最近、昭和の時代の物やファッション、風俗などが報道されています。大正ロマンが昭和の時代に見直されたように、その当時の人たちの感性がいろいろな人の心に響いているのでしょう。
私も大学生の時に付き合っていた女性が、竹久夢二が好きで、デートの時にも和服で来ていました。こちらはしがない貧乏学生で、GパンとTシャツという格好でしたが。流れとしては、そうした和の雰囲気を大切にしようという気持ちのある人がいるのですよね。浅草の浅草寺でも着物姿の人を置く見かけるようになりましたし、男性もいますよね。
そんなときに、少し前になりますが、BSテレビ東京の昭和の歌謡曲はよかったというような番組を見たのです。武田鉄矢さんが司会をしていました。テレビ東京ですから、NHKと同じように、歌謡曲が戦争の時には軍歌のように戦争を煽る道具として使われた的な描き方をしているかと思ったのですが、違いました。いい番組でした。
どこがいいかといいますと、古関裕而という人がいたでしょう。福島県が生んだ偉大な作曲家と言っていいでしょう。NHKの朝ドラにもありました。NHKでは戦争の曲を書いたことを後悔しているかのような描き方でしたよ。
しかし、テレビ東京は違いましたよ。国民を元気にしたということですよ。びっくりしました。あのテレビ東京がこんな描き方をするなんて。
他にも、中村八大さんという作曲家の偉大さだとかを描いていました。まあ、中村八大さんは永六輔という人とも仲が良くて、どっちかというと左翼に近い人という印象ですが、昭和の時代に活躍した人は、左翼の影響を受けた人が多いですからね。その人の音楽のルーツがわかったりして、偉大な曲が書けた理由を感じたのです。
ほかにも、坂本九という歌手が「上を向いて歩こう」という曲を全米で大ヒットさせた事も描かれていました。本当に曲をあなたのために届けているという姿勢が伝わってくるのですよね。
これらを見て思うのは、作曲家にしろ、歌手にしろ、基本のところがしっかりしていたのだということを感じたのですよね。作曲家はクラッシックを中心として、いろいろな音楽に触れながら、日本的に自分の中で昇華していったのではないかと思ったのです。
日本では、昔の中国から学んだ漢字もそうですし、仏教でも日本的に解釈してきたでしょう。そのように感じたのは、その番組でカナダの人が日本の歌が好きだという紹介をしたときのことです。カナダの人は日本の歌は優しい感じがすると言っていたそうです。
一緒に出ていた人と武田鉄矢さんが、日本の歌が優しいのは、母音が影響しているというようなことをおっしゃっていて、なるほどと納得したからなのです。
つまり、日本の歌が優しいのは、過去の歴史から、自然を大切にする心や自然と共に歩いてきた長い文化が流れていく中で培われた「日本語」の素晴らしさがあったからなのだと思いました。
そして、少し飛躍すると、フィリピンなどの外国では英語を公用語(フィリピンは多言語という情事情もあるようですが。)としているところがあるでしょう。私の情報では、フィリピンなどの英語を公用語とするところは、研究などの論文の際に語彙がなくて母国語で対応できないからだというのですよ。日本は、母国語で対応できるので英語を公用語とする必要もないのだということです。ただし、難しい、原書などを読んだりする力はあるとのことですが。しゃべり方のは今一、今二くらいでしょうか。
このように、日本の歴史の長さと(まあ、人類の痕跡は、たかだか何万年で地球の寿命にはかないませんが。)、その功績に触れると、高齢者は感激するのですよ。それで、青森県の寒い地域で三内丸山遺跡があったことを知ると、日本の縄文時代の人たちってもっとすごいのではないかとも感じることもあるのですよ。(当時の青森地方は、おそらく、地球温暖化の中にあったかもしれないと推測していますが。)
皆さん、日本のいいところはいいし反省すべきは反省して、どちらにしても、明るく前向きに生きようではありませんか。いつも日本ダメダメの報道に接しても、自分をしっかり持って生きたいものです。