Neroliの日記

Neroliは好きな香り。大好きなフィギュアスケーター羽生くん、エンタメ(歌舞伎・映画)、初孫のことを日記に書いてます。

Eテレ古典芸能への招待 片岡仁左衛門極め付き歌舞伎「女殺油地獄」

2021年02月01日 | エンタメ(歌舞伎etc.)

Eテレ 古典芸能への招待

片岡仁左衛門極め付き歌舞伎「女殺油地獄」

※歌舞伎人

歌舞伎座さよなら公演6月大歌舞伎片岡仁左衛門一世一代『女殺油地獄』

 

 

タイトルが

片岡仁左衛門極め付き「女殺油地獄」

▽2009年6月歌舞伎座公演、一世一代の舞台

 

歌舞伎の世界での極め付きとは

「社会の評価が確定している、証明つきの、その人以外にない厳然たる芸」のこと

 

20歳で初演、当たり役となった与兵衛は

ある程度の若さが必要なお役だという仁左衛門さんの思いから

67歳での再演を

演じ納め、一世一代の舞台としたようです

 

 

仁左衛門さんの与兵衛は

途中までは

チャーミングで、どこか憎めない感じがあったりもするのですが

 

 

お金を借りるためにお吉を訪ねて

ふたり並んで座ったあたりから

ぞっと身震いするくらい薄気味の悪い男に見えてきます

(大好きな映画「シャイニング」のジャック・ニコルソンを思い出しました)

 

 

最後

舞台が凄惨な殺戮の現場と化して

ただ後味の悪さだけが残ってもおかしくないお話しなのに

 

 

仁左衛門さん一世一代の与兵衛は

表情から声色から身のこなし

なにからなにまで目まぐるしいくらいくるくる変わり

手に取るようにわかる細かな心の動きに

惹きこまれて、目が離せなくなって

 

怖いというよりも

途中からゾクゾクワクワクするような感覚に襲われてしまいました

 

 

与兵衛には一切肩入れできないし

憐憫も同情も感じないけれど

もっともっと見ていたくて

名残惜しくなる

 

 

どろどろとして

目を背けたくなるような暗く重いお話であっても

極め付きの歌舞伎には

見終わった後に爽快感がありました

 

 

仁左衛門さんの円熟の

「女殺油地獄」

最高に楽しめました!