ぬきみだる なみだもしばし とまるやと たまのをばかり あふよしもかなぬき乱る 涙もしばし とまるやと 玉の緒ばかり あふよしもがな 貫いている緒から乱れ落ちる玉のような涙も、あ
あはれてふ ことををにして ぬくたまは あはでとしふる なみだなりけりあはれてふ ことを緒にして ぬく玉は あはで年ふる 涙なりけり...
秋の風、荻の葉を吹くいつもきく かぜをばきけど をぎのはの そよぐおとにぞ あきはきにけるいつも聞く 風をば聞けど 荻の葉の そよぐ音にぞ 秋は来にける...