旧東海道筋「藤沢宿」周辺を歩き、「藤沢今昔まちなかアートめぐり」という展覧会での出品作品制作を考えた。
美術作品、つまり立体作品や平面作品、インスタレーションといった造形物ならば、神話や伝説、昔話に題材を求めてイメージを膨らませ、作品を制作することが出来る。しかし、写真手法による作品の場合は「現在」の現象を扱わなければならない。要するにこの地で触発される撮影可能な現実的な何かが必要だった。
結局、触発されたものは真徳寺の門を入った正面にある慰霊碑に生けられた花だった(下画像・再掲示)。
清浄光寺(遊行寺)境内に位置する真徳寺は、つまり一遍上人(1239~1289)に関わる時宗のお寺。私はこの時点で一遍上人について大した知識を持ち合わせてはいなかった。ただ、「花の事ははなにとへ、紫雲の事は紫雲にとへ、一遍はしらず」という言葉をどこかで聞き覚えていた。制作の動因となるものは、これしかないように直感した。
時宗総本山清浄光寺(遊行寺)・・・正式名称は「藤澤山 無量光院 清浄光寺(とうたくさん むりょうこういん しょうじょうこうじ)。1325(正中二)年、遊行四代呑海上人により開かれた(詳細は以下リンク先参照)。
時宗総本山 遊行寺 - 一遍上人を宗祖とする時宗の総本山、神奈川県藤沢市
そして時宗といえば、もう一つのお寺を忘れてはならない。
当麻山無量光寺・・・始まりは1261(弘長元)年、一遍により草庵が設けられたと伝わる(詳細は以下リンク先参照)。
少し調べていくと、相模原市の当麻山無量光寺の地の方が、直接的に一遍と関りがあったようにも思われる。この藤沢と相模原という離れた二つの地点は、一遍上人だけでなく、日蓮聖人縁の地でもあり、何か関りがあるのではと予感された。
知識はとりあえずこれだけで十分だった。では、この無量光寺から遊行寺まで歩いてみようではないか。藤沢宿を考えるとき、その周辺地との関連を紐解いていくというテーマもあり得るだろう。
先ず、歩くにあたって方針を決めた。地図上で無量光寺と遊行寺を直線で結び、その線上に近い道を歩く。そしてそのルート上に近く位置する神社仏閣には、とりあえず立ち寄ってみることにした。
1,無量光寺から小田急線「座間」駅まで歩く
JR相模線の「原当麻」駅下車。のんびりと歩いて20分程で無量光寺に着く(2011年6月17日撮影)。
無量光寺。
藤沢に向けて歩き出す。撮影方針は触発されるまま、とした。
これは3・11の大地震によって倒れたと思われる。
石楯尾神社 神奈川県相模原市南区磯部2137
諏訪神社 神奈川県相模原市南区新戸3017
座間神社の祭神は日本武尊である。
旗は米軍キャンプ座間と思われる。
比較的新しい石碑に、日蓮聖人のことが刻まれていた。
鈴鹿長宿道標
「藤沢街道」という名前に、相模原との動線が示された。
曹洞宗水上山龍源院
龍源水ホタルの公園
鈴鹿明神社
小田急線「座間」駅前着。
次回に続く。
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