まだ暗いうちに目が覚めた。
日の出が遅い時期だからと言うこともある。
山は秋きのこの季節を迎えている。
午前5時過ぎ。
支度すれば山の頂上まで往復出来る時間だ。
頂上はそろそろ紅葉が終わる季節だろう。
時間的に大丈夫でも体調はどうだろう。
今年は合わない靴で何度も山に登った。
足の爪が内出血してまだ回復していない。
それでも登頂を目的にしなければ大丈夫だろう。
天候を確認すると一日中曇りの予報。
陽が射さないとすると気持ちも乗らない。
最近、山へ登る時はおにぎりを握って持参する。
弁当箱があったはずだから弁当でも良いかもしれない。
ところが、その弁当箱をどこかに片付けたらしい。
見つけられないままになっていた。
ひとまず今日の山登りは見送ることにした。
二度寝しようとしたら外から雨音が聞こえる。
どうやら天候が不安定のようだ。
二度寝から目覚めて散らかしたままの部屋の物を何気なく移動した。
すると段ボール箱の中に弁当箱を見つけた。
見つけてやっとそこにしまったことを思い出す。
必要な時には見当たらないものだ。
そしてまた適当に移動して忘れてしまうのだ。