《緒 言》
This is for Mr. Nagai.
ガロ創刊号より15年余の書誌をおくる。
索引本来の目的で現在これを利用するのは、しかし殆ど不可能だろう。人々が散逸にまかせた長い時間のあと、一部の古本ブローカーと見さかいのないブル書痴共が密通したせいで、たかがマンガ雑誌のバックナンバーがひと揃い10万円もする世相なのだ。
このような時に懐旧のことばが多く湧き出るのもまた無理ないことだが、いま必要なのは歪んだエクランに映る思い出ではなく、等身大の像である。なぜならガロは、常に現在進行形で自らを語りつづけたし、今もそうありつづけているからだ。
このささやかな冊子は友情と好意に支えられてようやく成ったものだが、それでもまだ充分ではなかった。これは、けして完璧な目録とはいえない。記述の充実とより他方面からの検索がまたれるだろう。
しかし、それはすでに諸君の仕事である。無責任ないい方かもしれないが、ならば同時にこちらの権利も投げすてよう。それで貸し借り無しだ。これを土台にもっと正確な、もっと便利なものを製ってくれ お希いしておく。
つまりこれはノスタルジーの産物でないばかりでなく、明日への贈り物なのである。
目下COMの総目録を準備中だ。
また、会おう
はなのまり
《凡 例》
1、本書は「ガロ」(青林堂刊)の創刊号(昭和39年9月号)から192号(昭和54年12月号)までを収録した。
2、作家別索引(五十音順)はマンガ作品に限った。
なお改名した作家はここで参照できる。
3、作品の排列は目次を多く参考にした。
Rとは本誌より再録あるいは他誌からの転載作品をさす。
入とは新人入選作品をさす。
イラとはイラスト、カット一般をさす。
4、作品外の読物は編集部のポリシーがあるものは殆どすべて記載した。
nとは漫画以外の作品をさす。
eとは評論、エッセイ一般をさす。
5、表紙絵は'71年7月号まで特別の記述なき場合は白土三平による。但し特集号は各作家による。
6、ガロは'68年~'71年間につげ義春をはじめ11人12冊の作家特集号を臨時増刊している。
'76年以降、合併号によりガロの年間行号数は11冊である。
《目 次》
緒言
凡例
巻号別目録 1~74頁
作家別索引 75~109頁
ガロ作品総目録(はなのまり編)現在作成中↓
右端のボタン、フルスクリーンで見ると、文字が見やすいです。
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はなのまりさんは、印刷物の内容の全部または一部を、転載、引用可としています。
私のブログも同じく目録は転載・引用可としますが、ガロの表紙についてはコピーを禁止します。
管理人 POYOTA
黒衣さん大変でしょうが私からも宜しくお願いします。
はなのまりさんとは1980年に青林堂に総目録を送りつけた人なのですね。
何はともあれ最後まで宜しくお願いします。
金沢で1館だけ1日に1回だけ17日(金)まで上映しています。
東京ではすでにロードショーは終了しています。
宮沢賢治の童話の中では最も終盤に創作された作品です。
全集では44頁の短編です。