琳派墨絵保存倶楽部・部誌 「なてし子」

江戸琳派の祖、酒井抱一家に伝来する本格的な琳派の画法を継承している「琳派墨絵保存倶楽部」の活動日誌ブログです。

菊の墨絵

2016年10月29日 | 琳派、日本画、酒井抱一
秋雨の早く暗くなった夕方、
ひとりで運筆の練習をしていると、
菊の墨絵を描いてみようかな、という気持ちにふと誘われました。

お教室で生徒で習って描いている時は、
色紙に描く、「お清書」が苦手で仕様がなかったものです。

色紙の上等な紙、
ボードの厚み、金のふくりんなど、
美しいものがただただプレッシャーに感じられるものです。

生徒であった時は、私はこれを練習さえすれば、
乗り越えられるものだと信じておりました。
練習は大事です。

それにしても、古典作品の中の運筆の見事な事。
金の屏風など、決して失敗は許されないのに、
どうして自由な線が出来たのかと、思う様です。


―――――

今回の菊の色紙は、イオンカルチャークラブの秋の文化祭に出すものです。
(イオンカルチャークラブ葛西店様にて、毎週月曜日にお教室を開講中です。)

いざ、白い色紙を前にし、

だれか、お客様にみて喜んで頂けるものを―――


そう思った時、色紙は怖い、とかいう考えはどこかへ吹き飛んでいきました。


ただただ素朴な気持ちで、培ったものを出させていただく
養って下さる天にも太陽にも感謝する気持ちで、本日の勤めを励ませていただく。

そのような心でした。


―――――

まだまだ、抱道先生には及びませんが、
ありがたい気持ちで胸がいっぱいになって、一枚を描き終えました。

琳派墨絵クラブ






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