「不可視の両刃」放射線に挑む~英国大学院博士課程留学~

英国に留学して放射線研究に取り組む日本人医師ブログ

種の起源 On the origin of spieces

2018-02-12 | 雑記
本日2月12日は、英国が誇る自然科学者チャールズ・ロバート・ダーウィン Charles Robert Darwinが生まれた日です。
言うまでもなく、ダーウィンは1859年に『種の起源 On the origin of spieces』を著し、進化論を提唱した人物であり、アイザック・ニュートン Sir Isaac Newtonと並んで、英国で最も著名な研究者の一人です。
私の知る某英国人教授はかつて「進化という概念の創出は、おそらく生物学において、最も偉大な知的前進である」と述べていましたが、私も同感です。

「進化」という現象が本当に存在すると仮定して、それはどのようにして生じるのか?
この問いに対して、これまで日本人研究者たちが果たしてきた役割は大きく、とくに木村資生博士(国際生物学賞、ダーウィンメダル受賞者)、太田朋子博士(クラフォード賞受賞者)らの貢献は広く知られています。ダーウィンの自然選択説に対して、故・木村博士が掲げた中立説や、太田博士のやや中立説は、「進化」というものが偶然と必然の狭間で揺れ動いている様を教えてくれているかのようです。

人類は、現在に至る進化の過程で、猿が木から下りて、二足歩行を始めて、道具を操り、やがて文明を興したとよく言われます。
しかし、実際のところは、この課程もまだ判っていないことがあるようです。これまでは二足歩行になる前にナックル歩行と呼ばれる歩行段階があったのではないかと考えられてきましたが、つい最近、京都大学の研究グループが、ナックル歩行を介さずに、二足歩行に至ったのではないかという発表を行いました。私たち人類がどのようにして現在に至ったのか。どうやら、それが解明されるまではまだ時間がかかりそうですね。

種の起源を著す前からダーウィンは自然選択説を提唱していたようですが、それでもまだ200年も経っていません。つまり、人類が「進化」という可能性に気付いたのは、人類の歴史からすると、ごく最近の出来事と言えるのかもしれません。
「進化」とは何か?
私たち人類はどこから来て、どこへ行くのか?
色々と考えさせられます。

私は、もし医者にならなかったら、進化生物学の分野を研究してみたかったなァ。


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