゃってんのよ
うんそれも良いかもな

私も平原も忌み嫌った言葉
「おれ達、だいきょう、仲間」
互いに照れ屋だから使ったこともない

まぁいいか
あははそれ乗っかるよ
おっけい兄弟!おれたちには夢がある!

















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