#俳句レビュー 新着一覧
徒然俳句・夾竹桃
秋の宵今年初めて甘い柿この町の愚者の丘にも彼岸花人の庭柘榴たわわに実りけり五十年秋に閉店町中華蓬莱は近くにありて夾竹桃漂流船旅物語り本の秋公園に青き団栗数知れずこの秋に紅葉の種の翼果
徒然俳句・稲の束
独逸製黒麦ブロート食の秋パソコンの設定疲れ夜長かな夕方は漸く晴れて秋の空秋暁に山雀の啼...
徒然俳句・不思議の頁
秋暁に粉珈琲の封を切る全身に力滴る良夜かなルーヴルの秋シャツを着て歯医者なり舞踏とはぐ...
徒然俳句・旅海月
公園に移動図書館枯れ落ち葉凉しきと思えば戻る秋旱町行けば丸き桂の落ち葉かな茜色ガーベラ...
徒然俳句・友禅菊
面影を友禅菊にふと思う店頭にアキランサスの茜咲く目の前に白一杯の桔梗花人の庭赤くなりけ...
徒然俳句・夕陽雲
薬局の茂みにも啼く秋の虫うそ寒や町の靴屋で探す秋秋涼に誘われて行くパン喫茶見上げれば黄...
徒然俳句・輪舞曲
幼少の雲の遠さや巴里の秋墓標まで登る途中の彼岸花童顔の様なかたちの木の実かな信号の無き...
徒然俳句・凱旋門
深々と心を洗う虫の声後半生真知に映る流れ星石像に眠りしままの黄金虫秋の森木菟眠る奥に入...
徒然俳句・秋燕
秋の曲わが革命は荷が重し秋館取り壊されて夕陽雲バレエ部の秋大会や強き脚雷鳴の響きのあと...
徒然俳句・合唱曲
早朝に覚めて露けし秋の路地秋の宵夢の想念覚めやらず体力をまた呼び戻す良夜かな茜草気づか...
徒然俳句・絵筆雲
網戸開け朝一杯の秋の声秋暁や広がる雲の爽やかさお早うと秋を刻みて時計塔薄青に絵筆で描き...