琳派墨絵保存倶楽部・部誌 「なてし子」

江戸琳派の祖、酒井抱一家に伝来する本格的な琳派の画法を継承している「琳派墨絵保存倶楽部」の活動日誌ブログです。

【出張】日本画の体験レッスンの様子-2 雑談から

2019年12月05日 | 教室案内

【出張】日本画の体験レッスンの様子の Part② です。

 

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「日本文化のご紹介」、と言いましても、

皆さん、さすがに文化への理解が深くいらっしゃいます。

普段から、様々な機会に 文化体験をされてきています。

 

絵のお稽古も大切ですが、

文化的なお話をしていても、かえってこちらの方がハッとさせられて、

いつも勉強させて頂く思いがします。

 

今回もそうでした。

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お稽古の後に、お茶を頂きながら雑談をする訳ですが、

今回のテーマは、

「日本の子供達がどのように漢字を覚えていくのか。」

といった内容でした。

 

日本人同士ですと、何気ない事のように思われて、

あえて話題にしない内容ですが、

「現代の日本人と書道」 というテーマは、

結構 頻繁に会話に出てくるようです。

 

「膨大な量の漢字を記憶していく訳ですから、 それは簡単な事ではありません。」と答えますと、

「象形文字として覚えるのだから、絵画を覚えるような感覚なのでしょう。」と聞かれます。

 

「象形文字という事を、あまり意識した事はないのですが。」と答えますと、

「いやいや、象形文字だからこそ(形に意味があるから)、あれだけの量が頭に入るのだ。」と言われます。

 

そして、

「子供のうちから、そこまで絵画・美術に深く接して育つのだから、

日本人の美意識が発達しない訳がない。

日本人の美意識の高さには、毎度いつでも驚かされている。」 と言われました。

 

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漢字、というものを、そのように捉えた事はありませんでしたが、

たしかに、少なくとも漢字の書き取りの度ごとに、美しい書に接する事になりますから、

そう言えばその通りなのかもしれません。

 

なかなか、深い洞察だと感じました。

 

琳派墨絵クラブ


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