さる7/16、オーストラリア女優デボラ・リー・ファーネス久々の出演映画 "Jindabyne" のプレミアがシドニーで行なわれました。レッド・カーペット画像は以下より。
Getty Images
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主演ガブリエル・バーンもローラ・リニーも出られないとあって、監督以外ではデボラさんにスポットが当てられるのも当然でしょう。「ヒュー・ジャックマンの奥さん」として有名になってしまった彼女ですが、元々は8歳年下のダンナよりずっとキャリアもあり、豪女優としては早い時期からアメリカに進出していた人だったんですよね。
だから、このタイトルやカテゴリで扱うのは失礼かとも思いましたが(「豪映画」カテゴリの方が良かったかも)、ダンナの画像も山ほど出てますしね…
関連記事はどれも似たりよったりですが、代表してこのへんを。
NEWS.com.au
Sydney Morning Herald
SMHの記事は、デボラさん自身についてのいろいろなことが判りますが、その中でヒューに関する部分は──
『(彼女が出演した)テレビシリーズの一つに、主演を務めた "Corelli" がある。その共演者の中に、非常に長身でひょろっとした、ヒュー・ジャックマンという名前の俳優がいた。Western Australian Academy of Performing Arts を卒業したばかりで、これが最初の仕事だった。
「理想の男だったわ」
と、ファーネスは夢見るように語る。
「私は夢の男に出逢ったの。彼はドラマ・スクールを出たばかりだったけど、でも言わせて。私はブライアン・デネヒーやサム・シェパード、エド・ハリスという素晴らしい人たちと一緒に仕事したことがある。でもわかる?これまで共演した中で最もすごい俳優がそこにいたのよ。
彼はとても生き生きしていた。わくわくしたわ。俳優として、彼は申し分なかった。良いテニス・マッチみたいなものね。彼がロブして、こちらはそれを打ち返す。そしてボレーが続くの。電流が走るみたいだった。本当に楽しかったわ。
彼がこちらを見れば、その目に自分が映る。自分のあるべき姿も、何をしているかも。彼はこちらを笑わせ、泣かせて、そのキャラクターの人間性というものをわからせてくれるの。彼こそ最も素晴らしい役者よ。だって、とてもふところの広い人でしょう?思いやりのある俳優だし、仕事を愛し、情熱を以てそれに向かっているしね」』
いや何と言うか…すごいですね。
妻としてだけではなく、同業者として最上級の評価をしているという所が特に。
"Jindabyne"原作はレイモンド・カーヴァーの短編だそうですが、現在日本では読めないようです。村上春樹氏が訳してくれるのを待つべきでしょうか?
さて、上記レッドカーペット画像では、出演者や監督以外で写っているのはバズ・ラーマン監督(とヒュー)くらいですが、お客さんとしては同郷の俳優さんたちも観に来たりしていたんでしょうか?
共演者の中ではジョン・ハワード氏に目が止まりました。デイヴィッド・ウェナムのファンにとっては、彼を一躍有名にしたTVドラマ "Sea Change" の町長ボブとして知られる人です。今回、デボラさんとは夫婦役みたいですね。
実はデボラさん、"Sea Change" にゲスト出演したことがあったんですね。第三シーズンなので、デイヴィッドは降板した後ですが。
もう一人、リー・パーセルさんは "The Proposition" に出ているそうで…(どこに?)改めて豪業界の狭さを感じます。
ところでヒュー様、そのお召し物は、X-MEN東京プレミアのこれと、スーツもシャツも同じなんじゃありませんか?
やはり豪俳優的には、ストライプ=よそいき、よそいき=着回しが基本なんでしょうか?
『足もとに流れる深い川』
<『愛について語るときに我々の語ること』
村上春樹/訳
中央公論新社
村上春樹さん訳のレイモンド・カーヴァー短編集『愛について語るときに我々の語ること』、この記事を書いた当時は持っていませんでしたが、2015年に映画『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』を観た後で入手しました。「足もとに流れる深い川」もその時読んで、こういう話だったのかと感慨深かったです。
その後『愛について〜』の諸作が、担当編集者ゴードン・リッシュ等により大幅にカットされていたことを知って、カーヴァー自身が原型に戻して出版された『ビギナーズ』も読みました。「足もとに流れる深い川」など70%も切り詰められていたとかでびっくりです。