妊娠14週のおなかです
服の上からでは
他人が見ても
なかなか気づかない大きさ
全体を横から見るとこんな感じです
全体正面から見たおなかです
おなかのふくらみは小さくても
本人はつわりがまだつらい時期
今日は「つわり」いについて
もう少しまとめてご紹介します。
妊娠すると8割の人が経験している
「つわり」
つわりとは
妊娠4週~16週くらいの期間
にみられる吐き気や嘔吐
においや食べ物の嗜好の変化で
一般的には妊娠することで
大量に分泌される妊娠ホルモン
が原因とされ妊娠5か月以上でも
15%ほどの妊婦さんが
つわりを感じています
当院では妊娠8ヶ月でも
つわりに苦しんでいると
来院される患者さんもいるくらい
つわりは妊娠の合図であり
待望の赤ちゃんを授かった
喜ばしいことかもしれませんが
近年の傾向として
・虚弱体質の女性
・ストレス過多
・高年齢での妊娠
という影響で
実際に感じる症状は
つらい症状が多いです
■つわりでおこる感覚の変化
つわりの症状は人それぞれですが
比較的多い感覚の変化として
以下のようなものがあります
苦痛になった匂い
●ごはんの炊けるにおい
●魚の生臭いにおい
●洗剤のにおい
食べられなくなったもの
●コーヒー
●白いご飯
●揚げ物
■つわりの種類
上記してあるように妊娠によって
人それぞれ違う変化がおこります
●吐きつわり
「吐きつわり」は
一日中吐き気に悩まされ
実際に吐くような
典型的なつわりのことです
まったく食べ物がのどを通らず
水だけでもすぐ吐いてしまうときは
病院に行きましょう
●食べつわり
お腹がすくと吐き気が
ひどくなるつわりです
食べ過ぎても気持ち悪くなります
●においつわり
においに敏感になります
今まで大好きだったにおいが急に
嫌になるくらい変化します
前述のごはんや魚
洗剤のにおいだけでなく
湯気や香水
流しや包丁など金属のにおい
歯磨き粉
など普段の何気ないにおいが
苦手になる人が多いです
●よだれつわり
よだれが増えてだらだら
とまらないつわりです
タオルをくわえたり
ビニール袋やペットボトル
ティッシュや洗面器などに
唾液を吐いて
対処している人をよくみます
比較的妊娠後期まで
つわりに苦しんでいる人が多いです
■東洋医学からみるつわりとは
妊娠によってからだにおこる変化
つわりは東洋医学では
妊娠によって月経が止まり
経血が排出しなくなることで
衝脈という経絡の流れが
逆流することによって胃の気が逆流し
「つわり」という症状を
引き起こすとされています
そして
妊婦さんの体質によって
2つに分類されます
陰体質のつわり
陰体質のつわりとは
ずっとダラダラ気持ち悪さが続く
あまり嘔吐することなく
ムカムカ・スッキリしない状態です
進行すると陰が弱り
「陰虚」の状態になります
この状態になると
まったく食事も水分も摂取できず
脱水になりやすく
入院することもあります
陽体質のつわり
陽体質の女性では
妊娠初期からつわりが強く
14~15週くらいで落ち着きます
しかし落ち着くまでは吐き気や嘔吐が
強く出やすい傾向にあり
つわりが落ち着けば
症状が出なくなります
陽とは火と同じで一気に燃え上がり
すぐ鎮火するといったイメージです
■つわりに効果のあるツボ
つわりに効果のあるツボには
今までご紹介したように
「足三里」や「内関」があります
足三里のツボは
足の陽明胃経という
胃に関係するツボで
奥の細道が有名な松尾芭蕉も
足三里にお灸をして
長旅を乗り切ったと記すほど
胃を健康に、丈夫にするツボです
もともと安産のツボとしても
よく使用しているツボです
とにかく胃の働きを
正常な状態に戻すために
必要なツボとなります
においつわりが強い人は
お灸のにおいがダメな時もあるので
ホッカイロをあてたり
指で押さえたりします
鍼灸院では
鍼をしながら
遠赤外線で温めたりもします
その他背中にある「胃の六つ灸」
や
みぞおちのあたりにある
「中かん」「上かん」
というツボを使うこともあります
いつか楽になると思い
つわりを我慢していると
次第に脱水や栄養失調状態になり
お母さんや赤ちゃんに影響が出ます
早め早めに対処して
万全の体制で出産に臨めるよう
こころがけましょう
つわりだけでなく
妊娠中の気になる症状は
お気軽にご相談ください
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