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目附谷から読む白山地域の地質

2015年09月26日 | 地質・地形・地球科学
見事な三層構造の地質でした。例えれば「白山はカレーライス」だよ!

***
9月20~22日の2泊3日で遡行した目附谷(めっこだに)は、白山地域で最も長い渓。
見事な地質を見せてくれました。

基盤である最下層は、「飛騨片麻岩」。
時代は先カンブリア時代。日本で最も古い岩石です。

とても硬く、カレーを載せる「お皿」にあたります。

黒白の縞が見事。


その上に不整合で乗るのが、中生代ジュラ紀~白亜紀の「手取層群」。
その昔、白山地域は「手取湖」でシダ植物が茂るパラダイス。

化石が入っていますね。
シダを食べにくる草食恐竜、それを狙う肉食恐竜が多数生息していました。

手取層群の下部は礫岩です。柔らかい「ご飯」です。




その上に、砂岩・泥岩が乗っています。ここから化石が多産するよ。




遡行2日目、ゴルジュ帯を大高巻したときに取りついたのが、このルンゼ。

手取層群の泥岩で、脆く崩れやすい性質のため、要注意ですぞ。

3日目、上部でも赤岩砂岩が見られました。手取層群の最上部です。


その上に「カレーのルー」に相当する白山火山の溶岩や火山灰類が乗っています。

遡行のゴールは四塚山。火山岩でした。

白山地域の地質を見事に示す目附谷でした。感動~







4 コメント

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加賀禅定道 (k母)
2015-09-27 18:35:14
今晩は、すばらしい記録わくわくしながら見させてもらいました。実は私と娘で22日ハライ谷から加賀禅定道を歩いて室堂まで行ったのですが、油池手前で下りてくる若者に会い、聞けば目附谷を二泊で遡行してきたとのこと、記録を山レコやHPなどで一般公開していないのですか?と聞いたらしてないとのことでとっても残念でしたが、このブログのおかげで地図を見ながら楽しませてもらっています。ありがとうございました。私たちが七倉の辻に着いたのが昼前だったので、もう少しのんびりしていたらよかったのにと悔やみました。
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先カンブリア (panawang)
2015-09-27 19:43:05
出ましたね~先カンブリア。アノマロカリス、ハルキゲニアを探して、積極的な発掘は無理なのですかね、国立公園内では。先カンブリアの大爆発が日本で確認されると思うとワクワクします。
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k母さんへ (Repu)
2015-09-28 20:53:34
わぉ、その若者は1晩目一緒にキャンプした大阪のNさんです。能力が高い、素晴らしい沢屋さんでした。3日目、私とは違う小又ルートを取って稜線に抜けたそうです。
Kさん親娘と山頂でお会いできず残念でした!
コメントありがとうございます。嬉しいです。
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panawangさんへ (Repu)
2015-09-28 20:58:41
残念ながらアノマロカリスやハルキゲニアなどの「バージェス動物群」よりとは時代が異なり、こちらの片麻岩はかなり古いです。そして圧力と熱の変成も受けているので、たとえ化石が含まれていたとしても、全て破壊されていると思われます‥‥。
コメントありがとうございました。いつも剱岳やお花の写真、素晴らしいですね!
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