「森林と人間~ある都市近郊林の物語」(石城謙吉著)
岩波新書 700円 2008年12月発行
筆者の石城氏は鳥やイワナの研究者でしたが、縁あって北海道大学の苫小牧演習林(現:研究林)へ林長として赴任します。そこで目にしたのは、植林されたものの放置され、荒廃しきった森でした。
石城氏はヨーロッパの都市林をイメージしながら、自然の再生力を尊重し共生の森作りを開始します。枯れ木や暴れ木などを伐り健全な樹木を残して根張りを良くしたところ、森は広葉樹の二次林として見事に蘇るのです。
また、敷地内の湧水から流れだす幌内川では、設置されていたコンクリート護岸や堰堤を撤去し、川の横に池を掘りました。するとまもなくヤマメ、イトウなどの魚類や鳥類が棲むようになり、池の縁には多様な植生が美しく広がってきました。
この森は苫小牧市街地のすぐ側にあることから、次第に森を訪れる市民の数は増え、川遊びは子どもたちに大人気のものとなります。
写真:森は様々な研究の場。ジャングルジムのような研究タワーを用いて、各種の観測・観察が行われる。
写真:幌内川の一部を透明プラスチックで覆い、森林と川の間の結びつき(具体的には物質や生物の移動)が研究される。
素晴らしいなぁ、この自然再生の物語。感激しました。
苫小牧は3回行ったことがありますが、いつも苫小牧東港からの素通りで、研究林の存在を知りませんでした。
次回はぜひこの森をゆっくり散策し、「森の再生」「森と人とのかかわり」について学びたいです。
北海道大学苫小牧研究林のHP
なお研究林にある森林記念館(旧標本貯蔵室)は苫小牧市文化財に指定されています。こちらもステキ!
(紹介した写真と地図は北海道大学苫小牧研究林のページより拝借しました)
岩波新書 700円 2008年12月発行
筆者の石城氏は鳥やイワナの研究者でしたが、縁あって北海道大学の苫小牧演習林(現:研究林)へ林長として赴任します。そこで目にしたのは、植林されたものの放置され、荒廃しきった森でした。
石城氏はヨーロッパの都市林をイメージしながら、自然の再生力を尊重し共生の森作りを開始します。枯れ木や暴れ木などを伐り健全な樹木を残して根張りを良くしたところ、森は広葉樹の二次林として見事に蘇るのです。
また、敷地内の湧水から流れだす幌内川では、設置されていたコンクリート護岸や堰堤を撤去し、川の横に池を掘りました。するとまもなくヤマメ、イトウなどの魚類や鳥類が棲むようになり、池の縁には多様な植生が美しく広がってきました。
この森は苫小牧市街地のすぐ側にあることから、次第に森を訪れる市民の数は増え、川遊びは子どもたちに大人気のものとなります。
写真:森は様々な研究の場。ジャングルジムのような研究タワーを用いて、各種の観測・観察が行われる。
写真:幌内川の一部を透明プラスチックで覆い、森林と川の間の結びつき(具体的には物質や生物の移動)が研究される。
素晴らしいなぁ、この自然再生の物語。感激しました。
苫小牧は3回行ったことがありますが、いつも苫小牧東港からの素通りで、研究林の存在を知りませんでした。
次回はぜひこの森をゆっくり散策し、「森の再生」「森と人とのかかわり」について学びたいです。
北海道大学苫小牧研究林のHP
なお研究林にある森林記念館(旧標本貯蔵室)は苫小牧市文化財に指定されています。こちらもステキ!
(紹介した写真と地図は北海道大学苫小牧研究林のページより拝借しました)